ああ、もうこれを書いた先生はこの世にはいないんだなぁと、一場面一場面、ひとつのセリフ、一つの光景が今までとはまったくちがう印象ばかりが胸に残りました。
色々と切ないし残念ですが、とにかく先生の渾身の遺作を最後までしっかり噛み締めたい。
そう思います。
聞くところによると、129 巻までは完成していて、130 巻途中で絶筆だということだそうです。
残るは3冊とちょっと……。
一場面一場面、大切に噛み締めてゆこうじゃありませんか。
過去感想→115 , 116 , 117 , 118 , 119 , 120 , 121 , 122 , 123 , 124 , 125 , 126
外伝感想→21
【ネタバレ注意!】
前半はイシュトヴァーンVS.ヴァレリウスの続き。
いや〜イシュトの王様としての成長ぶりが嬉しいじゃないですか。
自分の考えをしっかりまとめ、理路整然と整理した言葉で相手に伝わりやすいよう、意志をはっきりと示すその堂々たる態度。
フロリーと息子に会いたい。フロリーは側女として欲しいわけじゃなく、ただ息子を跡継ぎとして保護したいという事。
ヨナをスカウトしたい。
ただヨナが自分の意志でパロに残りたいと言うのなら諦めるが、とにかく会うだけでも会わせて欲しいという事。
そしてリンダとの結婚の意志については、それを断ると言うのであればはっきりとした断る理由を示して欲しいという事。
どこから出てきたんだか分からないナリスの弟王子、それも姿も見せないようなやつを理由に適当に断るようなイイカゲンさでは納得できないという事。
これらのことをしごく直截的にポンポンと提示するところ、いままでのイシュトにはまずなかったクレバーさですよね〜。
甘く見ていたヴァレリウスはちょっとびっくりしたようですが、読者としても驚きですよ。
よくまぁここまで成長してくれたと。
わたしゃ嬉しいよと(笑)。
そしてまた、反イシュトヴァーン、ナリスを殺された事で恨み骨髄のヴァレリウスが、若干イシュトに惹かれてしまった(といったら言い過ぎか。魅力を理解したというくらいでしょうか)様子なのもまた嬉しいところ。
イシュトがなぜこれほどまでに人を惹き付けるのか、その秘密に触れ、また人材不足でお互い苦労しているなんてところで共感もしたり。
恐らく大きかったのは、イシュトがナリスを殺してしまった事や、そのほかもろもろ、若かったためにいっぱい後悔してしまっているって告白したためなんでしょうね。
振り上げた拳も振り下ろしにくくなりますもの。
しかし、相変わらずイシュトはイシュトだな!とあっけにとられた、というか、嬉しくなったのは、突然またもヴァレリウスを襲撃し、「フロリーはヤガだ!」「ヨナもヤガだ!」なんて見抜いたところ(ここ、ヴァレリウスの「あちゃー」が名言でしたwww)。
最近ちょっとそういうところはなりを潜めていましたが、アニメ版を観ていて思いだしたんですが、昔イシュトって《魔戦士》なんて自称するくらい直感力は物凄かったんですよね。
そんなところを再び見せてくれた感じがしてこれは嬉しかった。
そうそう、イシュトってこういうヤツだったってね。
そして、さらに驚き。
イシュト、このままヤガに行くのかいと!
そうでした。
イシュトってそういうヤツでした。
すっかり忘れてたのがおかしいんですが、そう、すっかり忘れてましたよ。
思いついたらマルガのナリスをたった2人で訪問し、またふと思い立ったら少人数でパロのリンダを訪れずにはいられないヤツなんですもんね〜。
そりゃヤガへだってひとっ飛びですよ。
この疾風怒濤の行動力、慣れたつもりでいながら、いつもそのたびごとに驚かされちゃうんですよね〜。
いや〜面白い。
ヤガにどんどん勢力が集まってきます。
ヨナ、フロリー、ブラン、スカールときて、今度はイシュトまで!
ここまでは個人と小規模レベルの勢力でしたが、ついに大勢力、あるいはひとりでも巨大な物語パワーたりうるイシュトまでですからね!
