2009年06月22日

週刊少年ジャンプ30号感想 前編

 ワンピースが表紙を飾る30号。
 あー……。
 こう見てしまうと、本当に仲間たちが恋しく思えてしまいます。
 早く合流できないもんだろうか。




 前半の感想は、

・ワンピ
・ナルト
・トリコ
・バクマン
・いぬまる
・ブリーチ
・【読切祭】アルティメットチェイサー

 の7本でお送りいたします。



【巻頭カラー】 ONE PIECE

 別エントリーにて。



NARUTO-ナルト-

 ナルト暴走は当然だと思っていましたが、まさかサクラまで突っ走ろうとするとはなぁ。
 綱手様がかかわったことで、サクラまでが感情的になってしまったんですね。
 これは先行き不安な連中だ。

 しかし、ここでカカシ先生がちゃんと2人を抑えられたというのが嬉しい誤算。<と、言ってしまっては失礼か?w
 ナルトは納得したとは言えないかもしれませんが、どうやらこのまま突っ走っただけではマズイらしいということは分かってくれた様子ですね。
 なんだかこのカカシ先生が、先生としての権威をちゃんと発揮しているっていうのにスゴく安心というか、嬉しくなっちゃいましたよ(笑)。
 ほ〜、これならもしナルトが将来火影になったとしても、カカシ先生が補佐していれば大丈夫かもしれないなと。
 ナルトとサクラあたりがトップに座ると、この単細胞暴走コンビでは不安でしかたありませんが、そんなときにカカシ先生がいればちゃんと今回みたいに手綱を引き締めることができるわけです。
 あと、補佐役としてシカマルがいれば鬼に金棒。
 おお、これなら木ノ葉の里もなんとかやっていけそうじゃないですか。
 そんな感じで、個人的に今回は木ノ葉の未来にちょっとだけ希望が見えてきたような、そんな気がしてきた回だったのでした。

 あと、サイの舌に呪印をほどこしていた事が判明したダンゾウ。
 それを納得できないとサクラは嫌っているようですが、忍者なんだからそれくらい当然じゃないのかと。
 むしろ秘密を洩らしそうになったら奥歯に仕込んだ毒で自殺するとか、爆死するとか酸で自らの顔を潰したりするのが忍者だと思うんだぜ〜。
 ……と、いつもならダンゾウのことを忍者としてひとかどの人物だと認めていた私なのですが、今となっては私利私欲をむき出しにしちゃったからなぁ〜。
 もうさすがにあんまり肩入れできませぬ(笑)。



トリコ

 な、なんと!!
 リンが生き返ったのは、リンの“グルメ細胞”に適合した好みの食材が

 『トリコの唾液』

 だったからなのでした!!

 この、変態!!変態!!変態!!

 これは凄まじい変態グルメだ(笑)。
 この勢いでいくとトリコの体液ならなんでも良さそうだし、分泌濃度が高ければ高いほど喜びそうだし、その後のモノローグからすると、ありえないことに排泄物まで喜んで食してしまいそうな勢い!!(爆)
 このマンガはどこへ行ってしまうんでしょうか!!
 つか、とりあえずトリコ逃げるべし!!
 これはヤバイ女を生き返らせてしまいました(笑)。

 まぁその後は恒例の食事会。
 やっぱ肉っていうのはシンプルに美味しさが想像できていいですね〜。
 思わず焼肉食いに行きたくなりました。
 で、トリコとサニーが、“フルコース”をめぐって看板をリアルに争奪しあうくだりに爆笑。
 いきなりなんでもアリなギャグ漫画になっちゃう自由奔放さがステキです。



バクマン。

 先週の掲載順位はどこへやら、何事もなかったように4番目で登場。
 やっぱりこのくらいが今のバクマンじゃないでしょうか。

 さぁて、ようやっと読者に推理モノとして理解が浸透し、順位を上げてきた 『疑探偵TRAP』 。
 連載開始からついに調子が上向いてきて気合も入ります。
 読者からのファンレターも、よく作者あとがきとかで 「力になります」 とか聞きますが、これはほんと嬉しいでしょうね。
 気持ちが折れそうなときとか、手紙をもう一度読んでパワーの源にできるかもしれません。
 とりあえず軌道には乗れそうでよかったよかった。

