超大河ヒロイックファンタジー、グイン・サーガの第3話。
一応また宣伝しておきますが、放送は BS2 ですが、見られない人や見逃しちゃった人は、BIGLOBE で無料配信をやっておりますのでこちらで是非チェック。
基本、1話につき1週間のみの無料期間で、その後は料金がかかるようですが、第1話だけは無料を継続してくれるようです。
無料配信期間が過ぎたけど、オレはお金払ってでも観るぜ〜っ!ていう猛者は、NHKオンデマンドで1話あたり 210 円払って観られるようです。
また、バンダイチャンネル携帯サイトでも、配信が開始される模様。
残念ながら私のauでは見られなかったので、詳しくは分かりませんでした。
過去感想 → 1 , 2
【ネタバレ注意!(原作ネタバレは避けています)】
剣撃が飛んでる―――――ッ!!
まずはこれでしょう!(笑)
まさかグインでこんなミラクルやらかしてくれるとは。
たぶんネガティブな人だと、グインでそんなことすな! リアルじゃねーッ!て文句言っちゃうんでしょうね(笑)。
でも私はむしろオッケー。
せっかくのアニメですもん、見栄えのいいトコどんどんやってくだせぇ。
逆に言えば、もし小説でああいうことをやると、絵として見えない分ただの絵空事になってしまいがちです。
でも絵でしっかり描いてくれれば、それが 「リアル」 として世界に根付くことになるんですよね。
原作でできなかったことをアニメがやってくれていると考えれば、新解釈として私は楽しいと思うのです。
しかし、グインのほうはあの神がかりの膂力ですし、石畳を斬り砕いて衝撃波というか煙幕にしたと納得できるんですが、むしろ銀髪の謎の剣士(公式HPによるとネムというらしい)のほうが凄いですよね!
水を斬り飛ばして、その衝撃波でオロを殺しちゃいましたよ!(オロ、哀れ!!)
あれはいったいどういう技なんだと!
いや、ここはわけがわからなくてよく見直してみて気づいたことがあるんですが、水しぶきの中に小さな青い鋭い光が走ってるんですね。
もしかしてネム、水しぶきを目くらましに、実は何か武器でも投げたんじゃないでしょうか。
そういう手品だったんじゃないですかね。
いや〜とにかくびっくりした。
飛ぶ剣撃だけじゃなく、今回もアクション場面にはキレがありました。
筆頭はネムとの決闘ですが(掌底でのトドメとは!グイン強すぎ!)、カロイ族とグインのちょっとした戦いのワンシーンもハッとさせる小気味よさ。
う〜ん、今後がほんと楽しみ。
■闘技場にて
さて、話が前後しまくっちゃいますが、イシュトヴァーンとの決闘が伯爵の体調不良でなぁなぁになっちゃったのはちょっと残念。
はい、思わず大事なドリンクを闘技場に投げ入れちゃったからですね(笑)。
自業自得!
イシュトもしかし、「俺だって剣士のはしくれだ。手負いの者と真剣勝負なんて、できねぇなぁ」 なんて、すごく“らしくない”こと言ってましたね(笑)。
いつからお前がそんな殊勝な剣士になったんだと。
これ絶対、灰色猿を倒したグインと戦いたくないから出てきたでまかせですよ(笑)。
通路ですれ違う、連行されている途中のグインとオロ。
「あんたを見殺しにしたら、俺は長剣を腰に帯びる資格はなかったろうよ」
ふっと気弱に笑いながらも出てくるこの騎士道精神!
かっこええなぁ〜。
男は男らしく、女は女らしく。
グイン・サーガってなんて王道のかっこよさなんでしょうね。
あ、レムスは例外か(笑)。
いや、でも今回のレムスはよかった。
なにがって、牢屋で出された汚らしい食事を見て、よろこんで食べようとしてるんですよ!
最高級のセレブ育ちのはずの王子様がですよ!(笑)
まぁ空腹は最高の調味料と言いますから、汚らしい粗末な食事も最高に見えたのかもしれませんけど、それでもちょっとは引くものじゃないですか(笑)。
うぇ〜っ、こんなモノ食べられるのかなぁ〜とか、そんなところカケラもなし。
むしろ今にもとびかかって食いつかんばかりの欠食児童ぶりでした(笑)。
そういえば、第1話でも自分で狩りをして美味しいものを食べようとか言ってましたし、意外とこの子は食べるものに貴賎を求めない、なんでも食べちゃう食べ物大好きっ子なのかもしれませんね!
なんかとっても純朴というか、王族らしくない庶民的なところがあるな〜って、すごく可愛く見えてきました。
■セム族襲来
そして待ってました、スニ登場!!
うひー! かわええ〜!(爆)
「クーッ!」 ってリンダを威嚇しているスニがかわゆすぎ!