こりゃ〜ヤガ編、予想以上に大きな事件の渦となってしまいそうです。
いったいどのような物語が待っているのでありましょうか!!……っていつものように思考パターンが動こうとして、ふと、ああ、そうか……と。
先生、死んじゃったんだもんなぁ〜となって、ズーンと沈んじゃうのがこの巻でした。
この症状はいろんなところで発症しましたね〜。
いつもグインを読んでいて習性となっている、これはきっとどこどこへ繋がる伏線だろうなとか、これはきっと次あたりでこう解決されるだろうなとか、この会話はもしかして次なる展開のヒントになりはしないか?とか、そういう思考ルーチンが何かあるごとにすぐ働くんですが……そういうのが働き始めるたびに、ああ、でももうあと3巻で終わっちゃうんだったっけと……。
なんとも、切な過ぎますね。
やるせなさ過ぎる。
でも、ともあれまだあと3冊。
その間にはイシュトもヤガに到達しちゃってくれて、その先どのような展開になるのか、多少のめどは見えてくるんじゃないでしょうか。
それと、さんざんっぱら噂話を聞かせてくれているケイロニアですね!
今回の魔道士の報告によると、どうも最初のルールバとエイラハ(でしたっけ?)のでっかい顔のシーンは終わったようですから、ほどなく事件も解決に向かうはずです。
そしたらその後ケイロニアも動き出すでしょうし、このヤガ編になんらかの絡み方をしてくるのかどうか、そのへんも興味が沸きます。
次なる巨大なターンがどのような動き出しをするのか、そのあたりは3冊で目星がついてくれればなぁと、そんな感じで期待しているんですね〜。
そしたら、あとはきっと脳内でいっぱい妄想を広げます!(笑)
そこからはきっと、読者みんなそれぞれのグイン・サーガですよ。
それぞれがそれぞれのマイ・グイン・サーガとして、脳内補完をしてゆく権利を得るのですよ。
それはそれで面白い気がするなぁ〜。
あるいは、有志が何人か集まって、リレー小説としてグインを書き続けていったりしたら、それはそれで別物の馬鹿企画として凄く面白いことになると思いますね〜(笑)。
誰か代理作家をたてて続編を書かせることには、どうも大勢が反対のようですが、私はけっこうそれはそれで楽しめると思いますよ〜。
気に入らなかったら読まなきゃいいんだしね。
現に私、クリカンのルパン三世は好きじゃなくって観ないですけど、存在を否定はしませんもん。
それはそれであっていいんじゃない? 好きな人はいるんだしって思いますから。
だから、もし続編を誰かが書いてくれるなら、とりあえず読んでみたいと思いますね。
それはそれとして、純粋に栗本グインとは違うのは分かりきった事ですから、違うものとして好きになれたら読み続けたいって思いますよ。たぶんね。
だし、グインの世界はこれでハイおしまいってしちゃうには、あまりに勿体無いくらい、魅力的過ぎる世界だと思うんですよね〜。
シェアード・ワールドにしても充分通じるくらい世界観には実在感があって、キャラクター群像はとにかく魅力的で、それぞれ重要人物は精神分析すら充分出来るくらいの症例(笑)が潤沢に提示されてますもの。
本当にグイン世界を愛してくれている作家がやってくれるんだったら、けっこう読めるものができると思うんですよね〜。
それも、一人の作家に背負い込ませるのはキツイものがあるでしょうし、若干オフザケ的要素があるというのを明確にして、読者・作家ともに気持ちを楽なもの、柔らかいものにするためにも、持ち回り企画として、リレー小説形態にして、最初から 「一貫性のあるしっかりしたものにはなりませんよ〜」 っていうエクスキューズを明示しちゃったほうがスッキリしていいと思うんですよね〜。
まぁ、勝手な事をいろいろ申しましたが、要するに、ここでお別れはとにかく忍びないと、そういう気持ちのあらわれだと、そうご理解ください。
さて、話は感想に戻って、場面変わってヤガ編。
これは……想像以上にとんでもない場所ですね! ヤガってとこは!
もうちょっとは普通の宗教都市の顔をしているのかと思いきや、けっこうあけっぴろげに異常な顔を見せてくれちゃいました。
スカールの荷物を何者かがさぐった事件に始まり、素行の怪しいものを見張る物騒な兵士的存在の示唆、階級制度を否定していたはずのミロク教団の、組織だった階級化などなど。
そして最後には怪しげな大商人の登場と、まさかの監禁!?
