2009年04月27日

アニメ感想 グイン・サーガ 第4話 「死の河を越えて」

ガユスかっけー


 超大河ヒロイックファンタジーアニメ、グイン・サーガの第4話。
 しつこく(笑)宣伝しておきますが、放送は BS2 ですが、見られない人や見逃しちゃった人は、BIGLOBE無料配信をやっておりますのでこちらで是非チェック。
 基本、1話につき1週間のみの無料期間で、その後は料金がかかるようですが、第1話だけは無料を継続してくれるようです。
 無料配信期間が過ぎたけど、オレはお金払ってでも観るぜ〜っ!ていう猛者は、NHKオンデマンドで1話あたり 210 円払って観られるようです。
 また、バンダイチャンネル携帯サイトでも、配信が開始された模様。
 残念ながら私のauでは見られなかったので、詳しくは分かりませんでした。

過去感想 → 1 , 2 , 3

【ネタバレ注意!(原作ネタバレは避けています)】



あらすじ
 炎上したスタフォロス城からケス河に飛び降り、からくも生き延びたグイン、リンダ、レムス、そしてセム族の娘スニ。
 そこに紅の傭兵イシュトヴァーンを加えた一行は、筏を使い、ケス河を下ってロスの港をまず目指そうとした。
 だが、そこにモンゴール大公の一人娘にして右府将軍、アムネリスによる追っ手がかかり、さらにケス河の化け物に襲われたことで、彼ら一行はノーマンズランド・ノスフェラスに踏み入ることを余儀なくされるのであった。
 はたして、彼らの運命やいかに……。



 ということで、物語はこれまでの森や城といった閉鎖空間を抜け、一気に広い世界へ。
 場面も頻々と飛び回り、冒頭パロの惨状とナリスの述懐を描いたかと思えばスタフォロス城下へ、アルヴォン城のアムネリスを描いたかと思えば今度は金蠍宮(きんかつきゅう)のヴラド大公を映したり。
 掴みのスタフォロス城編が終わり、本格的なターンが始まるぞ〜という形です。

 旅の仲間が集まり、目的地も決まり(さっそく頓挫したりしますがw)、いよいよ旅立ち。
 そして追っ手は強大な大軍で、逃亡劇の舞台は危険極まりない魔の版図ノスフェラス。
 今回の一話は派手な見せ場こそ少なかったものの、大きく物語が走り始めたなぁ〜と感じさせてくれる重要な一話でしたね。
 なかなかにワクワクさせてくれました。
 ところで、リンダとレムス、気絶を除けばこれで三日三晩寝てないぞ?(笑)



■ケス河の戦い

 今週のアクション部分は、主にケス河の化け物相手。
 ビッグマウスやリングワームがほとんど怪獣映画のノリで大活躍。
 グロさこそあまりありませんでしたが、そこはNHKってことで(笑)。
 それでもリングワームの、水中深く一瞬だけ見えた本体はなかなかゾッとさせるものがありました。
 水中に隠れ潜む巨大な何かってのは、やっぱ根源的に怖いものですよ。

 対するグインですが、またもや惚れ惚れするほどのカッコよさ。
 筏がヤバイと見るや、乾坤一擲、剣を口にくわえ、水上のビッグマウスに飛び掛かる!
 リングワームが出現するや、今度は飛鳥のごとき八艘飛び。
 これがまた美しい。
 つくづくグインのアクションは見栄がするなぁ〜と。
 アニメで観ることの楽しさの第一は、やっぱり動くことなんだよなぁって思えます。

 そしてグイン、カッコイイだけじゃない、どんなピンチでもやたらと安心感がありますよ。
 すでにグインにはヒーローとしての風格、信頼感があるんですよね。
 どんな事があったって大丈夫だぜって思っちゃうんです。

 一方イシュトもクロスボウの矢を手で止めたりと、こちらもけっこう凄いことを平然とやってのけちゃってくれてるんですが、グインにくらべるといかんせん地味(笑)。
 いや、矢を手で受け止めるってホントは神技のはずなんですがね。
 グインが凄すぎるんですって。
 ま、そのうちイシュトのかっこいいアクションも見たいですね。



