2009年05月12日

週刊少年ジャンプ24号感想 後編

 では後半戦。




 後半の感想は、

・バクマン
・サイレン
・スケダン
・ぬら孫
・アイシル
・フープメン

 の6本でお送りいたします。



バクマン。

 新連載開始に向け、はやくもアシスタント3人との作業を開始。
 チーフアシの小河さんは、さすがベテランだけあって仕切りは万全。
 仕事もできそうな上にムードづくりにも配慮してくれて、これはサイコー助かりましたね。
 なるほど、漫画の舞台裏にはこういう人たちの下支えがあるのだなぁと思わせてくれるキャラクター登場でした。
 しかし、彼女と同棲していてそのお腹に子供って、リアルすぎる(笑)。

 女性アシの加藤さんは、これはごく普通の人という印象で、あまりインパクトなし。
 アシスタント経験も2年ということで、普通に一緒に仕事をしていけそうです。

 その反面、高浜くんという19歳の新人さんは、まったく口をきかない変人。
 アシ経験もなしということで、どうして港浦さんはこの人を連れてきたんだろうと思ってしまうわけですが、秘めたる才能を持っているんでしょうかね。
 仕事場の雰囲気が硬いのも、多分にこの人の影響が強い気がします。
 まぁ、サイコーが人見知りするタチなんでしょうし、女性スタッフに意識しすぎってのも大きいんでしょうけどね。
 しかし、シーンと静まり返った仕事場に、見吉がやってきてこれで明るくなるのかな?と思いきや、めくって右ページでやっぱりシーンってのは笑った(笑)。

 まぁまだ慣れてないだけで、そのうちお互い分かってくればスムーズにいくものでしょう。
 心配することはないと思いますね。
 しかしちょっと心配になってきたのは、小河さんの指摘した、

「すぐ終わりそうな気がしてならない」

 という不安。
 なんと、恐るべき 『打ち切り伏線』 が貼られてしまいました!
 小河さん自身はストーリーを見る目は全くないということですが、それでも長年アシスタントをやってきた、漫画を見続けている者の勘は確かなものがあるんじゃないでしょうか。
 これはちょっと怖いですね〜。
 しかし、その話を聞いて、後ろで物言いたげにしている高浜くんの表情もちょっと気になります。
 小河さんとは違う意見のようなのですが、いったいこの人は何を考えているんでしょうね。
 とても気になります。

 一方、港浦さんは正直に腹を割って、疑探偵TRAPは 「硬い」 と意見。
 作品が生真面目で余裕がない、もうちょっと無駄があったほうが好きだと言いますが、それでも3話まではベストだと。
 たしかに港浦さんの言いたいことは分かるのですが、だったらどうしたらいいんだと言いたいのがシュージンたちでしょう。
 そこから精神論に行ってしまった港浦さんは、熱いことは熱いし、その心意気はいいと思うのですが、それでもちょっとガッカリといったところ。
 サイシューコンビにとっては、そういう心構えよりも、実際どうしたらいいのか、具体策を示してくれるほうがよっぽど役に立ちますからね。
 このへん港浦さんはまだまだやはり経験不足なのではないだろうかと思えてしまいました。

 さて、年は明けて新年会。
 ハイヤーに乗せられて緊張の面持ちでふたりは会場へ。
 まるでヤクザの集会のような会場に、完全に気後れしていたところに、新妻エイジが飛び出て一気に緊張もほぐれる。
 つか、ジュースじゃないでしょそれ(笑)。
 完全に酔っ払ってるエイジですけど、まぁ、いつもこんなもんか(笑)。

 そして、予想通り出てきました新人ライバル平丸。
 もっと大人の、いかにもサラリーマン的な人を想像していましたが、意外な美形登場にちょっと驚き。
 しかし、仏頂面といい、難物っぽい物言いといい、一癖も二癖もありそうなキャラですね。
 コップ持つのにティッシュ使ったり、潔癖症ですか?
 天才ってのは、なんでこうも変わり者ばかりなんでしょう(笑)。

 さて、来週は偉い先生たちも登場するんでしょうかね。
 先生方の素顔も見たいですし、その先生方が疑探偵TRAPをどう見ているのか、新人達にどういう事を言うのか、そういうところも気になります。
 これは楽しみだ。



