2009年03月25日

週刊少年ジャンプ17号感想 後編

 御礼、20万ヒット! とか言っておいてさっそくジャンプ感想が遅れてます!(笑)
 スンマソン!!
 今日はもうサムライジャパンの試合とかニュースとか見すぎた!(笑)
 では野球脳をジャンプ脳に切り替えて、後半戦いきまっす!




 後半の感想は、

・フープメン
・ネウロ
・バクマン
・ぬら孫
・サイレン
・ぼっけさん
・アイシル

 の7作品でお送りいたします。



フープメン

 おおー、主人公の秘めたる才能きたきた。
 まだまだ才能の片鱗の片鱗って感じですが、人一倍諦めの悪いところが雄歩の美点のようですね。
 一度天狗にさせてから挫折を味わわせ、はやくも主人公の居場所をなくさせてどうするんだろうとちょっと不安に思いましたが、なるほど、「雑草魂」 ときましたか。
 これは伸ばしようによっては面白いスポーツマンガになるかもしれませんね。

 ただ、それにはほんとに時間がかかる。
 凡人がちゃんとしたプレイヤーになるには、漫画内でもリアルでもそれなりの時間がかかってしまうはずです。
 10週打ち切りのジャンプにおいては、それを描けるだけの余裕があるのかどうか。
 まさにバクマンの福田さんの言ったとおり、大器晩成型の主人公じゃキツいんですよね。
 たしかに雑草魂の成長物語は読んでみたいんですけどね〜。

 ラスト登場のグラサン先生。
 誰? って引いてるのに、アオリ文で 「顧問」 ってバラしちゃってますが、なんでしょうねこの漫画家と担当のチグハグ感は。
 ちゃんと息を揃えてくださいよ(笑)。



魔人探偵脳噛ネウロ

 シックスの過去は戦慄モノですね〜。
 しかし、戦慄ではあるけれどもやっぱりネウロの言うとおり、種としてはあってはならない異形の種であるとつくづく思います。

 カッコウのヒナは、産まれてすぐ他の卵をすべて巣から捨ててしまう。
 それは巣の親鳥からもらう餌を独占し、より確実に成長し、生き残るためでしょう。
 ある種のクモにとっては、母親は単なる食料。
 それは母親は最初に手に入る確実な食料であり、やはり生存のためなのでしょう。
 つまり生物界における他者の命を奪う行為には、わずかな例外を除けば 「より確実な生存のため」 という理由がつけられるわけです。

 それに対してシックスの行動は、生存とはまったく関係のない行為ではないでしょうか。
 生れ落ちた赤子が、カミソリ片手に隣の乳児を皆殺しするところになんの利益があるでしょう。
 2歳で母親をテラスから突き落とし、5歳で父親を箱詰め死体にし、そんなことをしていったいこの子供はどうしようというのでしょう。
 たしかにシックスは天才であり、肉体的にも優れた才能をもっており、2歳児であっても母親の養育を必要とせず、5歳児であっても父親の庇護を必要としないのかもしれません。
 ひょっとするとシックスは2歳児時点でアイデンティティーを確立し、母親からの精神的干渉を嫌ったのかもしれないし、5歳児時点で経済的に自立できるだけの知能を備え、父親からの拘束を嫌悪したのかもしれません。
 とはいえ、このエピソードから感じ取れるのは 「理由なき悪意」 なんですよね。
 言い換えれば 「純粋な悪意」 「カオスの意志」 と言ってもいいです。
 なにか理由とか動機とか、まったく関係なく、もしかすると興味本位の悪意で、手近なものから殺しているようにしか思えないんですね。

 シックス登場初期、たしかシックスは、新しい血族と人類は生物界の頂点として一緒に生存することはできないから、人類を抹殺するのが新しい血族の生物的必然なのだと言っていたと思います。
 しかし、こう見るとどうもそうではなく、悪意が濃すぎるがゆえに、本能のうちに〆る容量が大きすぎるがゆえになのではないかと。
 ただそれだけに見えてしまうんですね。
 これは生物としておかしいですよ。
 あってはいけない生物です。
 ネウロの言うとおり。
 たしかに人類は悪意を極めることでとんでもない到達点に至りましたが、しかしそれは除かなければいけない到達点であるようです。