■キャラクター面について

 さて、キャラについてですが、今回中心となったのはイシュトヴァーンですかね?
 本来小説ではここが本格的にイシュトヴァーンが出てくる最初となるわけですが、それだけにやたらめったら喋る喋る。
 したたかで陽気でヴァイタリティあふれるイシュトの魅力がいかんなく発揮され始めた感じがしました。
 ドラマを急がず、とても丁寧にキャラクターを描いているなという感じがしましたね。
 イシュトファンとしては及第点(偉そうな!w)。
 あと、神話や伝説を引用しまくり、なになにに掛けてなんとかだぜ〜っていう、当時の彼独特の喋り方が凄く懐かしかったですねぇ。
 また、気絶中のリンダを見つめて 「10年もしたら国々は、こいつを巡って戦争をおっぱじめるだろうよ」 なんてセリフは、最新刊を読んでる側からするとちょっとドキッとさせられるセリフでもあったり。

 そして、早くもケンカ腰で、角突きあわせはじめているリンダとイシュトが微笑ましいと言うか甘酸っぱいと言うか。
 リンダが意識を取り戻したらイシュトの腕の中で、 「無礼者〜ッ!」 とか、なんて美しい展開でしょう(笑)。
 ふてぶてしい事を言いつつも、すでにリンダに心を奪われつつあるっぽい純なイシュトにニヤニヤ。
 つか、この、ロ リ コ ン め(爆)


 初登場のアムネリス(渡辺明乃)は、キリッとして果断な性格が出ていていい感じ。
 絵もすごく美しくって目のほよ〜になりますわ(笑)。
 鎧を脱いでくつろいだ格好になったアムネリスは妙に色っぽかったですしね。
 声は、ちょっとドスを効かせていて、全軍に檄を飛ばす女将軍っていうキャラクターに説得力が出ています。
 これがキンキン声の女性声優だと、ただのヒステリックな女に見えちゃうでしょうからね。
 またそのドスの効かせ方にも、宝塚っぽいといいますか、華がちゃんとあって、そのなかに頑張って将軍を務めているアムネリスらしい若干の無理が覗けていいですね。
 このドスを効かせた声が、好きな男の前だとどう変わるのかとか、将来が楽しみでもあったりします(笑)。
 あ、このくらいのネタバレならオッケーですよね?


 金蠍宮の豪華さ、ヴラド大公の渋さ、アルヴォン城の意外なほどの華麗さもなかなかよかったのですが、魔道士ガユスの意外なカッコよさに驚き。
 アムネリスに呼ばれて顔を上げるシーンは、もしかして今回グインのアクションに並ぶくらいのインパクトだったんですが(笑)。
 いや、なんかこんなにカッコイイとラスボスじゃねーの? と勘違いされちゃいそうですね。
 原作だと、印象的ではあってもさほど重要ではなかった立ち居地のガユスがこんなに厚遇されるとは、もしやガユスにもオリジナル展開があるのかもしれませんね。


 スニの天真爛漫な可愛さは今週も◎。
 「オシメ」 連呼のはしゃぎようは謎ですが(笑)、あれはセム語でなんか笑える別の意味の言葉だったのかもしれませんね。
 ほぼ一晩リンダとすごして言葉を習ったとしても、そう簡単に言ってることが分かるようになるとは思えませんし、イシュトの言ってることに怒ったりしてるように見えるのも、なんとなくリンダたちの表情を読み取って雰囲気で怒ってるんでしょうね。
 そんな空気読みまくりのスニ、ギザカワユス。
 さらに、水中から助け上げられたあと、リンダの腕の中に飛び込む姿とか、寝顔の愛くるしさとか、夕食中、楽しそうに芋を掘ってたりとか、念入りすぎるくらい念入りに愛らしい描写が続くのはいったい何の陰謀か。
 おかげでわたしゃすっかりスニ、ラヴですよ(爆)。
 しかし、スニの言葉を翻訳したグイン、スニが言った量にくらべて、ちょっとグインの訳は言葉の量が増えすぎ!
 これグイン、すごくつごうよく意訳しまくってるんじゃかろうか。
 まぁ、セム語はごく単純な言葉なんでしょうし、ニュアンスをわかりやすく伝えるために文章量を増やしたと考えておきますか(笑)。