PSYREN−サイレン−

 別エントリーにて。



SKET DANCE

 大方の予想通り、やはり椿がボッスンの双子の兄弟でした。
 藤崎と椿、佑助と佐介で対になっているということは以前から言われていましたが、

「人を…人を助けられる人間になるように…
 二人が協力して…右と左…」


 そんな父と母の想いが込められていたとは。
 やられた〜って感じがしましたよ。

 お互い孤独な者同士が結ばれて、やっと家族ができたと思った矢先のこの悲劇。
 ハルさんはどんなに胸が張り裂けるような思いで、この名前を二人の子供に残したんでしょう。
 死んでしまった二人のためにも、ボッスンも椿も、精一杯生きて欲しいと願わずにはいられません。

 さぁしかし、これで来週はボッスンと椿の、互いを兄弟と知っての初対面でしょうか。
 これはなんとも、どうなっちゃうんだかさっぱりわからない、ドキドキの展開ですね〜。
 これからもいがみ合ってゆくのか、それとも父母の思いを受けて、手を組むことになるのか。
 どうなることやら。
 とりあえずボッスンはリョウスケの手紙とか、両親の写真とかを椿にも見せてあげないとですね。

 くしくもサイレンとサブタイがかぶった「リバースデイ」
 サイレンのほうは途方もないことになっちゃってますが、こちらは思わぬリバースデイになったようです。



ぬらりひょんの孫

 竜二の制止もふりきり、襲いかかろうとする魔魅流。
 その魔魅流の口から出てきた液体は、これは竜二が事前に仕込んでおいた式神でしょうか。
 百鬼夜行にかこまれながら、さらに奥の手の罠をまわりに用意しておいたり、この竜二はとことん騙しのプロですね。

 さて、戦いは一段落。
 竜二はゆらに、本家で発生した問題を伝えます。
 いわく、花開院家の宿敵、京都の妖をたばねる大妖怪・羽衣狐が動き出したと。
 8つの結界のうち2つを破られ、ふたりの陰陽師が死に、かわりに魔魅流とゆらを必要としているということは、結界1つにつき陰陽師ひとりが担当しているということでしょうか。
 ともあれ舞台は京都に移りそうです。
 リクオたちも京都にいくんですかね。
 このへんは清継くんが偶然京都旅行を提案するとかで、みんなで押しかける方向性でひとつどうかと(笑)。
 私は清継君を信じてますぜ。

 戦い終わって奴良組本家。
 手当て役をおおせつかったつららと、ていこうするゆらさん。
 正体がばれて晴れて敵対関係がはっきりしたふたりですが、なんとものんびりした感じで微笑ましい。

 つららの氷攻撃をふりきり、庭に出たゆらの頭上、木の上で月を眺める夜リクオ。
 そのリクオに、ゆらさんは金魚銃ゆらMAXをむけて問う。

「納得できんかったら撃つ
 奴良くんは――人間?妖怪?」


 いいですね〜。
 ついにこの時が来たか〜って感じです。
 もう昔の仲良し仲間には戻れないのかもしれませんね。
 正体のばれたヒーローは、いったいどうなってしまうんでしょうか。

 リクオは、昼は人間であり、夜は妖怪だと言いますが、ゆらはそれで納得。
 優しい昼のリクオなら、夜のリクオが自分を守ってくれたことは納得できる。
 妖怪は悪い存在だけど、人間の混ざったリクオだけは納得できると、そういうことなんでしょう。

 しかし、そのゆらさんをリクオ、あろうことか足蹴にして池に突き落とす(笑)。
 ウハハ、ゆらさん散々だな(笑)。
 リクオにしてみれば、妖怪はぜんぶ悪だと決めつける花開院家の価値観がみとめられないんじゃないでしょうか。
 昼リクオのことは認めてくれても、夜リクオの事は否定しているわけですし、なによりつららや青田坊、黒田坊など、ファミリーぜんぶ否定されているわけですからね。
 そりゃちょっとカチンときて足蹴にするかもしれないですわ。

 「ハッ」 とか言ってズカズカ帰ろうとするゆらさんの顔が凶悪で最高(笑)。
 いや〜、すばらしい仲間かつライバルが今ここに誕生しましたね〜。
 京都についていきたがってるそぶりのリクオですが、さぁ、どうするんでしょうか。

 次回からは、京都妖怪編ですかね?
 羽衣狐は知りませんが、「しょうけら」 ってのは庚申信仰に関連して出てくる妖怪らしいです。
 そのくせ教会で懺悔って、さっぱり意味がわかりませんが、いったいどんなヤツラなのでしょうか。

 とりあえず、噛み合ってるようで噛み合ってないリクオとゆらさんの二人のやりとりが、これからもなかなか楽しみです。



アイシールド21

 ついに炸裂! 峨王のΔダイナマイト!
 それをいかに受けるか、ドンは瞬時に考える。
 スイムで横にかわすのか、それともブル&ジャーク(不良殺法)で縦にいなすのか。

 否! これしかない! 当たる面積を最小にして、波紋防御!!

