2009年03月25日

ジャンプ感想別室 バクマン。 30ページ 団結と決裂

 週刊少年ジャンプ 17 号掲載、バクマン第30話の感想です。

 え〜、ついにバクマンも別エントリーにしちゃいましたね。
 なにせ情報量の多い漫画だと、感想も長文になりがちなんですよね。
 毎週こうとは限りませんが、ある一定量を越えた漫画は作品にこだわらず別エントリーにすることにしますかね。

【コミック派ネタバレ注意!】




 毎週毎週密度が濃くって面白すぎるバクマン。
 今週も最高です。

 まずは福田組で編集部殴りこみ
 いやほんと若いっていいね〜って感じで微笑ましくもすがすがしい。
 雄二郎さんや相田さんとのケンカ腰のやりとりを、遠くから日向ぼっこ気分で見ている編集長と瓶子さんもカッコイイ。
 見るべきところでちゃんとした大人が見てますよ〜っていう安心感があるんですよね。
 KOOGYのやり方は汚いし、アンケートシステムの詐欺みたいなもんだけど、それならこっちは実力で文句なしに勝てばいいっていう結論も気持ちいい。
 かといってやっぱりアンケートはKOOGYの票で破壊されちゃうのは目に見えていると思うのです。
 アンケートを送るのはごく一部の読者に過ぎませんし、そのうち新人読切を読む人も一部でしょう。
 絵柄をちょっと見て読む気にならなければ目も通さないって人が大半じゃないでしょうか。
 私も感想サイトをやるまではそんな感じでしたっけ。
 そう考えると、最初から鉄板の票をかかえたKOOGYが圧勝なのは目に見えているんですよね。
 ここまで来てホントのダメ作品でした、ならそれでもわかりませんが。
 あるいは他サイトでも言われていたように、音楽活動の中止を嫌うファンがアンケートを逆投票するってこともありえますが。

 まぁなにはともあれ、福田組のモチベーションは落ちずに済んだようでなにより。
 むしろ逆に上がったんじゃないかという凱旋姿でしたもんね(笑)。
 いやほんとすがすがしい。


 かくしてアトリエ新妻にて作戦会議。
 各自最初に目を通している作品がちょっと面白い。
 それぞれが恐らく一番気にしているライバルなんですよね。
 サイコーは福田さんを、シュージンは蒼樹紅のストーリーを。
 で、蒼樹さんは目が合っちゃったところを見るとシュージンのストーリーを。
 福田さんは亜城木コンビを完璧にライバル視しており、次に中井&蒼樹作品を読んでも甘く見ている。
 サイコーは蒼樹のストーリーにはピンと来なかった様子で、中井さんの絵のほうを警戒。
 シュージンは福田さんの面白さを思い知り、絵が弱いと知りつつもそれがいいほうに働くのではとこれまた警戒する様子。
 相手を評価する内容で、それぞれの人物の価値観が浮き彫りになってるんですね。

 ここは実にうまい。
 ライバル意識の明確化であると同時に、これは金未来杯の仮想戦みたいなものなのかもしれませんよね。
 読者にはいろんな人がいて、読む人それぞれ感じ方は違う。
 福田さんの作品を熱いと感じる人もいれば、暴力的過ぎると嫌悪する人もいる。
 蒼樹&中井の世界を好きな人もいれば、退屈に思う人もいる。
 そうやって意見の分かれる中で、いったいどの作品がもっとも票を集めるのか。
 そこが運命の分かれ道となるわけですからね。
 いやいや、なかなか面白い。
 ところで中井さんの感想がまったくなかったんですが、もしや蒼樹さんに夢中で読んでなかった?(笑)

