後半の感想は、
・ぬら孫
・ヘタッピ
・ブリーチ
・サイレン
・バクマン
・【最終回】フープメン
の6作品でお送りいたします。
ぬらりひょんの孫
おー、なんか掲載位置が高いぞ。
「京都過去編記録的大反響!!」 なんてアオリもありますし、これはぬら孫かなり持ち直しましたかね!
やっぱ総大将かっこよすぎるし、珱姫の魅力もバッチリ。
カッコイイ男がズバッと仕事して、かわいい女の子が魅力をキラキラさせれば、反響は正直に出るんですね〜。
初期からのぬら孫ファンとして嬉しいいことです。
でもこれ、過去編ですからね〜。
現代編になってからもこの人気を維持できるのか、そこが大きな課題になっていきそうです。
さて、羽衣狐の正体がわかってまいりました。
乱世の時代に転生を繰り返し、めぼしい子供にとりついて成長後に体を奪い、政の中心で怨念を吸い続ける、そういう 「転生妖怪」 なのだそうです。
この絵は、北条政子でしょうね。
なるほど、淀殿は別に妖怪の家系だったわけじゃなくて、幼少のみぎりに取りつかれてしまったということでしたか。
北条政子や淀殿のほかにも、悪女と呼ばれるような歴史上の人物や、世を混乱に陥れた事件の中心にいた女性なんかは、羽衣狐だったのかもしれませんね。
しかし、今度の羽衣狐は 「転生」 ではなく、生き肝を集めて 「子供」 を残そうとしている様子。
その子供がおそらく現代に現れている羽衣狐なのだと思うのですが、それはいったいなぜなのか。
そのあたりがこれから語られていくんでしょうね。
羽衣狐のしっぽ攻撃にさらされてボロボロの総大将。
珱姫の反応がまたういういしくってええですなぁ(笑)。
しかしそこで総大将、珱姫にかまけて猪突猛進だった自分を改め、ぬらりひょんらしくステルス攻撃の本領発揮!
ついに羽衣狐に一太刀浴びせます。
ここ、バトル展開がしっかり心情で納得できるというのがいいじゃないですか。
単に話を盛り上げるために最初、主人公側が手を抜いていたのではなく、珱姫に心奪われ、平常心をちょっと見失っていたから正面から攻めようとしていたと。
熱くなっていた頭を冷やし、珱姫を惚れさせるためにも、ここは己本来の戦い方をしなければならないと自分に立ち返ったと。
こういう理由づけがあると、展開が腑に落ちますし、なおさら展開が熱く思えてくるんですよね。
バトルがちゃんとラブストーリーにすらなっているんですもの。
ぬら孫、過去編になってなんかいろいろと上手いなぁ。
一度登場人物がリセットされたことで、これまで椎橋先生が漫画家として成長してやれるようになったこと、これまでの間にみつけたやりたかったことなどが、いろいろと投入できるようになったのかもしれませんね。
ヘタッピマンガ研究所R
アイシル完結で、帰って来ましたヘタッピマンガ研究所。
けっこう楽しみにしてましたよ〜。
最近の楽しみは、マンガのテクもそうなんですが、他の作家さんたちが登場すること。
河下先生とか、松井先生とか、それぞれ個性的な描かれ方でなかなか面白かったですからね。
で、今回は 「キャラクター作り」 をテーマに、島袋先生が登場!
トリコまんまなブッ飛びグルメな島袋先生、なんかオーラがありますね〜(笑)。
つまり、魅力的なキャラクターというのは作者自身の魅力でもあるってことなのか?