 ここで、新人ライバルが3位から7位までにズラリと並ぶというのも面白い構図。
 まるでヨーイドンの競争が始まったみたいじゃないですか。
 「オラなんだかワクワクしてきたど――」 なんてドラゴンボールTシャツ着て言っている中井さんが微笑ましいです。

 そして、面白いのがシュージン。
 これまでセリフのセンスやギャグはまったく念頭においていなかったのですね。
 見れば確かに TRAP のセリフはストイックすぎます。
 それって逆に凄いことですよ。
 普通マニュアルでマンガを描き始めた人は、やれ 「セリフに個性を出せ」 だの、やれ 「キャラにはそれぞれ口癖を作れ」 だの、「どんなマンガでもギャグは大切」 だの、そういうところから始まるものじゃないですか。
 そういう小手先といったらなんですが、周りのパーツから集めて行って形になっていくのが大多数だと思うんですが、シュージンはそうじゃない。
 本筋の物語性、ただ純粋にそれだけの力で連載をもぎとり、人気を勝ち取る原作を書けていたってことなんですね。
 それは本当に凄い事なんじゃないでしょうか。
 野球で言ったら、基礎身体能力の高さだけでホームランをかっとばしていたスラッガーみたいなもんです。
 そのスラッガーが、あらためてフォームを学び、球種の読みを学習するわけですよ。
 それこそ鬼に金棒のように思えてくるわけです。
 
 しかし、そこがわからないのがこのバクマンというマンガ。
 そろそろ分かってきましたよ。
 こういうヒキ方をするとき、このマンガは全然予想もしない方向に展開したりするんですよね。
 これは逆に、そういう付け焼刃が作品を壊し始めるってこともありえるかもしれません。
 ヘタにフォームを改造し、球の待ち方を覚えたことでまったく打てなくなるスラッガーってのも、よくある話ですからね〜。

 しかし、平丸先生は最高だなぁ。
 『さがさないでください』 って、思わずリアルで噴いてしまいましたが(笑)。
 うむ、冨樫先生ですね。



いぬまるだしっ

 黒バスのパロもそこか!って感じでクスリとしましたが、こち亀パロのあまりのタイムリーさに驚き。
 まるで今週の原稿を盗み見たようなタイミングですって。

 しかし、昔の四股名って凄いなぁ〜。
 今の山本山もはじめて見たときは面白いと思ったけど、遊び心のレベルが違いますね。
 で、こんな名前の人が横綱とかになったら、横綱の威厳とか品格とか、きっとどうでもいいことになっちゃいますよね(笑)。
 昔のほうがお相撲も大らかな世界だったんだなぁ〜。



BLEACH

 よくまぁ女の子のシリアナに指つっこむマンガだなぁ(笑)。
 大丈夫か久保先生、いろいろと。

 帰刃したスタークの能力は、虚閃の無限連発。
 これは正直微妙じゃないですか?
 今一威力に乏しく、ほとんど戦果を発揮したことがない虚閃を無限に連発できたところで、どうってことはないんじゃないかと思ってしまうのですが。
 しかし、同じように 「只の虚閃じゃいくら撃っても――」 と言っていた京楽さんの顔色が変わったところを見ると、これはちょっとしたピンチの様子。
 どうやらこの連発虚閃には秘密があるようです。

 これはもしかすると、致命傷は与えられなくてもかわせない攻撃を当てまくることで、服を丸こげにし、しまいにまっぱだかにしてしまうという、実に恐ろしい 「裸で何が悪い」 攻撃なのかもしれません。
 それはたしかに OSR 値(*)的には致命的。
 アイドルだって一ヶ月干されます。
 どんなに OSR 値の高いオサレ戦士も、すっぱだかではただの変質者です。
 さすがエスパーダ No.1 。
 回避不能にして防御不能の OSR 値即死攻撃をしかけてきたのでありますか。

 すわ大ピンチと、そこに割って入ってきたのは浮竹隊長。
 これまでリリネットとイチャイチャしていた大ポカを取り戻すためか、虚閃を弾き返してかっこいいところを見せてくれましたが、しかしこれだと2対1の OSR 値的には絶対不利な状況。
 スタークはスターク+リリネットの2人のようでいて元が1人なわけですから人数的には浮竹さんたちが卑怯なわけです。
 さぁ、ここはいたいどうしたもんでしょうか。