 なるほど、これはシックスをラスボスとして倒す上で、とてもよい落としどころではないでしょうか。
 異種族間の生存競争という論理では、シックスを倒すことに倫理的な迷いも生じたかもしれません。
 しかしここで、人類の鬼子、突然変異で産まれた無差別殺戮マシーンという落としどころにしたならば、ラスボスとして倒すのに迷いは生じません。

 人類という巨大な生命体がわずらってしまった病(シック)とは、なるほどうまく言ったものです。
 となりの生命体ではなく体内の病であれば、駆除するのになんの未練も生じません。
 ただの突然変異のガンだと、スッパリ全摘出できるのです。

 そして、最後のネウロの語り。

「一度折れた人間の脳こそ強くなるチャンスを秘めている
 その人間に強い決意があるならば…
 折れた心を繋ぎ合わせ 悪い箇所を修正して…
 必ずまた起き上がる
 それを我が輩は待っているのだ」


 こ、これは 人間賛歌 じゃないですか!
 ここまで人間を食いもののしてきて、ここで人間賛歌とは汚いぞ!!
 くそ、松井先生はこれが言いたかったのか!
 やられたーッ。
 思わず感動しちゃったじゃないか!!(笑)

 で、決着は一瞬にしてつき、次週最後のおしおきの時間!
 うわーなんだ、随分あっけない決着じゃのー(笑)。
 さぁ、どんなおしおきが待っているのでしょうか。
 こりゃ楽しみだー!



バクマン。

 別エントリーにて。
 まずい、ワンピにつづいてバクマンまで別エントリーになろうとは。
 毎週こんなふうには絶対いかないっつーの……。



ぬらりひょんの孫

 ごめんなさい、清十字団編が終わってちょっとガッカリしちゃった(笑)。
 だって面白すぎたんですもん。

 しかし活気溢れるリクオ組の面々は楽しいですね〜。
 揃いの羽織で記念撮影。
 さっそく邪魅も入ってるし(笑)。
 さりげなく山ン本が化けた三つ目もいたり、牛鬼組の漫才とか鴆さんの吐血ネタとか、細かくネタを刻んできて面白いです。
 そのなかで、リクオが 「これから入る奴はボクがふさわしいか見極めるから!」 と若らしく奴良組再興宣言。
 なかなか前途有望、希望に満ち溢れてますよ。
 この前向きな感じ、好きですね〜。

 さて、ここできました花開院家の悪そーーな兄者たち。
 なるほど、この間の悪い神主さんはこの伏線だったのか。
 たしかにこの兄者たちなら、誰彼かまわずお札を伝授しちゃうか。
 妖怪を退治するものイコール正義って思い込んじゃってるんですもんね。
 絶対的正義とはまた痛いヤツラ。
 ずいぶん思いあがったヤツラじゃないですか。
 まぁ、今回は母親になりすました妖怪を挑発しているって意味合いもあるんでしょうけどね。
 で、ページをめくってドッキリ。
 うわーい寄生獣かよ(笑)。
 いいなぁこういうの。
 そうですよね福田さん。こういうグロがないとダメなんですよね(笑)。

 しかしこんな性格の歪んでそうな兄貴がいて、ゆらさんはよくまぁあんなのほほんと育ったものだ。
 あ、そういえばムチの時にキレて、ちょっと怖くなったかも。
 あれが花開院家の血なのかもしれませんね〜。

 さぁ、見つかったらおしおきされて、こってり何かを絞られちゃうゆらさん(ここ、エロあざとい表現ですよねw エロパロ屋さんが放っとかないぜ)。
 どんなおしおきなんだか楽しみでネウロといい勝負なわけですが(←ドアホウ!)、まぁそれはさておき、さっそく青黒コンビがこの2人の陰陽師とぶつかり合いそうだなァ。
 ここからは対陰陽師編の長い戦いが始まるのでしょうか。
 相手が人間じゃ殺すわけにもいかないですし、どんなところに落としどころを持っていくんでしょうか。
 リクオの器量が試されそうです。



PSYREN−サイレン−

 アゲハ大ピンチを前に逃げようとするボン・クレー・カブト
 いや、なんかこれはボンちゃんと役どころがかぶりすぎる(笑)。
 しかし、キャラがまったく違うし、過程も結果もまったく違うからこそカブトもかっこええのです。
 その結果は後回しにするとして・・・、

 アゲハ、右足切断!!