ネズミ(でかい!!)に噛まれてるところをリンダに助けられたら、とたんにチュッチュッていうシンプルな思考も実にかわいい(笑)。
言葉が通じないながらも名前を教えあって、ふたりだけまるで別世界のなごみモード。
いやいや、微笑ましいったらない。
最高のマスコットです。
で、これまた原作との相違点なのですが、セムのカロイ族が意外なほど近代的な武装をしていて驚きでした。
原作では、スリング(皮ひもを振り回して小石を飛ばす武器)と石斧程度しか持ってなかったと記憶しているのですが、なんと ハンドクロスボウ に火をつけ、さらにそれに火をつけて 火矢 まで使うとは。
火矢のほうはもしかすると使ったかもしれません、ちょっと記憶が曖昧、なんですが、さすがにクロスボウはなかったかと!
これってモンゴールから盗んだものなんですかね。
自力でハンドクロスボウを製造するほどの技術力があるとは思えませんので、盗んだ可能性が高いですね。
■オロ、その黄金の魂!!
そして名場面、オロの遺言。
ああ、やっぱりこのシーンはいい。
英雄は英雄を知る。
グインを英雄として崇拝し、「あんたはこんなところで死ぬ人ではない」 と言うオロですが、そのオロこそ、この穢れたスタフォロスで唯一輝く英雄でした。
「もし、トーラスで助けが必要になったら、《煙とパイプ亭》を訪ねてくれ。俺の親父がいる。いい人だ。息子の死に方を知りたいだろう…」
最後までグインのことを思いやり、グインを助けたいって思ってるんですね。
そして死んでしまう自分より、自分を心配するであろう親父のことを心配している。
なんていい奴なんだ。
ここ、原作で泣いたシーンですが、またもウルルときてしまいました。
トーラスのオロ、お前の魂はグインの物語にいまも燦然と輝いてるぞ!
しかし、ファンタジーというジャンルがコンピュータRPGにまみれた今の時代に聞くと、これって凄くRPG的なセリフでもありますよね(笑)。
「なるほど、次はトーラスって町に行って《煙とパイプ亭》を探せばいいのか」 と、普通にそう考えますもんね。
では、実際どうなるのかと言いますと……それはまぁ観てのお楽しみというヤツです。
■ヴァーノンの正体
ラスト、ヴァーノン伯の正体が《死霊》だったことが明かされ、そしてリンダたちを前に得意の名調子。
「中原をしろしめすヤヌスとその機織ヤーンの摂理に、泥を塗ってやるのだ!!」
って、「よっ!大統領!!」 なんて合いの手を入れたくなりますって(笑)。
なかなか野心家の死霊もあったもんです。
本来のヴァーノンという人が何か恨みを持って死に、あるいは生きながら死霊化して、その怨念がいびつな形で残ったといったところでしょうか。
このあたり、原作とはちょっと違う流れなのでなんとも言えませんが、そうか、魔道師じゃなかったのかと納得しました。
一連の魔力のようなものは死霊の力だったんですね。
ヴァーノン伯が仮面をかぶっていた理由、なぜパロまで悪名が轟いていたのかという理由はそれとなく伏せられましたが、原作はその件で 「とある団体からの抗議」 があり、1巻のみ改訂版が出たという微妙な話なので、アニメとしては正解だったと思います。
おかげで原作1巻ごろの陰鬱な雰囲気がずいぶん薄くなりましたが、そのぶん辺境編以後の明るめな中原編とのバランスが取れているような気もします。
だし、あんな陰惨な雰囲気でやったらNHKのアニメにはなりませんわなぁ。
あまりにマニアックすぎます。
まぁ、あの陰惨な雰囲気が好きだった私ですが、当然こういう感じになるだろうなと最初から予想していたので、やっぱりなって感じで納得しております。
うん、これでいいと思いますよ。
だって、グインの面白さってそこだけじゃないですもん。
「とある団体からの抗議」 については、まぁ、原作の大きなネタバレになっちゃうのでここでは言えませんので、詳しく知りたい方はぜひ原作1巻を読んでから、あとがき(ハヤカワ文庫版)をご覧下さい。
■共鳴現象
ところで、追い詰められたリンダがさりげなく結んだ双方向通信は、けっこうな注目ポイントじゃないでしょうか。
汚されるくらいなら潔く死のうとするリンダを、レムスが察知してグインがそれを止め、「最後まで戦うことが本当の誇りだ」 と諭すシーンです。
リンダ=レムス間の通信は、まぁ双子だし、リンダが予言者だしでなんとなく分かるんですが、このシーン、よく考えると、レムス⇒グイン、グイン⇒リンダ(これはレムスが伝言?)と、皆まで言わずに言いたい事が伝達してますよね。
これはリンダの“ニュータイプ能力”が伝播したせいで発生した 「共鳴現象」 とでもいったものなのでしょうか。
アクション面のみならず、もしかするとこういった超常現象面でもアニメ・グイン・サーガはこれから色々仕掛けてくるのかもしれませんね。
■ヴァーノン伯は最高に趣味人だ
そして、スタフォロス城編クライマックス。
化け物の姿をあらわしたヴァーノン伯と、グインの決闘。
ネムとの決闘もかっこよかったですが、グインにはやっぱり人外との戦いがよく似合います。
人と戦ってるとちょっと弱いものイジメって感じがしないでもないんですよね。
そもそも人間じゃグインに勝てないだろーってなっちゃいますもん。
トドメはヒモを巻きつけ、火をつけた長剣投擲。
「火はすべてを清めるヤヌスの護符よ」
という第1話のリンダのセリフがちゃんと伏線になってるんですね。
シンプルでありがちな決着ではありますが、攻勢が綺麗に決まってて気持ちいいです。
しかしヴァーノン伯、火が苦手だってーのに自分の部屋をロウソクで火だらけにしとくって、どういうアホーですか(笑)。
まぁ野心家ですから、そういうところも“らしく”見せたかったのかもしれませんが。
このヴァーノン伯って、よく考えるとものすごい趣味人ですよね〜。
あの闘技場だってあれ、絶対配置した石の柱とか石壁とか、壊れやすくできてるんですよ。
地面だって簡単に潜ったりできるようにあらかじめところどころ掘ってあったりしたんじゃないでしょうか(笑)。
灰色猿が地面の中から出てきたのはあれはビックリでしたもんね!