 じゃないか(笑)。
 これ、ツェペリさんのパロとしか思えませんでした(笑)。

 しかし、峨王のΔダイナマイトですらまだ力尽きないドンもさすが。
 その態勢の崩れたドンに、今度は大和が襲い掛かる!
 見事ドンを青天にし、最高の形で撃破。
 次々と日本チームのエースたちの活躍が描かれ、ホント最近は気持ちいいですね。
 これまで仕込まれてきた伏線がバリバリ消化されていきます。

 そして、ラストはタタンカ破りのため、高見、桜庭の“ツインタワー剛弓(アロー)”が炸裂!
 ここへきて高見さんにまで活躍がまわってくるとは思いもしませんでした。
 いやほんとうにこれ、オールスターの楽しさですね。
 さぁ、次はいったい誰が活躍する番でしょうか。
 


フープメン

 スタメン全員入れ替え!
 ということで、おいおいそれで逆転されちゃうんじゃね? っと思ってましたが、なるほど相手にしてみればこれ以上の屈辱もないわけで、そちらもメンバーチェンジは当然でしたか。

 急遽出番がまわってきた雄歩の緊張。
 それに気づいて荒っぽく解きほぐしてくれるチームメイトとのやりとりが実に楽しそう。
 いいですね、こういう楽しそうなクラブ活動の雰囲気こそ、このフープメンの大きな魅力だと私は思います。

 そして雄歩がめざめた 「感謝」 の気持ち。
 このまま 「感謝のレイアップ1万本」 とか始めてしまいそうな勢いですが、あのにくったらしいヤジ野郎を昔の自分にみたて、それに今の自分をぶつけて越えるという構成は、無性に熱いものがありました。

「バスケ楽しいっスよ」

 成長したな〜と。
 丁寧に描かれてきた遊歩の一歩一歩を知っているだけに、なんだかちょっと熱いものがあるセリフでした。
 そうか、なるほどあの頃のちょっとイタい遊歩は、このためだったのだと納得です。
 まぁでも、あの頃の地味さが一部の読者を離れさせてしまったからこそ、今この掲載位置にあるということもあるとは思うのですが。
 これがジャンプということか。
 けっこう面白いと思うんですけどね。

 さて、いかにも 「10話打ち切り」 なエピソードで、思わずこれで完結?とかマジマジと次回予告を見ちゃいましたが、まだつづくんですね。
 よかったよかった。
 おそらく打ち切りになるときのために用意していたエピソードの改編版なのでしょう。
 さぁ、ここから巻き返しはなるでしょうか。



まとめて

 目次ページの作者コメント、椎橋先生がアホの子過ぎる(笑)。
 それと久保先生に私も同意。
 あのルキアと織姫は可愛すぎます。
 普段アニメは観てないんですが、あれは惚れ込みました。

 さて、次週は新連載第二段として、天野洋一先生による 『AKABOSHI‐異聞水滸伝‐』 がスタート。
 『OVER TIME』 の反省がどう活かされるのか、期待しておきたいと思います。
 しかしあれですね、こうやって新連載が始まるのを見ると、その裏にバクマンみたいな新連載会議があって、各作家たちの一喜一憂があるのかと思うと、感想も無碍にはこき下ろせませんね(笑)。
 バクマン効果は大きいわ〜。



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ラベル:ジャンプ 感想 JUMP WJ
posted by BOSS at 22:16| Comment(4) | TrackBack(1) | ジャンプ感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コップの紙は最初から巻いてあるとこもあるとか、便座の上に敷く紙みたいなもんでしょうか

ていうか偽神田ですね、中身も似てるぞ(笑)
Posted by 地方民 at 2009年05月12日 22:34
結局、ベタに椿でしたね・・・

今回のコメントは他の感想サイトでも指摘している
医者の「リョウスケの死」発言です

通常、衰弱している患者に医者は生きてもらおうと励ましの言葉を言うイメージがあります
その励ましの言葉は変な話偽りでもいいわけです
患者に生きる気力を出してくれるなら・・・