こりゃ〜いったいナニゴト!?っていう想像を上回る事態なのですが、いや〜ヤガ編、冒頭からとんでもないことになってしまいました。
しかしこのドウシュっていう大商人、言葉遣いがちょっといいかげんだなぁ〜って思ってたら、まさかこんな正体を現してくるとはね〜。
言葉遣いがいい加減だったのは、れっきとした伏線だったのかと。
これはちょっとやられたな〜って思いましたね。
さすがは栗本先生、恐れ入りました。
でも、いったいこいつら何を考えてるんでしょうね〜。
たくさん信者を半ば強制的に逗留させて、もしかしたら街中にそういう長逗留させている拠点みたいなものがいっぱいあるかもしれなくって。
そうやって大量に人を“飼う”様なことをして、何が目的なんでしょう。
なんだか、ちょっとオウム真理教事件を思い出すような印象があったんですが、そうやって半ば脅迫交じりに人を集めて行動を制約して洗脳して、最後にはいったい何を目指しているんでしょうか。
スカールやヨナが言っているように、ほんとに軍隊を作り上げて一つの勢力として立ち上がろうとしているというのか、それとも狂信的なテロ集団を作り上げようとでも言うのか。
なんだか“不気味”というほかはないですね〜。
そして、そう、この“不気味さ”、主人公達の“よるべのなさ”こそがファンタジーなんだよなぁと思うのです。
頼るものもなく、とにかく孤独に孤軍奮闘して窮地を脱しなければならない。
こういうモチーフがあるとき、ファンタジーは極めて興奮するものになります。
これは最近グインのアニメを観て改めて思いますね〜。
辺境編の、窮地窮地また窮地という追われっぷり、毎度毎度のうまい逃げっぷりは本当に面白いと再認識。
やっぱり、グインたちが圧倒的不利な状況で、大人数対少人数をキープし続けているからなんですよね。
そういった意味で、この不気味なヤガ編は実にワクワクさせられるスタートを切りました。
気づいてみたら、足がぜんっぜんひっこぬけない底なし沼に入ってた!
そんな感じですもんね〜。
いや〜、どうなっちゃうんでしょう、ヨナさんスカさん。
たったふたりで、いったいどうしたらいいものやら。
そして、こんな町でフロリーは、スーティはどうしちゃってるんでしょう!
心配ですね〜。
また、気がかりなのはブランもそうですね〜。
ヴァレリウスが派遣した魔道士たちは、そりゃ魔道士ですからなんとかなるでしょうけど、ブランはこんなところに潜入してきて大丈夫なんだろうかと。
ちょっと心配になっちゃいます。
ただまぁ、どんなに物事が混乱し、窮地に陥っても、なんかイシュトが来てくれたらなんとかなるんじゃないだろうかってな気もしてきますがね(笑)。
いや、その楽観的な予測ってのは、グインに対する信頼とはまったく別の性質のもので、イシュトなら混乱したら火をつけてぜーんぶ大混乱に落としてくれて、かえってスッキリさせてくれるんじゃないかって物騒方向なんですが(爆)。
それまでの混乱どころじゃない混乱をぶつけてきて、その間にヨナもスカールもブランもフロリーもスーティもそれぞれ頑張ってなんとかなるんじゃないかってね。
それはちょっと楽観的すぎるかもしれないけど、とにかくみんなが壁にぶちあたったらその壁をブッ壊してくれるのはイシュトなんじゃないかな〜っていう希望が持てました。
うむ、今のイシュトにはそういういろんなものを任せてしまいたくなるカリスマがありますよ。
なんか、ちゃんとでっかい権力を振るうことに慣れ始めた、王様になってきたんだなぁ〜っていう感じがね、あるんですよ。
あとがきについて、今まで感想で触れた事はあまりなかったと思うのですが、今回はしかしなんだか読んでて感慨無量になってしまいましたね〜。
タイミング的に、おそらく今回が最後のあとがきになったのではないかと思うのですが、まさか先生、ご自分の余命を予感していたわけじゃないと思うのですが、あとがきのトーンがいつもより一際しんみりと、透徹とした、ひんやりとした湖に満足げに沈んでゆくような印象で、これはちょっと胸にグッと来ちゃいましたね〜。
先生、ほんとは最後の巻で言おうと思ってたんだけど、今とりあえず言っちゃいます。
これまで、たっくさんの夢を有難うございました。
グインも大好きだけど、ぼくらシリーズも伊集院大介シリーズも、魔界水滸伝も、たくさんある短編も、みんなみんな大好きです!
