2009年06月17日

週刊少年ジャンプ29号感想 後編

 さて後半戦いきま〜す。




 後半の感想は、

・スケダン
・ぬら孫
・【最終回】アイシル
・銀魂
・バクマン
・サイレン
・フープメン

 の7本でお送りいたします。



SKET DANCE

 今週は中馬先生に惚れちゃったレミおねえさん先生の回。
 ただでさえ天才的なドジっぷりが、中馬先生の前で上がっちゃうとさらに磨きがかかって凄いことに。

「ろくでもない!(とんでもない)
 矢面に立てて(おやくにたてて)
 なれなれしいです!(うれしいです)」


 とか大笑い。
 どうやったらそんな化けるんだと。

 盗撮魔を中馬先生が若返り薬で撃退とかありつつも、基本なんだか爽やかに恋しちゃってますね〜。
 中馬先生の一人娘スズちゃんがレミ先生を気に入ったことで、八方丸く収まりそうで。
 中馬先生も冷静なわりにけっこうドジ多いから、ドジ夫婦ってことになっちゃいますが、こういう娘ってきっとしっかり者だと思うんですよね〜。
 ちょうどいい家族になれるんじゃないでしょうか(笑)。
 なんとも幸福感でいっぱいのお話でした。



ぬらりひょんの孫

 淀殿の前に集められた、それぞれ特殊能力を持った姫たち。
 次々と生き胆を吸われていくというホラー展開。
 あれ、苔姫さまがおるぞ?(笑)
 違うかな?

 しかしキスの音を 「ズギュッ」 とかやっちゃうのはさすが師匠のリスペクト(笑)。
 「ズギュウウン」 じゃなくって 「ズギュッ」 ってすることで、生々しくも凄まじい吸引力って感じがしますしね(爆)。
 そりゃ肝も吸い取られるわって感じです。
 また予知能力者っぽい姫さまが 「外にィィイイイイ出してぇぇ――」 ってのは 「私ィイイの赤ちゃあああん!」 を彷彿とさせますな(笑)。
 今週はやたらとジョジョ魂が伝わってきました。

 そして、珱姫あわやというその時、カッコよく登場してくれたのは我らが総大将!
 止め絵がかっこええ!
 でもこれ、ページの境目がちょうど切り結ぶとこになってるから見難くってちょっと惜しい!
 総大将の刀はすんでのところで淀殿に届かず。
 敵配下の金棒の一振りで総大将の衣が破け、ドドーンと飛び出る背中の刺青!!
 やべぇカコエエ! 色っぺぇ!!
 なんだよもう、総大将カッコよすぎだよ〜。
 これもう総大将が主役でいいじゃんよぉ〜(笑)。
 女殺しの色男にして、ヤクザもののカッコよさと圧倒的強さ、強烈な自信を持つ大人の魅力の総大将。
 そしておとなしく優しく、健気ではかなげでどこか色っぽい珱姫。
 もうこの2人が主人公でいいような気さえしてきちゃいました(笑)。

 過去編になってからなんか面白くってしょうがないんですが、やっぱりキャラが魅力的ってのは漫画にとって命なんだなぁとつくづく。
 いやまぁ現代は現代で、清継君とかつららとかゆらさんとか魅力的なキャラはいっぱいなんですが、やっぱりちょっとリクオが頼りないって思えちゃうんですかね?
 やるときはやるんですが、まだまだ総大将の大人の色気にはかなわないなぁ〜。
 今週の上半身はだけた総大将はあまりにカッコよすぎます。



【クライマックスセンターカラー】 アイシールド21

 時は流れて2年後の大学合格発表の日。
 炎馬学園に入ってきたのは陸とモン太。
 それを迎えるのは栗田と雲水。
 栗田が3年前のヒル魔を真似しようとしたり、これは第1話のリフレインなわけですね。

 ヒル魔、栗田、武蔵はそれぞれの道を行き、これからは三国志だと。
 その他の猛者たちもそれぞれバラバラに、あるものはしたから王者を狙い落とそうと、あるものは王者として最強を目指そうと、それぞれがそれぞれらしい道を歩いている様子がうかがえます。
 いいですね。
 このシャッフル対戦は、これからの彼らの戦いを想像するだけでわくわくしてきます。
 最京が名前どおり最強ってことでいいとして、武蔵工バベルズこれ強いっしょー!
 最強のパワーに最強のキッカー、投手がいて、レシーバーもいい。
 しかし、キッドも武蔵工務店に入社したのかと思うとちょっと笑えてしまいました(笑)。
 ところで高見さんが医大に進んだのはすごくらしいのですが、高見さんを失った王城はかなり痛いですね〜。
 まぁ、そんなこんなで、オールスター夢の競演のファイナルに続いて、最終回はシャッフルエンド。
 最後までほんといっぱい楽しませてくれる漫画です。

