
超大河ヒロイックファンタジーアニメ、グイン・サーガの第10話。
まずはしつこく宣伝。
放送は BS2 ですが、見られない人や見逃しちゃった人は、BIGLOBE で無料配信をやっておりますのでこちらで是非チェック。
基本、1話につき1週間のみの無料期間で、その後は料金がかかりますが、第1話だけは今後も無料を継続です。
また、BIGLOBE では本放送から1週間遅れての放送ですが、俺は最新の話をすぐ観たいんだ〜というこだわり派は、NHKオンデマンドで1話あたり 210 円払って視聴できます。
あと、バンダイチャンネル携帯サイトでも、観られるようです。
残念ながら私のauでは見られませんでした。
過去感想 → 1 , 2 , 3 , 4 , 5 , 6 , 7 , 8 , 9
【ネタバレ注意!(原作ネタバレは避けています)】
あらすじ
比類なき勇猛さを誇るラゴンが砂漠に嵐を呼び起こす
それを従えるは豹頭の戦士
勇者のごとく、英雄のごとく、そして王のごとく・・・
かくしてノスフェラスをかけた最後の戦いの幕が上がる
赤騎士アストリアスはセムの本拠地を発見。報せを受けたモンゴール軍はセム族一掃のため全軍総攻撃を仕掛ける。指揮官グイン不在のセム達にとって、この攻撃を阻む手立てはなく、次々と「赤きサソリ」の餌食となっていった。そして、この状況を不利と見切ったイシュトヴァーンは「未来の王」として生き延びるため、一人戦場から荒野に向けて馬を出す。リンダを残して、、、。(公式より)
■奇襲!!
リンダ、イシュトの傷ついた耳をひっぱたくってヒドッww
まぁ、ふざけてチューを要求するイシュトもどうかとは思うけど(笑)。
しかし、その時セムの本拠を見下ろすのはアストリアス。
ついに、モンゴールがセムの尻尾をとらえてしまいました。
今週はここからアストリアスが大活躍。
つか、もうすでにモンゴールに主だった武将が他にいないとも言えて、美味しいところと美味しくないところを一手に引き受けた形のアストリアス。
イルムとかフェルドリックとかいますが、微妙に地味なんですよね。
髪型の面白いフェルドリックとか、ちょっと面白そうなんですけど、まぁそこまで掘り起こしている余裕はなかったですね。
ということで、今週はアストリアス特集。
その魅力と痛い所を、余すことなく味わえる一話でもありました(笑)。
さて、セムの兵士、半分の2500に。
モンゴールも約半数の8000に。
中世の戦争においては、全体の3割の被害が出たら壊滅的打撃で、戦闘継続は難しいと言われていたそうですから、これは双方ありえないほどの損耗具合です。
一族の存亡をかけて戦っているセムとしては必然の戦いですが、征服者であり、本国が隣にあっていつでも補給が可能なモンゴールとしては、はっきり言ってこれは暴挙です。
普通ならば一時戦闘を中断して本国に戻るか、指示を仰いで援軍を呼び寄せるなどするべきでしょう。
なぜにモンゴール軍はこんな大被害を被りつつも、何も考えずに戦闘を継続しているのか。
ひとつに、相手を軽く見すぎている所があるのでしょう。
いかにグインという強敵がいるとはいえ、グインはひとり。
結局のところ、敵は少数の蛮族セムに過ぎないという侮りがモンゴールに引き際を忘れさせているのではないでしょうか。
そして、「マルス伯の弔い合戦」 というのも大きいでしょう。
マルス伯の死が、アムネリスから、完全に引き際を奪ってしまったのですね。
全軍に大号令をかけるアムネリス。
その姿に見惚れるアストリアス。
「美しい…
私は、アムネリス様の騎士になりたい。
そして、アムネリス様のために死にたい。
それが、私の生まれてきたいわれであり、私の本懐とするところだ」