 ぐは! いきなりかよ!
 これはさすがにビックリしました。
 たしかに朧に頼めば治るでしょうけど、でも主役クラスに初めて与えられた深刻なダメージ描写はさすがに来るものがありますねぇ。
 あ、ヒリューくんは胸貫通されてましたっけ。
 あれはでもヒリューくんですし(爆)。

 回想のカブト。
 カブトの“平和”にひとこと言っておくオジキがかっこいい。
 これ、今聞くと遺言みたいに響きますね。
 自分が避けたトラブルや見ないフリした都合の悪いこと、それをかわりに引き受けている誰かって誰なんだと。
 いつまでも逃げていると、カブトはいつか大切なものまで見捨ててしまうかもしれないぜって警告なのかもしれませんね。
 その警告は今回カブトの背を押し、友情に走らせたわけですが、このオジキが戦場カメラマンであることを考えると、こういうことを口にするオジキの心情もうかがわれてくるんですね。
 オジキが言う、トラブルから逃げて“平和”を唱えているのは、ほかならぬ日本のことなのでしょう。
 武力を持たず、戦争は他人任せで平和だけを享受しようとする日本は無責任すぎるとか、日本の姿勢に日ごろうっぷんを溜めているオジキだからこそ、この言葉が出たんじゃないでしょうか。
 そう思うと、ちょっと深い漫画だなぁ〜って思えてくるんですね。
 端役のキャラにも人生があって、直接口にはしないけど独自の価値観があったりする。
 そういうのって漫画ですごく大切なんですよね。

 ちなみに私は、日本は戦争を他人に任せて平和って言っててもいいけど、だけどそのかわり、武器も持たずに他人のケンカに首つっこんでいって、怪我も覚悟で仲裁できるくらいにならんとダメだろうと思ってます。
 そのくらいの押し付けがましさ、ふてぶてしさが第9条にはともなわないと、ただの子供のおママゴトになりますって。
 それが無理なら初めて武器を持つべきかどうかの話をするべきでしょう。現実には最初から無理っぽいからそういう話になってるんでしょうけどね。
 まぁそんな話はこの際どうでもいいか。

 で、一方のシャイナさんですが、強すぎ!
 ドルキさん涙目ってくらい強いじゃないですか。
 ワイズの序列は伊達じゃないですね〜。
 瞬間移動能力はタメが長いとか、命中率が低いとかならなんとかなるかな〜とか思ってましたが、タメはないわターゲットも簡単に絞り込めるわ。
 弱点なんてないじゃないですか!
 4000m上空にすっとばされたヒリューくんですが、これってまだ手加減されたほうで、体半分だけ移動させましたって言われたらそれで終了ですもんね。
 いや、そういうターゲットを半分だけとかは出来ないのかもしれませんが、それにしても反則的能力です。

 さらに特殊能力だけじゃなく、基本の戦闘能力もケタ違い。
 あの朧が気づきもせず指銃されてるってのは凄すぎる。
 これ、ヒリューくんがやられてたのならまだ希望も持てますが、朧がやられたってのはヤバイですよね。
 その判断基準もどうかとは思いますが(笑)、でもこれはほんと 「勝ち目がない…」 って思いますよ。
 絶望してしまった雨宮さん。
 さぁ、これはどうなるんでしょう。
 名前が出たことですし、タツオが助けに来てくれないかなぁ。
 ところでヒリューくん、高度4000mとか言われてますが、地平線が丸いトコからすると軽く数万メートル上空ですよね(笑)。
 シャイナさんもテキトーだぜ〜。
 つか、さすがヒリューくん、運悪すぎ(笑)。

 さて、近寄ったところでゼロ距離暴王の流星をお見舞いしようとしたアゲハ。
 しかしよく考えればドルキさんの必殺技は遠隔攻撃の爆破。
 そうそう近づいてくるわけもないんですよね。
 ついにトドメの爆破が迫る、その、とき、
 カブトーーーッ!!
 まさかの必殺 「危なーい!」
 それは可憐なヒロインか、ヒロインを守るナイトにのみ許された必殺技。
 イニシアチブを無視して発動し、自らの命と引き換えに保護対象をノーダメージで済ませ、自らのヒットポイント残量と同量のヒーローポイントを対象に与える必勝の技!
 まさかここでそんな離れ業が来ようとは!
 そうか〜、カブトはヒロインだったのか〜(笑)。
 雨宮さんだけじゃ、ヒロインが少ないよな〜って思ってたんだけど道理で!
 合点がいったぜ!(笑)

