2009年01月20日

週刊少年ジャンプ08号感想 後編

 では後半戦にいきましょー。




 後半の感想は、

・マイスタ
・【読切】トリガーキーパー
・ぼっけさん
・黒子のバスケ
・アイシル
・サイレン
・ネウロ
・ぬら孫
・アスクレ

 の9本でお送りいたします。



マイスター

 チーム色づけ濃いなぁ〜。
 この濃さと、どことなくただよってくるやぼったさはミスフルの匂いがしますわ(笑)。
 マイスタの方向性が見えてきた感じでこれは面白い。

 「王者」 と書いて 「チャンピオン」「最先端」 と書いて 「ネオ・フットボール」「猛勇」 と書いて 「バーサーカー」 と読ませるとか、もうオバカとしかいえないノリ。
 いいですね〜。
 なんか加地先生の 「いいや、やっちゃえ〜ッ!」 っていう勢いを感じます(笑)。

 で、総海は強豪揃いの中でも 「鉄壁(カテナチオ)」 と恐れられる黒嶺と対戦。
 うおお、ナンダコリャ!
 鉄山靠 使うヤツがおるぞ!(笑)



【読切2連弾前後編Cカラー】 トリガーキーパー 前編

 今もっとも私が期待している新人、葦原大介先生の新作読切。
 私が最初に読んだ葦原作品は 『ROOM303』
 このときは、凝ったプロットと演出で読ませる力があるなと、なかなか好感が持てたのですが、キャラクターの魅力がまだまだかな?と感想を書きました。
 すると次の読切 『賢い犬リリエンタール』 では、びっくりするほどキャラクターの魅力を前面に押したて、さらに爽やかな感動までくれちゃいました。
 これには私、惚れこみましたね〜。
 めきめき成長しているのか、それとも前回表現できなかった部分を表現したのかは分かりませんが、この人はやるな! と。
 で、そのリリエンタールの時に私が思ったのは、欲張った話なんですが、そろそろ読切としてではなく、連載を念頭に入れて描いてみてはどうだろうと、言った点でした。

 奇しくも今回は、まるでそれが編集に通じたかのような企画(笑)。
 2号連続掲載の読切という、かなりイレギュラーな企画です。
 しかも、前編は 21 ページ
 そもそも前後に分ける必要がない分量であることを考えると、むしろハードルが上がりまくってるわけですね。
 通常の新連載だと、第1話で 50 ページくらいもらえて、そこで設定を説明し、キャラクターを登場させ、ストーリーを展開しはじめて最後に引く。
 そういう形を 50 ページくらいかけてやるところを、今回は 20 ページでやらなければならない。
 このハードルの高さは尋常じゃないですって。
 ジャンプ編集部の、新人・葦原に対する期待の高さもうかがえるというものです。

 さて、内容ですが、地球侵略をひそかに企む宇宙人と、それを阻止しようとする宇宙人の少女、その少女を助けようとする少年達の王道バトルもの(?)。
 重要な要素として宇宙人の超能力(あるいはスーパー・テクノロジー?)『トリガー』 が登場し、矢印を使った特殊な演出が目を引きます。

 中心のテーマは、やっぱり 「綺麗なおねえさんは好きですか?」 でしょう(笑)。
 主人公は 10 歳。
 ヤンチャざかりで後先考えない鉄砲玉ながらも、優れた洞察力と度胸を持っている桐島伊吹(イブキ)
 この子にとっては、16歳(地球人年齢換算)の宇宙人の女の子プエラは、憧れのおねえさんなんですね。
 うん、なんとなくわかるぞその気持ちは(笑)。
 幼い頃に抱く、年上のおねえさんへの淡い憧れの思いですよ(笑)。
 
 21 ページですから、かなりの駆け足で状況が説明され、人物も無駄なく描写されましたが、さほど急いでいる感がなかったのが凄いですね。
 小さな演出ひとつひとつが効果的に活きてます。
 とくにいいなと思ったのが、イブキが 「どーーん」 とプエラに抱きつくシーン。
 少年の無邪気さで、一気に少年少女の距離が縮まっちゃうんですよね。
 命を救われたとはいえ、ここまでは他人だったキャラ同士が、もうここからは他人じゃないんです。
 ちょっとハートがあったかくなる、今回一番の名シーンですよ。