それはひとつの真実のような気がします。
故・中島梓氏の 『小説道場』 で出た話だったかと思いますが、小説ってのはその人となりがどうしても出てしまうものなんだそうです。
しみったれた人はしみったれた小説しか書けないし、豪快な人は豪快な小説に、臆病な人は臆病な小説に、いい加減な人はいい加減な小説にしかならないんだとか。
それはやっぱりマンガでも同じでしょう。
また逆説的な例では、江川達也先生の漫画 『GOLDEN BOY』 では、男らしい小説を書く人は実は女々しいヤツだったり、ひかえめで苦労人の小説を書く人は傲慢なセレブだったり。
そういうないものねだりってのもあるかもしれませんが、でもどこかそういうのは無理しているんでしょうね。
その漫画のなかでも、自分の本質にしっかり迫ったほうが大ヒットしてしまったという結末でした。
要するに、魅力的なキャラクターを描くためには、まず己を学び、修行せよってことを言ってるような気がしてくるのです(笑)。
たしかに、勇気百倍になるような元気な漫画が描きたいのに、勇気ってなんだかよくわかってなかったら、どう描いていいのかさっぱりわからなくなっちゃいますもんね。
さぁサイトウ編集、魅力的なキャラクターを作るため、まずは自分が 「ダボがァーーー!!」 とか言わないと(爆)。
【センターカラー】 BLEACH
二対一の非オサレ(*)を回避すべく、浮竹隊長 「向こうも2人みたいなもんだ」 と言いぬける(笑)。
いや、立派に卑怯だと思うんだけどなぁ〜。
言い抜け方に関しては、今週は京楽さんも凄いものです。
「らしさの押しつけは良くないねえ十刃さん
それにらしさの話をするんなら
らしさが無いのがボクらしさだよ」
つまり、オサレじゃないのがボクのオサレだよと(笑)。
なんかちょっとオサレな言い回しで言ってますが、これって酷い詭弁だわ。
浮竹隊長も京楽隊長も、追い詰められてなんかもう適当なこと言って、自分らの非オサレを極力誤魔化そうと必死です(笑)。
とまぁそんな適当な解釈で読んでいたら、突然割り込んでくる謎の勢力。
なんだこりゃ〜ッ!
黒腔(ガルガンダ)が開き、何者かが現れる。
…って、あれ、これ、誰だっけ(笑)。
まずい、すっかり忘れてる。
なんか見覚えあるんですが、なんでしたっけね。
そして後ろから出てきたでっかいのは、さらに記憶すらなし。
なんなんだこいつらは〜。
個人的には今週誰かやってくるらしいと知って、いよいよヴァイザード連中かと喜んだんですが(笑)、まぁ今の展開で彼らが来るのは無理がありましたね。
さて、これはいったいどういう展開になるのやら。
(*):OSR 値:オサレ値とは、オサレな言動によって上下する数値であり、その高さによって勝敗が決定するというブリーチ感想界独自の戦況分析理論である。提唱者は、ジャンプ感想界のファッションリーダー、The 男爵ディーノのかがみ氏。
PSYREN−サイレン−
別エントリーにて。
バクマン。
逮捕されてく平丸先生が可笑しすぎ。
アシスタントにキレられて 「ご…ごめんなさい」 なんてへたり込んでる姿もかわいいし、
「僕はどうしたらいいんだ」
「マンガを描けばいいんだよ」
なんてさりげないセリフも物凄くシュールでいい。
なんかこのへん顔芸は光りまくってますし、テンションの高さは異様なほど。
妙に可笑しくてしょうがありませんでした。
小畑先生、何が起こったんだ(笑)。
今週は、ライバル達のそれぞれの善戦ぶりが気持ちいい成長の回。
王道バトル的表現で言えば、それぞれのキャラクターが修行の成果を発揮し、各地で勝利を収めた回とでもいったところでしょうか。
先週横並び状態からヨーイドンで始まったバトルなわけですから、展開が物凄く早いです。
中井さんは蒼樹嬢にダメ出しして信用関係を樹立。
「マンガに関してだけはあなたを信じてやります」 なんて言葉も中井さんには天使の言葉でありましょう(笑)。
しかし中井さんの部屋、カップラーメンのカラとか弁当の空き箱とか、リアルに汚すぎ。
これじゃ蒼樹さん絶対来ないな(笑)。
福田さんはファンキーなアシスタントと雄二郎さんの三人で、妙に団結力のあるノリノリムード。
福田さんらしくていいチームだ。
順位で亜城木コンビを抜いたのは喜ぶとして、中井さんのほうをちゃんと心配しているのがいいですね。
最初あれだけいけすかない感じで登場しておいて、福田さんすっかりいい人だ。
さてさて、我らが主人公亜城木コンビは、順調に順位を上げ、14話でついに3位を獲得!