そのほうが絶対かっこいいじゃん!とか、そういうプロレス的な見た目のこだわりなのですよ、きっとね(笑)。
で、謁見の間の周りに水を配置して、いざ敵襲があったらその中に護衛をひそませておいて、セリ出しで出現させて驚かすとか、もう趣味人以外の何者でもない(笑)。
さらに牢屋の天井に覗き穴を配置するスケベっぷりや、その部屋が部屋ごとセリ上がって自分の部屋に出てきちゃうとか、このトチ狂った凝り様!
あんたアホーだろうと(笑)。
この気持ちいいほどアホーな趣味人っぷりは爆笑モノでした。
ヴァーノン伯、あんた死霊にしておくにはもったいないよ(笑)。
■原作派の危惧
最後は塔の上から、決死のカリオストロダイブ。
見事に第1巻ラストまで、じっくり丁寧に描ききられました。
いや〜よかった。
1巻のドラマの醍醐味を、ダイジェストになることなくしっかり味わえたと思います。
むしろ1巻にこんなに贅沢に3話もかけちゃって、これから大丈夫なんだろうかと心配してしまいますが。
全26話で16巻分ですもんね。
もう計算が合わなくなってますよ(笑)。
まぁ、全部忠実にやれなんて贅沢は言えないでしょうから、切れるところはバッサリ切っちゃってくださいと。
「沿海州会議」 とか 「ウィレン山越え」 とか、カットかよくてダイジェストにされる可能性濃厚でしょうね。
「沿海州会議」 は私めちゃくちゃ好きなんですが、結局その後沿海州が本編であまり出てこないことを考えると切っちゃってもいいでしょうしね。
あ、そうそう、ミアイル公子とマリウスくんの話だけは切らないで欲しい!
そこだけはご勘弁を!
あれ、陰謀編で一番好きな話なんですよ〜。
たしかにカットできる話かもしれないけど、その後のマリウス君を考えたら絶対カットできない話だと思うしなァ〜。
ちょっとドキドキ。
グインは頼りがい満点でアクションは最高!
リンダは心優しくて気高く美しく。
レムスは気弱で足手まといだけど、汚らしい食事で喜んじゃう意外な純朴さ(笑)。
イシュトヴァーンは陽気で身勝手でお調子者だけど憎めない。
で、スニが最高にかわいいモフモフと(笑)。
いいメンバーが揃ってきましたね〜。
どのキャラをとっても魅力的で惹きつけられるものがあります。
次回予告では、来週はナリスやアムネリスが登場するようですが、これまたどんな魅力を発揮してくれるのか、楽しみに待っていたいと思います。
ということで、視聴後一気に書いてみたんですが、うわぁ気づけばこんな時間だ!
アホだな私(笑)。
さて、おやすみなさーい!
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『オタクな車椅子生活者の日々』のサイトの管理人なのですが間違えて二つトラバしてしまいました申し訳ありません、
>実はこのサイトちょっと見てますw
グインが始まった頃に軽く用語集を探してて125巻の感想かかれていたのがここでしたので^^;
(中略:※)
ではでは更新頑張ってくださいね、
今回ほんとに申し訳ないです。
トラバ1個削除しておきました。お安い御用です。トラバいただけたことがとても嬉しいです^^
おお、読んでいただけてましたか。
有難うございます!
※:この部分にあったコメントなのですが、若干未来のネタバレにあたっちゃうかな?と思えましたので、該当する126巻の感想エントリー(http://balkan.seesaa.net/article/117367722.html#comment)のところにコピペさせていただきました。
非常に微妙なところだったんですけど、まぁ念のためということで……;
勝手な措置でしたが、アニメだけでグインに触れる読者さんの目線を考えての措置なので、ご了承いただけると嬉しいです。
では、これからもよろしくです!
お互い更新頑張りましょう!
あの肉弾戦は、とくに1話のアレは惚れ惚れしました。
今回の剣豪との戦いもそうだったんですが、原作にない戦いをどんどん挟んでくれるみたいなんで、これからもたっくさんグインのアクションを堪能できそうです。
楽しみ!