 後半はユニットのボス、シュバインとプエラの対決。
 シュバインが格の違いを見せつけ、プエラを傷つけていくさまが実に残酷無残。
 銛のようなもので胴体を貫き、下敷き状の板で左手を切断。
 芦原先生、趣味悪いぜ〜ッ!(←最上の誉め言葉)
 女の子を容赦なく破壊するあたり、久保帯人先生と話が凄く合うんじゃなかろうか(笑)。
 しかし、血が出ないどころか、切断された腕が消滅してしまってるあたり、このトリガー人たちの体は本当の体じゃないのかもしれませんね。
 体全体が、トリガーのエネルギーによって実体化されたビジョンなのかもしれません。
 ま、それでも少年達にとって、おねえさんを傷つけたシュバインは絶対許せないヤツなわけですが!

 さて次号後編は、プエラのリングを手にしたイブキが、トリガーの力を使って敵船に突入でしょうか。
 葦原先生、「いまから後編を考えます…」 なんて言ってますが、大丈夫なんですかね(笑)。
 頑張ってください。

 総評は次回を待つことにしますが、王道マンガとして私が好きな路線っぽいので期待したいと思います。



ぼっけさん

 電車のなかで、南区の菩怪様4人が作戦会議。
 意外な菩怪様たちの計画性というか、組織だったところが意表をつかれました。
 もっと妖怪妖怪した、本能の赴くままに人を狩ってたりするのかと思ってたんですが。
 凶器に注射器を使ってみたり、殺す対象も無差別ではなく、なにやら計画的な理由がある様子。
 そして美々が狙われたのも、やはりと言うべきか、なんらかの理由があったようです。
 頭の悪い妖怪とか、素朴な土着の神様というようなイメージではなくなりましたね。

 また、話していることがなにやら随分人間らしい。
 ずる賢く、執着や差別や傲慢などの人間のダメな部分もふんだんに持った存在のようです。
 それでいながら最後は式神のお札みたいになっちゃったり、一体コイツらは何者なんでしょうか。

 一方ヒノとサユは、変態写真部メケと遭遇。
 ポラロイドがついたデジカメってあったんだ〜なんて妙なところに感心していたんですが、写真の中に手を突っ込んで触れるスタンド使いか!<チガウ!!(爆)
 北区は新参菩怪の巣窟ということですが、さっそくのご登場。
 しかしこいつ、変態ではあっても悪いヤツではなさそう。
 仲間化するんですかね。



黒子のバスケ

 お互い手の内、弱点を知っているもの同士の戦いが、ようやっと始まる。
 そうそう、これを待っていたんですよ〜。
 ここからどういう面白さを引き出してくれるのか、期待したいところです。
 しっかし、あいかわらず黒子と火神以外の影の薄さは尋常じゃない。
 黒子が影薄いって言ってますが、それ以外なんて存在すらしないじゃないですか(笑)。
 このあたり、早急にどうにかしたほうがいいと思いますね〜。



アイシールド21

 阿含、3億の取引で和解。
 おー、意外とあっさりカタがつきましたか。
 しかし、ここでさらに意外なヒル魔の本音発言。
 プロ入りだけは譲れない、トライアウトでプロ入りできない事は明白だから、このチャンスだけは逃せないと。
 おおー、久々にギラついたヒル魔だ。
 そうか〜、ヒル魔もやっぱりNBLに行きたかったんだ〜。
 セナやパンサーのライバルは、ここにもいたんですね。
 というより、日本チーム、全員が最強の仲間であるのと同時に、最強のライバルでもあったんですね〜。
 なんか改めてそう実感しました。
 アメフトで頂点を目指す以上、NBLに行きたいのはみんな一緒ですもんね〜。
 それを理解できないと言っている阿含も、なにやら思うところがありそうな雰囲気。
 阿含の中でも何かが燃え上がりつつあるのでしょうか。

 そんな阿含が雲水に!(爆)
 ウッハ、トレードマーク自分から剃っちゃった!!(笑)
 これじゃ雲水の兄貴と見分けつかないじゃないですか。
 あ、それでミイラ男が出てくるわけか。
 あれの中身が雲水で、どっちがどっち? みたいなミラー殺法をやらかすと!?
 いや、どんなアメフトだそれは。
 そういや、ミイラ男の出番はまだなのかな。