■しかし情報量が多いですね

 序盤から情報が多いこのアニメですが、今回で一気に情報が増えた感触がありますね。
 単語だけでも 「ロスの河口」 「ケイロニア」 「クム」 「ユラニア」 「右府将軍」 「金蠍宮」 「ノーマンズランド」 「五大騎士団」 などなど、今後物語に直接間接に関連してくるワードが一気に出てきました。
 これに加えて、イシュトが何かというと口にする例え言葉がありますし。
 アニメで初めてグインに触れる視聴者はちょっと大変ですね。
 またアムネリスが語った、モンゴールのパロ侵攻はヴラド大公の独断だったという真相も聞き捨てならないところですね。
 リンダは以前、ゴーラの同盟国モンゴールはゴーラの要請を受けてパロを襲撃したと言ってましたが、真相はモンゴールの独走だったわけです。
 これ、要するに襲撃された側のリンダは当然事実を知るわけもなかったってことで、さらにあまりゴーラに興味のなかったリンダとしては、モンゴールのゴーラにおける位置をいい加減に把握していたのでしょう。
 実際はモンゴールはゴーラの同盟国じゃなく、ゴーラ三大公国を構成する一公国なのです。
 こういうリンダの勘違いはドラマとしては当然なのですが、でもこういう情報錯綜があると、グイン初心者は余計に混乱しないでしょうか(笑)。
 ただでさえ情報量の多いところにプラスしてリアルな情報錯綜ですからね。
 まぁ、物語としては今後もいたって王道ですので、聞きなれない単語は最初は聞き流しぎみに、雰囲気だけ楽しむのでも全然差し支えはないと思います。
 


■リンダの預言

 さぁきました、リンダの預言!
 第1話の予知はちょこっとだけだったので、今回が初の本格的な預言ですね〜。
 今後の物語の大きな流れを垣間見せる、とっても大事なシーンです。
 それと同時に、イシュトが敏感に感じていた苛立ち、巨大な何かによって運命は決定されていて自分達はどうにもならないんじゃないか? という気持ち悪さを、そのまま図星なんだぜと笑うかのような、そんな意地の悪い皮肉っぷりが素敵です。
 しかし、リンダが見た光景は、これはイメージ映像なんでしょうかね。
 イシュトが火あぶりに掛けられているように見えてちょっとビックリだったんですが。
 ぶっちゃけ原作ではいまだにピンピンしているイシュトなんですが、もしや監督は原作の栗本先生からイシュトの最期を聞いたのか?とか疑っちゃいましたが(笑)。
 いやまぁリンダのイメージに過ぎないんだろうなと思いたいものです。
 さすがのイシュトも、火あぶりはちょっとかわいそうだよなぁ〜と。 
 ここまでの展開からすると随分おとなしかった第4話で、最後はちょっとドキッとさせてくれる預言でした。



■次回は?

 さぁ、次は舞台をノスフェラスに移し、マルス伯爵とアストリアスが登場する様子。
 それもグインとマルス伯が戦うなんていうすばらしいサービスまであるみたいじゃないですか。
 パワー系のでかい武器使いになってるっぽいマルス伯が、いったいどんな渋いカッコよさを見せてくれるのか、これは期待せずにおけようかってものです!
 キャラクターやアクションの魅力もそうですが、本格的に大軍を押し出してくるモンゴールと、それから逃げるグインたちという緊迫感高まる展開もどう描かれるのか楽しみ。
 さらにTVアニメでどれだけ大軍の騎馬軍団を描いてくれるのか、映像的にはそこらへんも大変興味深いものがあります。
 さぁ、私の好きなノスフェラス編がついに来るぞーッ!



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