おおー、すげー!
まさかこんなに早くそこまでのし上がるとは思いもしなかった。
14話ってことは、シュージンがセリフに凝り始めた効果ですかね。
先週の私の予想では、セリフに凝ったのは逆効果で人気が落ちるんじゃないかとか書いてたんですが、どーよどーよ、そんなまどろっこしい展開じゃなかったぜぃと。
この快進撃の展開は熱いなぁ〜。
そして、ついに動くか天才新妻エイジ。
ライバルと自ら認定した亜城木コンビに並ばれたことで、改めてハートに火がついたようです。
さぁここからどういう展開が待っているのか、これはなんだか熱くなって来ましたぞー。
しかし、この掲載順位の上がったり下がったりの激しさはいったいなんなんだ。
先週が4位で、今週はほぼラストって。
フープメンが打ち切りで ToLOVE るが定位置ですから、これってラストみたいなもんですよね。
小畑先生、原稿落とすギリギリだったのかな?
【最終回】 フープメン
残念! 打ち切り〜〜!
いやでもほんと面白いマンガでした。
形としては打ち切りではありますが、上手く綺麗にまとまっていて、読後感も爽やか。
ひとつの作品として考えても、なかなかにハイレベルな一品に仕上がったのではないかと思います。
これ、同じ打ち切りでも、心に残る人の多い作品ですって。
それは間違いない。
凡百の打ち切り作品のなかでも、しっかりあとあとまで記憶に残り、次回作があれば絶対 「あああのフープメンの!」 と思い出されること請け合いです。
フープメンは、作家先生のメッセージがいっぱいこもっているタイプのマンガでしたね。
川口先生が、自分で考えて、自分で味わって、自分で噛み締めた自分だけの言葉が、いっぱいこめられていました。
だから面白かったのかもしれないなぁ〜と思うのです。
実感のこもった自分だけの言葉というのは、重みが違います。
そこが川口先生の売りなのかもしれませんね。
ジャンプの漫画として、成長の遅い主人公は地味で間違いなく不利でしたが、でも、こういう成長していく主人公でしか、そういう川口先生の売りは押し出せなかったでしょうね。
能力バトルのような天才主人公では、そういう売りは出せませんもの。
次回作品はきっと近いうちにあると思うのですが、そしたら今度は今回の反省点を踏まえ、また先生の売りをどんどん押し出して、よりよい作品作りをしてくれることを期待したいと思います。
応援してますよ〜。
しかしまずはひとまず、お疲れ様でした!
まとめて
フープメンが打ち切られ、その後枠として帰ってきました、我らが河下先生!
今度は、年上のHなお姉さんがいきなり家にやってくるという、ドキドキわくわく必至の作品 『あねどきっ』 。
これは人気出るに決まってるだろーッてなブツじゃないですか(笑)。
期待せずにはいられないッ!
そして、その次は、おお来ました!
『瞳のカトブレパス』 の田中靖規先生が復活!