風に流されてきたアムネリスの髪の毛一本ですっかり恍惚状態。
もう、変態だよこれ(笑)。
アムネリスさま、逃げてーッッ。
なんかもうここまで来ると痛いとかキモいとか越えて笑えてきちゃいました。
スタッフ、楽しんでやってますね、これ。
モンゴールの夜襲に第六感で気づくイシュトヴァーン。
さすが、《魔戦士》の二つ名はダテじゃない。
しかし、リンダにひととおりの指示を出すだけで、当人は逃亡。
助けるいわれなどないし、王となる自分が裏切り者の汚名をかぶるわけにもいかない。
捨て台詞というか、傭兵らしいドライさのようではありますが、心の中は迷いまくっているようです。
その迷いを吹っ切るために、一生懸命そう自分に言い聞かせているのですね。
このあたり、長年のファンとしては 「やはりイシュト」 だよなぁ〜と思わせてくれます。
こんな頃からイシュトはイシュトだったんですね〜。
■総攻撃
ついに始まるモンゴール総攻撃。
セム族は耐え切れず、煙幕をたいて《鬼が岩》まで退却。
あれ?セムの退路を断ちにいったイルム隊は何やってたんだ?
ところでアストリアスの副官ポラック、地味だけどなんかカッコイイですよね。
暴走隊長を押しとどめたりしつつ、仕事もちゃんとこなす出来る人です。
若いわりに、落ち着いてますし、なんか将来有望そうなオーラがあります。
今回はセム親衛隊っぽいのを相手にひきうけて、アストリアスを双子捕獲の栄誉ある仕事に向かわせるという気の効きよう。
ほんと、さりげなく仕事ができる男だ。
目立たないけど、モンゴール軍の中ではマルス伯に続いて好感度高いかも。
あれ? ポラックさん、このあとどうなったんだっけなぁ。
記憶が曖昧だ。
ついに双子に迫るアストリアス。
そこにスニ、なんと吹き矢で応戦!
まさかスニまで頑張るとは! 健気っ!
しかし、それを無残にも斬り捨てるアストリアス。
ぬー!アストリアス、許せん!
変態くんで笑えるヤツだったけど、お前はやっちゃいけないことをした!
さらに、リンダ、レムスを追い詰めるアストリアス。
リンダ、健気にも怒りの炎をアストリアスに叩きつけるも、無慈悲に振り下ろされようとするアストリアスの剣。
その、とき。
その剣に巻きつく、見覚えのあるムチ!
おおお、イシュトヴァーン!!
帰ってきましたイシュトヴァーン!!
なんだかんだ言って情に流されドライになりきれない人情派。
いいヤツだイシュト、お前ってヤツは(笑)。
なんというか、グインとイシュトって、色々と対称的に描かれているんですよね。
誰よりも信頼が置けるけど冷徹になるときは誰よりも冷徹になれるグインと、誰よりも信頼できなさそうなんだけど、冷徹になれずに情に流されるイシュト。
この辺境編は、ドラマの流れや戦闘、戦術の流れの中に、そういった対比的な描写も散見されて、それが面白いと思うんです。
たとえば、グインがイドの大波をモンゴール兵にけしかけて、「ノスフェラスの裁きを受けるがいい」 と言うシーンと、イシュトがマルス伯を焼死させて動揺するシーンにそれが顕著です。
どこか人間を超越したようなグインと、誰よりも人間らしいイシュトヴァーン。
この二人は陰と陽のように、相反するキャラクターとして最初からデザインされているのだなぁと、改めて気づかされました。
それはさておき、イシュト、アストリアスに再挑戦。
今度は、剣に曙光を反射させ、目潰し作戦で勝利。
しかし、
「捨てたもんじゃねえだろう。お前の言う邪道の剣もよぉ!」
なんて言っておきながら、マントで目隠しされて逃亡されると、
「クソッ! 卑怯だぞ!」
って(笑)。
イシュトの節操のなさも笑えるけど、アストリアスがついに邪道を学習したって事でファイナルアンサー?