 そしてついに揃った日本チームエースメンバーズ。
 本気の日本チームの前に、ミリタリア、口ほどにも鳴く瞬殺されそうな雰囲気です。



PSYREN−サイレン−

 うおーーッ! キターーッ!
 面白れぇーーッ!
 ちょっと予想していたとはいえ、犬居三郎が黒幕でした!
 犬居兄は記憶を改竄され、催眠術で操られた人形に過ぎなかった。
 すべてを後ろで操っていたのは、20年も前に死んだ三郎になりすましていた“アマギミロク”
 おそらく三郎が未来の第一星将グラナだろうと思っていたのですが、だとするとあのちょっとマヌケなキャラですから、ここまで深刻な事態にはならないだろうと甘く見ておりました。
 ところがどっこい、どうでしょうこの深慮遠謀ぶり。
 未来のグラナとは別人なんでしょうか。
 正体を隠し、人格すら変えて、シャオの探知能力すら欺く詐術は実に鮮やか。
 そしてその非人間的なやり口は、相当の陰険さを匂わせます。
 しかも、犬居の口から出たこの光の樹は!
 そう、あの未来の記録映像で見た、あの光です。
 こいつこそが、「宣戦の儀」 で人々を虐殺し、エルモア・ウッドの子供達を殺してのけた、血も涙もない大悪党なのでしょうか。

 なんか一気にヒートアップしちゃいましたな〜。
 冒頭、アゲハにお前は誰だと聞かれて、

「犬居三郎…
 兄さんの弟…」


 と、ボケまくった答えをしたときには吹きだしていたんですが、そんな雰囲気はブッ飛んじゃいましたね〜。
 まさに急転直下。
 これはいったいどうなっちゃうんでしょうか。
 やっぱサイレン面白いわ〜〜。



魔人探偵脳噛ネウロ

 ついに始まったネウロ VS. シックスの最終決戦。
 ネウロ直々の指差しで開幕です。
 これがまた中指ってのがイイじゃないですか(笑)。

 シックスは能力の片鱗すら見せないままですが、イレブンは変身能力をいかんなく発揮。
 ネウロですら弥子だと思い込み、反応が遅れてしまう始末。
 これはやっかいだ。

 そしてネウロのほうは、傷がほとんど回復してないってことは、魔力の面でも絶不調。
 いい戦いになりそうです。
 新しい血族や改造した肉体とはいえ、シックス側は所詮生物の領域。
 魔界のネウロと戦うにはこのくらいのハンデがないと。

 さらにシックスは、「あれ」 を呼び出せと命令。
 なにやらシックスの配下ですら戸惑うようなとんでもないヤツが出てくるようです。
 これまでどんどんスケールアップしてきた、大量破壊兵器的巨悪のシックスサイドですが、最後の最後でどんな破壊っぷりを見せてくれるのか。
 イレブンでは変装の完璧さこそ恐ろしいものの、破壊のスケールではこじんまりとしていますからね。
 その 「あれ」 のほうが楽しみになってまいりました。



ぬらりひょんの孫

 困ったことに最近掲載位置が下がってきたぬら孫。
 スケダンやサイレンが徐々に順位を上げて行ってちょっと安心してきたってのに、なんで今度はぬら孫なの!
 なんで私が好きになるマンガはいつもこうなんでしょう!(笑)

 今週は夜雀の能力が炸裂。
 玉章以外には完全スニーク状態かと思いきや、夜雀もリクオを認識できていたとは、こいつなかなかやりおる。
 まだまだじーちゃんの真・明鏡止水とまではいかないようですね、リクオ。
 つららのかくれんぼ回想のとおり、夜雀に触られてリクオ失明。
 この、夜雀唐突に上から登場→さわられる→目先真っ暗の数ページの演出は美しい。
 唐突な登場はおっかないし、「ゾワッ」 っていう決めゴマもカッコイイ。
 椎橋マンガここにありって感じです。

 また夜雀が 「もう私の仕事は終わりました」 と言った風情で、あとは我関せずなのもかっこいい。
 こいつ女だと思うんですが、仕事のできる女ですね。
 玉章、いい秘書もってやがるぜ(笑)。