 シャーッ!っと言わんばかりの凶悪面の福田さんに大笑い。
 つか、今にも蒼樹さんに襲い掛かりそうな勢いなんですが(笑)。
 でも、言ってることは凄く共感するんですなぁ。
 そうそう、少年マンガは聖書でも教科書でもない。
 過激な事描いたっていいじゃない。
 昔はほんと凄かった。
 美女が巨大電子レンジでチンされて黒コゲになったり(『コブラ』)、自らガラスでパックリ裂いた腕をホチキスでバチバチとめたり(『はじけて!ザック』コミックボンボンだけど)、子供を雑巾みたいに絞ってその血を飲んだり(『ジョジョ』)、そんな漫画がゴロゴロしてましたもんね。
 いえ、そんなグロやバイオレンスが面白かったわけではなく、それへの恐怖が少年少女の心に本当に恐怖だったってことなんです。
 これ、大切なことですよ。
 グロやバイオレンスが本当に恐怖として迫ってくるからこそ、そこで頑張る主人公のかっこよさが本当に引き立つわけだし、少年少女は憧れるってこともあると思うのです。
 そういった真に迫る恐怖なしに、本当にカッコイイバトルものの主人公を描くってのはめちゃくちゃ難しいことなんじゃないでしょうか。
 また、エッチ要素については論を待ちませんね。
 エッチ万歳(笑)。
 あ、こういう事書くとまた変な TB とかいっぱい来るんだった。
 でも負けないぜ!(笑)


 しかし蒼樹嬢はなんかどんどんダメな子に思えてくるなぁ。
 自分の好き嫌いでものを言うのはいいとして、その価値観をまわりも共有しているはずだという様子はいただけない。
 それじゃ金未来杯は難しい。
 自分の価値観こそがジャンプを変えるんだっていう勢いの福田さんとは対照的で、蒼樹嬢はまわりが見えていないだけって感じがしちゃうんですね〜。
 このひとは計算型のように見えて、凄く偏った天才型なのかもですね。
 まぁ、まだ出たばっかりなのでキャラの深みが出てないだけなのかもしれませんが。
 ちょっとこれだとこの勝負、蒼樹&中井コンビは厳しい気がしてきたかなぁ。
 途中で中井さんが目が覚めて、いろいろ蒼樹さんにダメ出しするくらいになれば化けるかもしれませんが。


 そして、新妻エイジの評価は、3番は決まりだけど1番は引き分けという、実に気になるものに。
 ここ、聞いたサイコーを見つめる新妻エイジの目がめずらしく真剣でドッキリ。
 ちょっと本性覗いちゃった感じですね。

 さぁ、いったいどれが3番だって言うんでしょう。
 なんかほんと新妻エイジの言ったとおりになりそうで怖いんですが、それが亜城木コンビでないことを祈るとしましょうか。
 次週はついに金未来杯開戦!
 さぁどうなるこの勝負!?


 ここで私の大胆予想。

1位 カラフジカル(KOOGY)
2位 疑探偵TRAP(亜城木夢叶)
同率 KIYOSHI騎士(福田真太)
4位 hide out door(蒼樹&中井)


 人生かけてる中井さんには悪いけど、蒼樹さんの原作は他の強烈な作品にインパクト負けして敗北という予測。
 やっぱ刺激の低い作品は人気取りにくいかなと。
 よくこういうメルヘンなのは面白いけど、ジャンプ的じゃないよね〜って言われちゃうんですよね。
 で、同率2位に亜城木、福田さんがランクイン。
 KOOGYはやっぱりファンからのアンケでブッチギリ1位を取るものの、寄せられたアンケートの年齢層がファン層ばかりに偏り、その票を除けばブッチギリに最下位。
 これを鑑み、編集部ではなんと上位3作品の連載同時スタートを決心するのであった! なんてね。
 そんなことになるといいなぁ〜。
 そうすれば後は本当の実力勝負ですしね。
 中井さんには可愛そうだけど、これで蒼樹さんにフられて目が覚めるってスンポーで。
 いや、あの浮かれ気分じゃやっぱりダメっしょ(笑)。



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posted by BOSS at 03:09| Comment(0) | TrackBack(0) | ジャンプ感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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