猫目石は高校時代に読んで、あのラストに3日泣き続けてなにも手につかなかったです。
どれも、私の大切な宝物です。
ほんとうに有難うございました。
これからは、お体に気をつけてってのもヘンですが、ガンガン小説書いて、ガンガンライブやったり舞台やったり、好きな事がいっくらでもできますね!
きっと、さっそくグインの続きを書いてらっしゃるんでしょうね!
私が死んだときの一番の楽しみにしていますよ。
あの世に行って、
「うは! 300巻越えてるのにまだ完結してネェ!!」
なんて言いたいんですな私は(笑)。
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グイン関連はもちろんのこと、それ以外の感想も(中にはネタを知らないのもあったりしますが)読ませていただいていますけれども、いろいろ分析されていて、ページ全体がとても面白いです。
しかし・・・・・・グインに関してはひたすら無邪気に「面白い」とはしゃいではいられなくなってしまったのが何とも(言葉が見つかりません)。面白ければ面白いほど、こみあげてくるこの切なさは何なんだろう、と思います。同時に、すでに亡き人の小説が、死後もこうして出てくるということになにがしか、不思議な心地もしたりして(でもさらに同時に、グインの作者がすでにこの世にないことを、私はその最後の一字、とぎれたその箇所を見るまで信じきれはしないだろうなとも思ったり。理屈ではわかりきっているのですが)。
なんか、でも、ここのグインの感想を読むと、そのやりきれなさというか、複雑な想いが、ちょっとやわらぎますよ。訃報を聞いてからというもの、脳みその中がかなりアブナイことになっていたので・・・・・・おかげさまで、たすかりました、たぶん。
まったくの私事で申し訳ありませんが、私が栗本先生を始めて知ったのって、講談社ノベルズ版の山田風太郎『魔界転生(下)』だったんですよ。シリーズで刊行されていた忍法帖シリーズに、錚々たる作家(評論家・漫画家)の方々の巻末エッセイが一冊につき一人ぶん載っていて、でもその中で一番インパクトが強かったのが栗本先生のエッセイだったんです。いまにして思えば、のっけから相当珍しいものを読んだもんだと思いますが(小説道場のお弟子さんは別にして、ですが、ほかの作家の本に寄せるエッセイ!)、ほんとに名文・名エッセイだったんです。文章を通して伝わってくるエネルギーが半端でなかった。
で、訃報を聞いたとき、「グインはどうなる!?」ということの次にそのファースト・コンタクトのそのエッセイが蘇ってきてしまって、ですね・・・・・・内容が内容なもので、頭の中では「エロイム・エッサイム」が流れるわ、「栗本薫先生、魔界に転生なされませ(できるはずでございます、グインの行く末に心を強く残しておいでになれば!)」と叫びたい衝動にかられるわ。――ネタをご存知なければすみません。壊れ気味なものでお許しくだされますよう。
でもこの巻末エッセイ、読む価値はありますよ。訃報のショックからある程度立ち直ってからでないと、テンションおかしくなる可能性は否定できませんが(笑)。
ところで(と、突然正気にかえる)、たしか今月25日発売の『SFマガジン』の次号は追悼特集のようですね。
いつも楽しく拝見させていただいています。
今回の感想でのBOSSさんの、
300巻越えてるのにまだ…のあたりで、
涙がブワッと出てしまいました。
私も先生のいるところに行くのが楽しみな一人です。
これから先生のことを思い出すときには、
BOSSさんの300巻のところを思い出してしまって、
わんわん泣いてしまうかもしれません…
先生が書いて、私達が読んで…
それは人生に起こる、当然の出来事の一つだと思っていました。
BOSSさんのような素敵な読者が待っているのですから、
先生は全然のんびりなどしていられないでしょうね。
突然書き込みさせていただきまして、失礼いたしました。
まあ、暗い話はこのくらいにしておいて、「モンスターVSエイリアン」というのに、イドの色違いみたいなのが出てますねw
ワタシ的には、前にスカールがヨナからヴァラキア時代のイシュトの話を聞いたときに「奴にもそんなときがあったのか!」と感心(?)していたのが、今後の伏線かな?と思ったのですが・・・一時休戦協定でもいいから、あの二人が協力して大暴れしてくれたら面白そうだなww
>すでに亡き人の小説が、死後もこうして出てくるということに
>なにがしか、不思議な心地もしたりして(でもさらに同時に、
>グインの作者がすでにこの世にないことを、私はその最後の一字、
>とぎれたその箇所を見るまで信じきれはしないだろうなとも思ったり。
>理屈ではわかりきっているのですが)。
はじめまして〜。
ああ、その感覚!