 まぁしかしだしかし! かっこええじゃないですか!
 キメ台詞を結局咽喉が痛くて言えてないってのがまたヒネっててかっこええ。
 いや〜やってくれるぜカブトちゃんよ〜。
 まさかこんな熱い離れ業をやってくれるとは思わなかった。

 さぁどちらの局面も極限のピンチ。
 いったいぜんたいどんな解決策があるって言うんでしょう。
 いや〜追い詰められれば追い詰められるほど、やっぱりバトルは面白いですね。
 来週がとても楽しみです。
 最初にまず読みたいリストかなり上位にランクインしました。



ぼっけさん

 なるほど、アベルさんの変心がちょっと唐突に感じてはいましたが、もともと北区の菩怪だったのなら話は違います。
 回想のエピソードは先日のサユと重なってリアルに響きます。
 たしかにサユが落ちたときも、まわりの菩怪たちはオロオロしていただけで何もしてくれはしませんでした。
 ヒノがああしなければ2人とも 「冬守り」 と一緒の末路だったはずです。
 なるほどこれをやりたいからあんな強引な落下だったのか(笑)。
 西先生はこういう演出のためなら多少の強引さはためらわないんですね〜(笑)。

 死に行くアベルにミミが伝説の必殺技 「イヤボーン」(*)。
 って、どんな姿になるかとおもいきや、なんだこの獅子舞は。
 逆にかわええじゃないか(笑)。

 で、結局紅牛さまのイヤボーンパワーにより、アベルは救われ、結果的に破滅の力も一時的に封じられたということでめでたし。
 おお、八方丸くおさまっちゃった。
 でも収まらないのは黒兎さま。
 せっかくエロかっこよくて好きだったクールビューティー(古い表現だ)が、見るも無残に獣化。
 うわ〜どうなっちゃうんだろ〜(外見的に)。

(*)イヤボーン:古くから使われる漫画的手法。美少女がピンチになって 「イヤーッ」 と叫ぶと超能力が発現し、敵がボーンって吹っ飛び大逆転が起こる現象。用法容量を誤ると漫画を安易にしてしまうのでご利用は計画的に。



アイシールド21

 さぁついにやってきましたスピード頂上決戦 セナ VS. パンサー!
 一瞬の刹那に無数の攻防が繰り広げられる息詰まる対決。
 技の一つ一つがそれぞれの集大成なのですね。
 お互いの1年間の切磋琢磨、繰り広げてきた死闘がここに結実し、この瞬間に花開く。
 これぞ頂上決戦の幕開けだって感じがしますよ。
 いや〜やっぱ熱いものがあります。

 しかし、どんなに抜こうとも、かわそうとも、最後には背後から追いつかれ、倒されてしまうという恐怖の事実。
 まさに野生のハンター・パンサーです。
 さすがパンサー。
 最終ライバルとして不足ナシ。
 つか、とんでもない強敵になってきたもんです。

 セナにつきつけられた最大最後の試練ですね〜。
 この試練をいったいセナはどう攻略してゆくんでしょうか。
 個人技にはチームワークと、誰かとタッグを組んで攻略するのか。
 それともやっぱり主役ですからね、なんとかテクニックや機転で勝利をもぎ取るのか。
 どんな手でくるのか楽しみです。

 しかし、実はひそかに大和がダメすぎやしませんか?
 楽々パンサーに懐を抜かれちゃってますが、三次元の広大な守備範囲はいったいどこへ?(笑)
 油断大敵火がボーボーっすよ。
 たのんますぜ大和せんせー。
 かっこよくタンカ切ったんだからピリっとしてくれないと〜。



まとめて

 てなわけで、後半がやけに長くなっちゃったジャンプ感想。
 WBCに熱中しちゃったのもあってアップが遅れまくっちゃいましたスイマセン(汗)。

 さて、来週は最高潮に盛り上がり続けるワンピースが巻頭カラー。
 インペル脱獄組を見開きカラーで描いてくれないかな〜なんて期待してみたり。
 そしてセンターカラーはスケダンと黒バス。
 スケダンの面白さは最近ブチキレたものがありますのでこれは納得。
 黒バスはコミック1巻発売直前記念ということですが、センターは 14 号でとったばっかりじゃないですか。
 この人気は本物かもしれませんね。



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ラベル:ジャンプ 感想 JUMP WJ
posted by BOSS at 02:42| Comment(0) | TrackBack(0) | ジャンプ感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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