この二人の決闘はなんか毎回笑えます。
■サヨナラ逆転満塁ホームラン!
そして、戦いは大詰め。
アムネリスの本隊が突入してきて、ついに進退窮まるセム一族。
しかし、リンダは諦めない。
「グインは言っていたわ。諦めるな。息絶えるまでは希望しろと」
第一話のセリフですね。
上手いですね。
思わず第一話からのことがふっと脳裏にフラッシュバックしてきます。
と、その、とき――
大地鳴動――。
狗頭山のふもとに、もうもうたる砂塵が巻き起こり、そこから湧き出るように現れたのはラゴン軍!!
そして、狗頭山のてっぺんに、アクラの光をかざすグインの姿!!
さぁ〜きました、辺境編最大のクライマックス! 最高の見せ場です!
いやもう、どこからどこまでもすばらしくカッコよすぎ(笑)。
高い山のてっぺんから飛び降りて、ラゴン軍の先頭に着地って無茶ありすぎるだろーとか思わないのでもないですが、カッコイイから全て許す!(笑)
そしてラゴンたちの強烈なパワー!
猛悪な突き抜けっぷりがたまりません!
モンゴール兵が、
ホームラン! ホームラン! ホーームラン!!
見ろ、人がボールのようだ!(笑)
すっぽんすっぽんフッ飛ばされるモンゴール兵に大笑い。
痛快、爽快、大感激!!(笑)
あれですね、第1話のモンゴール兵が吹っ飛びまくったあのシーン、あのとんでもないグインのパワーをラゴン全員が持っているってどういうことですか(笑)。
そんなの反則!
モンゴール軍にしてみたら災厄以外のナニモノでもない。
「ひるむな! 相手は我らより少ないぞ!」
ってナニ見てるんですかアムネリスさま!
あんなの数で数えちゃダメでしょ!
小学生の綱引きに関取チームが出てきたようなもんじゃないですか!
ありえんッて。
モンゴール人でなくって心底よかったと思いますって(笑)。
そして、その中でもやっぱりひときわかっこいいのは、やっぱり我らがグイン!
猛然たる突進から、弾丸のような、目にも止まらぬ大剣一閃!
ブッ飛ばされるモンゴール陣営!
人がふっとび急ブレーキで地面を滑るグイン!
止まったところで剣を構えて決めポーズ、キラーン!!
くけぇえええっ!!
シビレまくって奇声が出るぞ!(笑)
戦いはもう、戦さと言うよりラゴンによる大蹂躙大会。
ドードーにいたってはブーメランで巨岩を割って並み居る人を下敷きにする始末。
こんな地獄絵図のなか 「おのれグイン、私と戦えーッ」 とか言っちゃうアストリアスはもう病気だろ!