感想の中で触れようかと考えたのですが、でも待てよと、死んでしまった作家先生はたくさんいるんだから、過去の作家先生は言ってみればみんな死んだ作家先生なんだから、そんな事言うのってヘンなのかなぁって思って書かなかったんですが……。
それなんですよね〜。
その感覚を他にも感じている人がいたんだ〜と思って、ちょっと感動してしまいました。
>魔界転生
おお、魔界転生にそんなバージョンが!
私はジュリーの映画版が好きでそこからかなり古い古本で原作を読んだんですが、それには栗本先生のあとがきはなかったですね!
ぬおお、読みたいな〜。
古本屋で見かけたらチェックするようにします。
>栗本薫先生、魔界に転生なされませ
(爆)(爆)
転生しつつも栗本先生なら魔界水滸伝的なナニかを連れてきてしまいそうなんですが(笑)。
>Jさん
はじめまして〜。
楽しんでいただけたり泣いちゃっていただけちゃったり、私もとっても嬉しく思います。
つか、「涙がブワッと出てしまいました」って言葉に、私が泣きそうになったじゃないですか(笑)。
>先生が書いて、私達が読んで…
>それは人生に起こる、当然の出来事の一つだと思っていました。
ああ、まさにそれですね。
ここのところ二ヶ月に一冊出るグインを買って読むのが、なんだか生活のひとつのサイクルになっておりました。
これからはもう、それがなくなってしまうというのが、なんだかいまだに納得できないような。
グインの世界への扉がもう開かないというのが、ぜんぜん納得行っておりません。
自分は本屋でいったい何を買って何を読めばいいんだろう。
いや、他に読みたい本はいっぱいありますけど、栗本文学ほどに私を惹きつける本は、はたして他にみつかるんだろうかと…。
なんかそんな感覚に陥っちゃってます。
とても大きな喪失感ですね〜。
>原作読み子さん
マイケル・ジャクソン!
おお、奇しくもふたつの巨星の滅びが重なりましたね〜。
ほんと、時代というものを感じます。
私が読み始めたのは、ちょうどバブルが崩壊を始めるその時だったと思うんで、原作読み子さんのほうが先輩ですね。
>モンスターVSエイリアン
ああ、これはたしかにイドだ。
だいぶかわいいですけど(笑)。
いや、こんなのがこんな顔して人を飲み込んで溶かしたりしたら逆に怖すぎますけどね(爆)。
>スカヨナ
おお、その手がありましたか!
それは熱そうですね〜!
ほかでは、『伊賀忍法帖』の夢枕獏氏が「山田風太郎忍法帖こそジャンプ漫画の異能チームバトルの祖である!」という要旨のことを熱く語っておられるのでお勧めです(インターネット上でもけっこうこの説は見るんですが、おそらくこれが出所)。
>死んでしまった作家先生はたくさんいるん>だから、過去の作家先生は言ってみればみ>んな死んだ作家先生なんだから、そんな事>言うのってヘンなのかなぁって思って
『グイン』はなんか例外って気がします。たぶん、現在進行形だったからでしょう――私は、なんというか、ほかの小説より「なまなましい」感覚で読んでいた気がします。自分の読んでいるその先で栗本先生が書いておられるんだな、というのをどこかで感じていた(意識していた)のかもしれません。
なんかすごく説得力のある説ですね〜。
そういう視点からもう一度山田風太郎世界を読んでみたくなりました。
そうですね〜。
理屈じゃなく、グインは別っていう感覚がすごくあります。
それは読み手の思い入れの深さというのも大きく関係しているんだと思うんですけど、それとともにやっぱり、私にとってはグイン世界という一つの世界が、実際に存在する本物の世界のように思えていたからというのも大きいんじゃないかなと、そう思えてきました。