(*):OSR 値:オサレ値とは、オサレな言動によって上下する数値であり、その高さによって勝敗が決定するというブリーチ感想界独自の戦況分析理論である。提唱者は、ジャンプ感想界のファッションリーダー、The 男爵ディーノのかがみ氏。



【JG1読切祭】アルティメットチェイサー

 読切祭第4弾は、リボーンのアシさんらしい、春日真先生によるカートレースもの。
 方向性としては、ボンボンとかコロコロなどであった子供用玩具系マンガのノリを感じました。
 ラジコンレースで勝負だ!みたいな、ね。

 序盤、話のもたつきが感じられてどうにも読みにくいなぁと思いましたが、読み終わってみればそれなりにまとまりのいい、テンプレートをしっかり踏襲したバトルものでした。
 レースの迫力がなかなか良く出ていました。
 主人公の身体は大人で心は子供という特性が、ちゃんと物語の本筋にめぐってくるような仕掛けになっていたところも、おお、考えてあるなぁと。

 ただし、正直な意見としていろいろとまだまだ。
 連載に至るには精進しなければいけないステップが何段も何段もあるようです。
 くどくど書いてもしょうがないので、スッパリ箇条書き気味でいきます。
 まずは、キャラクターの魅力。
 全員キャラ性が薄いです。もっと深みが欲しいところ。ライバルもただイヤなヤツとするのではなく、魅力が欲しいところです。
 そしてこのマンガの基本であるところの、カートの魅力。
 そこをしっかり下支えするものが欲しかった。
 結局最後までカートレースってなんなんだろうとなってしまったような印象です。
 もっと素材そのものに踏み込んで欲しかったというのは、読者の身勝手な感想でしょうか。
 それから、演技面。
 キャラクターの表情がところどころぎこちなく、演技クサく感じられてしまいました。これはまぁ勉強あるのみでしょう。
 また、ドラマ展開の牽引力も弱いです。
 もっと前フリ部分で読者を引っ張り込まないと、最後の盛り上がりがちょっと他人事っぽく感じられました。
 エロ動機だろうとなんだろうとかまわないと思うので、もっと 「くやしい!!!本気なのに負けんのかよ!!!」 に共感させて欲しいです。
 かといって、やっぱり前半部分のもたつき感覚はちょっといただけません。
 カートレースまでの到着がやたらと長く感じられてしまいましたから、ここはとっとと最初からレース場で話を始めてしまったほうがよかったのかもしれません。

 以上駆け足でしたが、私が素人目に感じたのはそんなところでした。
 物語の勢い、キャラクターの感情の発露、スピード感、迫力、そういうものを伝えようという春日先生の気持ちはいっぱい伝わってきましたが、そういうものをひとつの作品としてしっかり仕上げるだけのものが、これからいろいろと必要ということではないでしょうか。
 なんだかいっぱいダメ出しばっかりしちゃったようですが、基本的にイヤミのないすがすがしい世界を描かれる作家さんのようなので、なお一層の精進をしていただきたいと思います。



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posted by BOSS at 22:26| Comment(2) | TrackBack(5) | ジャンプ感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
ワンピをのぞくと1番先が気になったのが
ナルトです。キッシーやればできるじゃないか!久々に面白くなってきました。

サスケが暁入りしたことを知ってるのは
読者だけですよね。
今回のことで自分の考えがどれだけ甘かった
か知ることになると思います。ナルト。

今のサスケに「仲間」ができて孤独が癒されてきてるのも知らないっすよね。

再会が楽しみです。サクラとカリンのサスケをめぐって争うって展開も面白そう(鬼か)

ところで騒ぎの発端になったキラービー様は
どこで何してんの?(笑)
Posted by かな2 at 2009年06月24日 21:11
 そういえばサスケが里抜けしてからのことって、ナルトたちはほとんど知らないんでしたっけね。
 今週はすっかりそんなことは忘れていてちょっと驚きました。

 そういやキラービー様はあのまま演歌修行にマジで行っちゃったんですかね(笑)。
 この緊迫の展開のなか、あまりにフリーダム過ぎるキラービー様がひとり孤高のステキさを放ちまくっておりますよ。
Posted by BOSS at 2009年06月28日 22:00
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