『鍵人‐カギジン‐』 というタイトルですが、また異能力バトルっぽいですね。
どういう成長を見せてくれるのか、椎橋先生と同じく荒木師匠門下生だけに、またまた応援したいと思います。
さらにその次に、わじまさとし先生のギャグ漫画 『わっしょい!わじマニア』 が登場。
昨年 51 号にディグレの代原で掲載された読切 『さすらい剣士物語』 の人らしいです。
その時は正直あまり面白くなくってキビシメの感想だったのですが、きっと大きく成長したからこそ連載獲得という金星を勝ち取ったのでしょう。
バクマン。の影響で、こういう新人さんが連載獲得できたのを見るとつい嬉しくなっちゃいますよ(笑)。
さぁ、新風が吹き始める初夏のジャンプ。
どんなジャンプになっていくのかとても楽しみです。
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いきなり否定的で申し訳ないのですが、「オサレ」と「中二病」よくつかわれてますね。
好きなんですか、この言葉を使うのが
この漫画努力と才能うんぬんの話じゃなく
主人公が自発的に目的を築いてるって
点がスゴイと思うんですよね
倒すべき魔王も救うべき姫もいない
世界のどこかに宝があるわけでもない
そんなんじゃ普通漫画は描けないけど
この作品はそれを達成してた
楽しめる努力
歩み寄り認めることで生まれる友情
周囲の価値観ではなく自分の確信という勝利
ユーホが主人公じゃなくても良かったなんて
最初は言われてましたが
終わってみれば終始主人公ユーホの欠かせない話だった
川口先生をこれからも応援していきたいと
思います
はじめまして〜。
「否定的」とのことですが、いやそれぜんぜん否定的じゃないですよ、ね?
ちなみに「オサレ」も「厨二病」も私が良く使う単語ですが、別に好きだから使っているわけじゃなく、それが私が伝えたい概念や時代的ムードを一番端的に伝えられる言葉だろうという基準で使わせていただいてます。
それぞれの言葉には、ひとつだけじゃなく、いくつもの意味やニュアンスが含まれています。
さらにその言葉が発生した時代の雰囲気も包含しているものだと思います。
そういったものも含めて、私の意図が伝わればいいなと、その時その時もっとも適切になるよう単語を選んでいる次第です。
「オサレ」については、ご存知かと思いますが、ブリーチをちょっとオフザケの視点で楽しく解釈する方法の名称ですから、別の名前で呼ぶこともできませんしね。
まぁそういった感じで「オサレオサレ」、「厨二厨二」と連呼していたのですが、孤高のレミングさんがちょっと癇に障ったのだとしたら、私が安易にひとつの表現法に頼りすぎて、しつこく連呼しすぎていたのかもしれません。
そういう私の文章力のつたなさが原因しているのだと思います。
コメントいただいたことにつきましては、ありがたいご助言と受け取り、これからもっともっと文章表現力を磨いていくことでお答えしていきたいと、そう思っております。
>フーマッハさん
才能を買われてスポーツを始めるわけでもないし、なにか特別なメニューをこなして必殺技を身につけるわけでもない。
才能があるんだよって言われたら、そんなのムカつくぜ、と否定してみせる。
努力や練習は、顔をしかめてやるもんじゃなく、とにかくそれを努力すること自体が楽しくてしょうがない。
雄歩は、スポーツをやることってとっても楽しいよね、こうやって頑張ることを覚えて、勝ち取った記憶って、自分に大きな自信を持たせてくれるんだよねっていう、ごくごく当たり前な人生の素敵さを伝えてくれました。
いじめられたトラウマで、緊張するとホクロを触るクセのあった遊歩は、卒業する頃には藤代とも気楽にやりとりできるようになっていて、たぶんもうトラウマに悩まされることもなくなっているのでしょう。
ほんと、よくできたドラマです。
よくあるスポーツ漫画の王道の正反対をゆきつつも、やっぱり友情、努力、勝利をしっかり描くと言う意味ではちゃんと少年マンガの王道だったという、とてもオリジナリティの高い作品でした。
なんだか、打ち切り漫画とは思えないほどの完成度の高さだったような気さえします。
いや〜、これからがとても楽しみな先生が現れてくれました。