 他にも花梨がアイシルを描いてジャンプデビュー?なんていう作品内作品が生まれそうなオマケもあったり。
 これ、担当してるのってヘタッピマンガ研究所の斉藤さんでしょ?
 てことはバクマンの服部さんのモデルですよ。
 そりゃ〜心丈夫だ(笑)。

 結局、あの世界戦の MVP はパンサーだったんですね。
 そうでしょう。
 あそこでセナが取ってしまったら、今後の目標がなくなってしまって、作品としてのスジを外しちゃいますからね。
 アメリカに勝つのはリアルじゃないという無粋な話は置いておくとして、どこまでも走り続け、挑戦し続けるという決意を抱いたセナにとっては、最終回であっても勝ってはいけなかったんですね。
 そういった意味で、蛇足とも言われた世界戦は、やはり優勝後になくてはならない重要なイベントだったのだなと思えます。

 かくして大団円。
 7年間お疲れ様でした、稲垣先生、村田先生。
 これからアイシルがないと思うと、ジャンプも寂しくなりますね。
 また先生がたのマンガが読めるのを楽しみにしています。



銀魂

 “ついてくる”ってそっちのついてくるかよ!!
 日本語って怖いですね〜。
 詐欺なんてアホのかかるもんでしょ? 俺は警戒してるからそういうの絶対ひっかからないんだよね〜なんてタカをくくってても、意想外の恐ろしい罠が待っているのですよ!
 まさか股間におばちゃんつけられるとは思わねーよ!!

 あと、

「結局中山さんもシャザーンさんも戦闘妖精じゃねーかァァァァァ!!」

 ってセリフが秀逸(笑)。
 こういうとこ空知先生って日本語センスがキレてるんですよね〜。
 シリアスストーリーのセリフも人気あるけど、私はこういうキレっぷりも大好きです。



バクマン。

 うおっと、なんだこの掲載位置!
 突然下がったなぁ。
 今週はサイレンもいきなり下がっててびっくりしたんですが、たま〜にあるジャンプのシャッフル実験ですかね?
 アイシルが最終回ということで前に行って、ついでにぬら孫も前に持っていった交換として一時的に後ろに来たと言うことでしょうか。
 バクマンの人気にしてこの位置というのはちょっとありえないと思うので、一時的なものだと思いたいものです。

 シュージンのネーム変える宣言で編集部がひと荒れ。
 ラッコ担当吉田とクロウ担当雄二郎の間で揺れる港浦。
 なんとまぁ頼りない人だろう。ダメだなこりゃ、やっぱりサイコーシュージンはこの人を振り捨てる気合でネームを変えていくべきだなぁ〜なんて思っていたら……、

 一晩よく考えた港浦担当の言うことももっともだと、サイコーはこのままの路線で行こうと決意。
 マンガ家になることはバクチでも、連載されてからはバクチじゃないかもしれない。
 もしバクチだったとしても、シュージンが言っていることはヤケクソ。
 バクチもヤケクソになったら負ける。

 結論は、『自分の作品に自信を持つ』 ということでしたか。
 ジャンプでは異端である推理ものですから、たしかに必要な過程だったわけですね。
 すっかり担当への反乱かと騙されてしまいました。
 あいかわらず意地の悪いミスリーディングかましてくれます(笑)。

 まぁ結局サイコーにいいトコ持って行かれた形の港浦担当は頼りないことに変わりはないわけですが。
 かといって反乱するほどのことはない、今回のきっかけもあって、一所懸命頑張って考えてくれてるようですしね。
 このままでもいいのかもしれません。

 しかし、テコ入れを考えたサイコーシュージンが出した案が 「バトル」 って……。
 チミたちそれだけはないよ。
 自分達がバトルに向いてないことをあれだけの紆余曲折を経て思い知って、それで今のTRAPがあるんじゃないか(笑)。
 いったい何度同じ罠に嵌ればよいのだと。
 たとえばテコ入れするにしたって、魅力的なライバルやヒロインを出すとか、主人公を物凄い窮地に落とし込んじゃうとか、いろいろあると思うんですけどね。
 ここでバトル化が出てきちゃうあたり、このふたりの焦りというものを如実に感じさせられちゃいました。
 焦ってなきゃ、そんな安直なところに飛びつきませんもんね。

 まぁかくして自信を持って自分の作品に突き進む決意の亜城木コンビ。
 ただそのままでもやっぱり危ないのも確かだよなと、なにやら服部さんが動き出しそうな気配が。
 遠くからさりげなく援護射撃してくれそうな、そんな嬉しい予感がしますね。