 玉章、リクオを刺す。
 おおー、リクオ、初めての大ピンチ。
 考えてみれば自分から突出して大将を討ちに行っての返り討ちですから、こりゃ〜ちょっとカッコ悪いわ。
 百鬼夜行をひきいるどころか、下のものたちに示しがつきませぬぞ。
 このままではマズい。
 なんとかせにゃ〜。

「てめぇと盃交わすと考えるだけで虫唾が走るぜ」

 なんてカッコつけてますが、負け犬の遠吠えにしかなりませんって。

 と、その大ピンチを救いに入ってきたのは、なんとつらら!!
 おおっ! カッコええッ!

「リクオ様 やっと…見ぃつけた!」

 と、苦手だったかくれんぼにかけてるんですね。
 つららオチャメだ。
 かわええなぁ〜〜(笑)。
 いや〜今週は奇しくも織姫に続き、つららまでもがヒーローを守りました。
 個人的には織姫より、このオチャメで健気なつららを応援したいかな(笑)。
 もうすっかりつらら、このマンガの正ヒロインですね。
 この間の盃を交わすときのつららも実に美しかったですし、この身を挺しての献身ぶりもすばらしい。
 BOSS はつららを応援してます(笑)。

 ところで夜雀の能力ですが、回想のつららの言葉が攻略のヒントでしょうか。
 「闇を恐れたら夜雀にやられてしまいますよ!」 ということは、怖がるのではなく、闇を制すればよいという事ですかね。
 リクオ、いかに夜雀の暗闇を破るのか、そしてつららの見せ場がどのくらいあるのか(笑)、来週が楽しみです。



アスクレピオス

 瀕死ながらもしぶとく息を繋げる強靭な生命力をみせつけてくれているアスクレピオス。
 最近めっぽう面白いです。

 ロザリィの乱入によって、公開手術はこれにて終了。
 ちょっと拍子抜けと感じちゃいましたが、バズも体力的に限界でしたし、自分に傷まで受けて、このへんが限界だったでしょうね。

 ロザリィもビブロスを持ってくるようなバカではなく、ちゃんとどこかに隠してきたようで、それを取引材料に堂々凱旋。
 いい引き際です。
 しかしそれすら法王にとってはシナリオ通りと。
 このオッサン、只者じゃないですね。
 いいな〜、こういう渋い親父大好きです。

 しかしその帰り道、行く手をふさぐは狂犬カリギュラ。
 なんだかんだ言ってますが、「君ら殺してすぐオネエサンから本奪えば万事オッケーじゃん…」 って、それあんた殺すことのほうが目的で本奪うのは仕事だからでしょ。
 本来は本奪うだけで済む話なのに(笑)。
 自分でも言ってますが、こいつは殺すことが目的になっちゃってる快楽殺人者なんですね〜。

 ロザリィ、回想パワーを取り入れて、ボウガンのブリットを両断!
 さらにハイヒールアターック!!
 剣を使うなって言われたロザリィですが、そのハイヒールも充分殺傷力あると思います(笑)。

 さて、カリギュラこれにて轟沈?
 いや、そんな簡単にはいかないかな?
 法王のシナリオとやらも気になりますし、ここからどんな展開が待ってるんでしょうか。



まとめて

 久々感満点のジャンプ感想、いや〜なんかちょっと手間取った。
 リズムがなんか崩れちゃいましたわぃ。

 来週はサイレンが一周年記念でセンターカラー。
 おおー、素晴らしい。
 本当は表紙&巻頭カラーがほしいところですが、以前の順位を考えればこれでも充分喜ばしいところです。
 しかも来週は謎のアマギミロクがついに! ってところですからね、カラーとしてもタイミングバッチリでしょう。
 これは期待しちゃいます。

 そして2号連続掲載読切の、トリガーキーパーの後編も楽しみ。
 どんな方向で仕上げてくれるのでしょうか。
 葦原流の王道バトルマンガに期待が膨らみます。




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ラベル:ジャンプ 感想 JUMP WJ
posted by BOSS at 23:54| Comment(0) | TrackBack(0) | ジャンプ感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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