お前は目の前で何が起こっているのかオツムに入っているのかと(笑)。
その暴走野郎アストリアスを、しっかり手綱を引いて操ってるのはやっぱり我らがポラック。
「無茶です隊長! それより我々には《公女殿下》をお守りするという義務があります!」
「アムネリスさま・・・。そうだ、全隊! 方向を変えろ! 旗本隊を守れ!」
ポラックはとりあえず魔法の言葉 《公女殿下》 って言っておけばアストリアスはおとなしくなるって思ってるんでしょうね(笑)。
めんどくせー隊長だけど、とりあえずこれさえ言っておけばなんとかなるぜって。
苦労するなぁポラックさん。
もう、赤騎士隊はポラック隊長でいいよ(笑)。
一方アムネリスはまだ退却をよしとせず。
頑固すぎにも程があります。
将として、まったくのお飾りであったことが露呈してきましたね。
いやまぁ、お飾りは言い過ぎでも、周りの適切なフォローがないとついつい感情的になって行過ぎてしまう将なのでしょう。
なんというか、いろんな意味でマルス伯を失ったことが響きまくってます。
マルス伯が死ななければ、こんなゴリ押しの作戦はしなかったでしょうし、もししてしまってもマルス伯が押しとどめたはずなのに。
そう考えると、マルス伯を名指しで暗殺させたと思われるグインは、まんまとアムネリスを後戻りできないアリ地獄の罠にハメ込んだわけですね。
つくづく策士よのぅグイン。
あんな豹頭して、けっこう意地が悪いというか、えげつなく、容赦ないです。
まぁ、双子やセムたちの生存をかけた戦いであれば、仕方なしと考えたのでしょうね。
もしこの戦いでアムネリス側が冷静に援軍を待ち、じわじわと時間をかけてセムたちを追い立てる作戦に出ていたとしたら、グインたちとしてはかなり厳しかったことでしょう。
モンゴールが潤沢な援軍を得て、どっしり要塞でも建造でもしようものなら、ラゴンの援軍が来てもちょっとマズいことになっていたかもしれません。
グインにとっての勝機は、アムネリスが引き際を誤り、援軍を待たずに戦いを急ごうとするそのギリギリに、ラゴンを連れてくるという、ただそれしかなかったのでしょうね。
そう考えると、まんまとそのとおりに戦局を導いてしまったグインは、やはり運命の男よのぅと。
運命に導かれているとしか思えない奇跡の勝利だったのだなぁと思えてきます。
そして、モンゴールの魔道士ふたりの末路。
かたや情けなくもヒーヒー言いながら見事に逃亡。
かたや馬車ごと崖から突き落とされて死亡。
印象的な登場をしておきながら、このふたり、結局ほとんど何もしませんでした(笑)。
いや、むしろ私としてはガユスの登場シーンは印象的すぎて、あれ? こんな重要なヤツだっけ?って違和感を覚えたくらいでしたから。
まぁ、原作からしてこのくらいのヤツだったかと。
魔道士は、モンゴール軍ではちょっとした占い師くらいの扱いでしかないんですよね。
取って返す刀でアムネリスに襲い掛かるラゴン戦士。
そこに飛び降りてきたアストリアス。
見事一太刀に戦士を倒してアムネリスの前でいいトコロを見せました。
今週アストリアス大活躍だなぁ。
さらにアムネリスを差し置いて 「総員退却!」 の命令を出すアストリアス。
おいおい、越権行為もいいところだろーとは思うものの、まぁ非常事態だし、考えようによってはこれもお手柄の一つか。
よい判断でした。
つか、その判断はポラックがやったんだと思いますけどね。
しかし私、今週はどんだけポラック押してるんだ?(笑)。
■辺境編完結!
かくして、ついに大勝利を得たグインたち。
「グイン、これからどうなさるおつもりで?」
「そうだな…」
「もし、あなたがラゴンとセムを統べるノスフェラスの王になってくださるなら…」
「それもいいかもしれんな。俺は、この砂漠が好きだ」
というわけで、辺境編がみごとに10話で、綺麗にまとまったのでありました。
お見事でした、監督はじめ、スタッフの皆様方。
見事にグインの始まり、辺境編を綺麗に格調高く、壮大に描いてくれました。
それもしゃっちょこばって硬くなりすぎず、いろんなところに遊びあり、やりたいように誇張あり。
とても楽しく、辺境編を堪能させていただきました。
さぁ、次からは舞台を大きく変え、雰囲気もガラッと変えていよいよ華麗にして陰惨なる宮廷絵巻、「陰謀編」 のスタートですね!
早くも予告編で新キャラクターが続々と出てくることが予告されておりますが、これは期待が高まりまくり。
個人的にはこの陰謀編では、マリウスやミアイル、カースロンさんという人たちが大好きなのですが、はたしてこの映像化にあたってどのように料理されてくるのか。
声優さんとの相性含めていろいろと恐る恐る、かつ楽しみに来週を待っていたいと思います。
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