しかし、椿父は「リョウスケの死」を言ってからハルに励ましを言っています
一見したら非常識な事ですがその発言は嘘偽りのない真実なのは間違いありません

その発言理由は
・椿筒がハルを事故で衰弱させた責任
・上記による、嘘を言える精神的余裕は皆無であること
・「リョウスケの死」を隠して手術で仮に無事生還してたとしても、ポケベルでの連絡手段・アカネの精神状態等で嘘がすぐバレ、さらに突然の訃報なので、結局大きな精神的ショックを受けることは変わりない
・ハルを助ける意思を強くするため

とまぁ色々ありますが正直複雑なモンです

ただ、その発言がなければ現在を成り立つことは出来ないことは確実です
Posted by 跳祭 at 2009年05月13日 01:27
長くなったので分けました

次はハルの事で分かってはいると思いますが
医師の発言で生きることを捨てたのではなく
リョウスケと同じ様に人を助ける為なら死んでもいい決意をしたということです

発言前ではおそらく心の中に迷いがあったと思います
(特にリョウスケに関すること)
そして発言後に幸か不幸か迷いを吹っ切って決意を固めたのでしょう

最後に医者の発言に関して気づいたんですが
ハルと結婚前にリョウスケがアカネに言った
「自分が死んでも・・・(中略)誰も悲しまない・・・」というセリフがあって
その時、アカネが「笑えない・・・間違ってもハルに言わないで」と返してます
それが間接的とはいえ医者の発言で現実になってしまうとは・・・残酷ですね・・・
Posted by 跳祭 at 2009年05月13日 02:07
>地方民さん

 ほー、そうなんですか。
 そういうオサレなお酒は飲む機会がないもんで・・・。
 そうか、なんか見覚えがあると思ったら神田でしたか(笑)。


>跳祭さん

 医者がハルさんにリョウスケの死を伝えたときは、私もヌヌッと思ったのですが、でもじっくり考えてみて私は納得できました。
 「死」に日常的に接している医者は、時に冷徹に実際家にならなければならないということを知っているものでしょう。
 励ますことは大事ですが、この場合、「もしハルがリョウスケの死を知らないまま死んでしまったら」ということを考えれば、残される子供のためにも、ここであえて事実を知らせ、ハルに子供達の預け先などを判断させざるを得なかったのではないでしょうか。
 たしかにリョウスケの死など知らせないほうが母体にはいい。
 しかし万が一ここで母体が死んでしまっては、父親ももうない以上、子供達はどうなってしまうのか。
 知らせないことのほうがよっぽど無責任なのではないかと、この医者は厳しい選択を迫られたのだと思うのです。
 事故を起こした責任を感じていたことが、リョウスケの死を宣告する悪役を買う事への、抵抗を打ち破らせる助けともなったことでしょう。

 また、事実を知ることで、母親としても子供達に遺しておきたい言葉もあるでしょう。
 そのような、思いやりと、切迫した厳しい判断。

「こんな時に言う事ではないかもしれませんが… いえ…こんな状況だからこそ今アナタにお伝えしなければなりません」

 とても厳しい選択です。
 でも、うわべだけの励ましよりも、これはとても深い、人間愛に根ざした行動だったと、私は思うのです。
 なにが正解だなんて、はっきりとはわからないのが世の中ですが、私はこの医者の選択は評価したいと思うのです。

 ハルさんについては涙を禁じえませんね。
 最愛の伴侶が死んだことは悲しいけれども、その人と一緒に死ねるのであれば寂しくはないということでしょうか。
 自分が死ぬことよりも、なによりも子供達を思い、そして茜さんのことまで心配しているハルさんは、なんて素敵な人なんだと思いました。
 
 リョウスケの孤独感から出た嘆きは、ハルさんや茜さん、残された子供達を見ればまったく見当違いだったことが証明されたのが今回までのエピソードではないでしょうか。
 リョウスケは死んでも、これだけの思いを子供たち、アカネさんたちに残すことができた。
 そしてボッスンも椿も、立派に両親の思いを受けて、形はそれぞれでも人のために尽くそうとする少年に育ってきている。
 私はこれはとっても幸せな物語だと思うのですよ。
Posted by BOSS at 2009年05月14日 13:48
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