 それはそうと、推理なんてジャンプじゃ流行らないとテコ入れ推奨の雄二郎さんと、やっぱりテコ入れするべきだと考えているっぽい福田さん。
 仲悪いけど、やっぱこの2人はけっこう考え方が近いのかも(笑)。

 ちなみに私の考えだと、まぁ大体の人がそうだと思うんですが、作品の方向性を崩してまでのテコ入れは大嫌いな派です。
 「人気マンガにしようと思ったらやれる事は何でも試してみるべきだと」 という考えも、雑誌は商売だし作家だって食っていかなきゃいけない訳ですからわからないでもないですが、作品の良さを崩して、それまでのファンを斬り捨ててまでやることが多々あるだけに、いただけない考え方だと私は思っています。
 『サムライうさぎ』 のバトルトーナメント化は、あれは個人的にかなりゲンナリ来ました。
 『ライジングインパクト』 のガウェイン覚醒も、当時は面白いと思っていましたが、終わってみれば、あのテコ入れがあったからこそ逆に作品寿命を短くしたんじゃないだろうかと思っています。
 テコ入れは大事ですが、入れるときは慎重にお願いしたいものです。
 その作品のどういうところがキモで、どういうところがファン層を掴んでいるのか。
 そういったところをよくよく考えて欲しいと思いますよ。
 本当に上手なテコ入れって、たとえそうでも最初から予定していたかのような当然の顔をして入ってくるものでしょうからね。



PSYREN−サイレン−

 別エントリーにて。
 (明日かな?)



フープメン

 もう前も言ったけど、なんでこう面白いのこのマンガは!
 前半のページを豪快に使ったプレーの迫力もいいんだけど、とにかく仲間たちの会話、ドタバタが面白いこと!
 すっごいいい雰囲気なんですよね〜。
 アホの藤代と鐘がケンカするだけじゃなくって、ジョシュまでアツくなって間違った日本語使って暴言になっちゃったり(笑)。
 こういうの見ているだけでなんだか嬉しくなっちゃいます。
 観客も言っちゃってますが、「オレもこーゆーチームでやりたかったなあ……」 というのが作者の本音なんでしょうか。
 念願がこもっているのか、ほんとそういうところに魂がこもってますよ。

 そして最後は、なんと雄歩が3ポイントシュート!
 それも雄歩らしくシュートする瞬間も映らず、シュート決めたって言うのに藤代に威圧される始末(笑)。
 でも、これはなんか気持ちいいなぁ〜。
 努力の結果が実った瞬間です。
 でも、その腕、ちょっと折れてないか?
 そうか、ここで雄歩は腕を折って、南の島でマネージャーと水着で集中治療するわけだな?(笑)
 そんなバスケマンガが前あったなぁ〜、なんて不吉なことを思い出してしまいましたが、いやいや、冗談でなく次回にも最終回になってしまいそうな雰囲気濃厚です。
 こんなに面白いのになぁ〜。
 でも、こっから立ち直したら物凄いですよね。
 なんとかならんもんかなぁ。



まとめて

 今週はちょいと生活環境が変わりまして、大急ぎでまとめさせていただきましたジャンプ感想。いかがでしたでしょうか。
 まぁ環境に慣れたらもうちょっと余裕を持って書けると思います。そんな感じでした。

 さて来週は今絶好調のワンピース(てゆーかここ1年くらいずーっと絶好調ですが!)が巻頭カラー。
 どんな話が待っているのか、毎週毎週まっこと楽しみです。



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posted by BOSS at 21:59| Comment(2) | TrackBack(0) | ジャンプ感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
えー…初めてお便り致します。くろがね・げんぱちろう、と申します。
いつもいつも好意的かつ鋭く、時に“作品”としての品格を指摘する感想を、楽しみに拝見させて頂いております。
で、ですね。
真にお忙しいこととは重々承知しておりますが、一つだけ…。
スケットダンス・ドラマCD化にも、よろしければ触れたげて下さい。
ちょこっとでもよいので…はい。
Posted by 黒鉄幻八郎 at 2009年06月18日 13:07
 はじめまして〜。
 ご覧戴いていたようで、ありがとうございます。

 って、スケダンがドラマCD化!?
 なんだって〜ッ!?って驚いてジャンプを読み返してみたら……ホントだ(笑)。
 いやいや、ナチュラルに見逃しておりました。
 うわ〜これは楽しみだ〜。
 何が楽しみって、個人的にはこれが試金石となって、もし売れ行きがよければアニメ化だってされちゃうんじゃないだろうかってことなんですけどね!!
 ロマンちゃんとか、どういう事になっちゃうんだか、スタッフが遊びまくりそうですっごい楽しみなんですが(笑)。
 いや〜驚いた。
 お知らせしていただいてありがとうございました〜。
Posted by BOSS at 2009年06月18日 23:22
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