今回は、第1話で登場した謎の女の声について考える。
現時点での最新エピソードは 「CALL.68」 であり、そこまでの情報を元に考証を試みることとする。
過去考証→序文 , 1
【ネタバレ注意!】
PSYREN‐サイレン‐の謎 その02
サイレン入国審査の声の主
第1話、アゲハが雨宮を救出するため、サイレンのテレカを電話ボックスに使用すると始まった 「サイレン入国管理センター」 による 「入国審査」 。
最初は録音された音声による自動プログラムかと思いきや、途中から薄気味の悪いほどにアゲハの現状を掌に指す質問を投げかけてくる。
それにアゲハが嫌悪感を示し、一度電話ボックスを出て再度受話器をとると、
「テメェ!!! 何勝手にどっか行ってんのよッッ!! かけて来たのはそっちでしょ!!? 図に乗りやがってこのクズ野郎…!! ウジ虫野郎…!! オマエの為にやってやってんだろうが!! ああもうガキって本当そう!! 本当そう!! 世界が自分の為に動いてるって思ってる!! 自分は何でも出来るって思い込んでる!! ふざけないでよッッ!!! 童貞のくせに!!!」
と罵詈雑言をあびせかけてくる。
この人物は、いったい何者なのだろうか。
これは当然ネメシスQの声ではない。
かと言って、ネメシスQを操る本体の声でもない。
ネメシスQを操る本体は10年後の未来にいる(CALL.47)。
そこから直接声を過去に伝えることが出来ないために、古いラジオの形で事前に録音された音声を伝達手段としたのだ。
そう考えると、この電話の主はまた別の人物であると考えられる。
ネメシスQ以外に、サイレンには協力者が少なくとも1人、まだどこかに姿を隠していることが伺えるのだ。
それもまた、随分人間臭い、童貞少年に強烈な悪感情をかかえた女性のようだ。
質問内容もひとつひとつ興味深いものなのだが、何がいったい審査基準であったのかも謎。
今後この女性の正体があかされるとともに、この審査基準も明かされることがあるのだろうか。
また、この女性の声は、この後何度も登場することになる。
各サイレンゲームの開始を告げる、アナウンスの声である。
登場人物の証言を完全に鵜呑みにすることはできないが、蝉谷が、
「気付いたか? あれアンケートの時と同じ女の声やで」(CALL.3)
と言っている。
この場合は、彼女も裏でドリフトに同行し、過去と未来を行き来している可能性もなくはないが、メッセージの内容が毎回同じ内容であることから、これは録音であり、本人はサイレン世界に来ていない可能性が高い。
「サイレンを目指す者に絶望と力を
サイレンを目指す者に絶望と力を
サイレンに辿り着いた者に世界の全てを
このゲームの出口はひとつ
サイレンを目指す者よ 世界の出口を探す者よ
門(ゲート)を探せ」(CALL.2 , 15 , 33)
1回目のゲームと2回目のゲームでは、「……」 や 「――」 の表現こそ変わるものの、言葉自体は変わっていない。
3回目のゲームでは、劇中で描かれるのがメッセージの途中からであるため全文は確認できないが、同じメッセージであると考えてよいだろう。
つまりこの音声は、すべて同じ録音で済むものであるため、声の主が時間を飛び越えてゲームに同行するまでの必要性はない。
いずれにせよ、非常に深くサイレンのゲーム運営に関わっている人物であることは確かだ。
大胆に推理を進めるのであれば、声の主は、ネメシスQの本体の、現代の本人なのではないだろうか。
未来の本体にとって、最も得やすい現代の協力者は、自分自身に他ならないだろう。
説明や説得に当たるのは、あの怪しげな外見をした代行者ネメシスQだ。
ネメシスQを介して、録音音声のみをつかって説明し、説得すると言う非常にまどろっこしい手段をとるより他はない以上、他の人間よりは過去の自分自身を説き伏せたほうが何層倍も早いと考えたほうが合理的というものだろう。
現代のアゲハたちの意外と近くに、ゲームの主催者本人が隠れ潜んでいる可能性はあるのだ。
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