2008年12月23日

週刊少年ジャンプ04・05合併号感想 後編

 それでは、今年最後のジャンプ感想。
 後半戦まいりま〜す。




 後半の感想は、

・トリコ
・ぬら孫
・サイレン
・【読切】APPLE
・ネウロ
・ヘタッピ
・アスクレ

 の7本でお送りいたします。



【センターカラー】 トリコ

 香りつきセンターカラー。
 なんかこういうの懐かしいな〜。
 昔こういうの学研のオマケとかでよくあったなぁ(笑)。
 たしかにバニラの香りだ。
 ガキの頃、バニラエッセンスのあまりの香りの甘さにつられてちょっと舐めてみて、その凄まじいゲロ不味さに吐きそうになったもんでした(笑)。
 でもこれは美味そうだなぁ。
 最近のトリコの料理はほんとうにヨダレが出てきて困る。

 美食會副料理長スタージュン様登場。
 巨大な怪鳥に乗って参上って、なんか漫画を間違えたかと思いました(笑)。
 さらに、どこの北斗の拳ですかってな衣装ですが、このケタはずれのツワモノ演出は……。
 もしかするとコイツが、あの 「洞窟の砂浜」 で遭遇したGTロボの操縦者かもしれませんね。
 さわるだけでオシリかじり虫を焼いちゃいましたが、いったいどんな能力なんでしょう。
 また、ベイが一瞬スタージュンを呼び捨てにしそうになったところを見ると、実はスタージュンはベイの同期だったとか、あるいは超大抜擢された新人だったりするのかもしれません。
 しかし、おしり虫を生でかじるって……ほんと趣味悪いなベイは。

 既に4機のGTロボが出動しているものの、四天王に先を越されそうだということで、1機交代。
 スタージュン直々に乗り込むことに。
 ところで、スタージュンが頭をかくように指をちょんと置くのは、考えるときのクセでしょうか。
 そのポーズはあの、洞窟の砂浜のGTロボと同じじゃないですか。
 これはほぼ決まりと見てよさそうですね。

 さぁ、GTロボが4機ってだけでも恐ろしいのに、いよいよアイツとの直接対決となってしまいそうですよ。
 いったいどんなことになってしまうんだか、想像を絶します。
 あの時点では、見るからにトリコやココよりも相当に格上だったのですが。
 トリコたちに、はたして勝ち目はあるのでしょうか。

 その前に、トリコたちに突然襲い掛かってきた巨大な岩巨人ロックドラム。
 かなり硬そうですから、ノッキングガンも使えそうにないですね。
 ここでさっそくサニーの能力お披露目でしょうか。



ぬらりひょんの孫

 ここまでは、「総大将におおせつかったから」 リクオの護衛をしていたつらら、青田坊たち。
 しかし、あらためてリクオその人と盃をかわし、親分乾分の契りを結びたいと言い出す彼ら。
 いや〜なんかちょっとホロリときてしまった。
 リクオが今とっても辛いときだっただけに、この忠誠というか、友情というか、信じてくれるっていいうのはとても心にしみたことでしょうね。
 リクオにとって一生涯、命よりも大切に思える子分ができたんだなぁと感じられました。
 その中でも、つららがリクオを見つめる瞳だけは、これは単なる忠誠や信頼を超えたものがありますね。

 リクオ、夜のリクオと交代。
 突然の変貌につららドギマギ(笑)。
 変身するとリアルに花びらが散るし、夜のリクオはどこか少女漫画なんだよなぁとしみじみ(笑)。

 ところで、このメンバーにちょっと疑問が。
 つらら、青田坊、黒田坊、首無はわかるとして、河童もずいぶん忠誠心もってたんですね。
 まだキャラがあまり描かれてないだけに、どうしてそこまで特別扱いなんだろうと疑問がわきました。
 まぁこれからなんでしょう。
 そして、こちらのほうが大きな疑問なんですが、なんでここに毛倡妓がいないんでしょう。
 この後の百鬼夜行では顔を見せているので、別働部隊として動いていたわけではなさそうです。
 ということは、彼女はリクオ自身に忠誠を誓うほど、まだ信頼していないということでしょうか?
 いや、でも今までの描かれ方をみるにつけ、河童よりも忠誠が薄いとは思えないのですが。
 ここで突飛な読みですが、もしかして奴良組の内通者というのは、一つ目かと思わせておいて、実は毛倡妓なのではないでしょうか。
 口元だけ映っていかにも一つ目って感じでしたが、じつは毛倡妓の素顔はあんな感じだったり……いや、それは凄くイヤですけど(笑)。
 まぁ、そんな妄想を抱いたヒトコマでした。

 あ、あと牛鬼やカラス天狗、木魚達磨あたりは別格でしょうね。
 彼らはリクオと盃をかわさずとも、奴良組そのものへの忠誠度は間違いなく 100% 越えてますからね。

 夜リクオの畏れに打たれ、奴良組立つ。
 ついに玉章軍団との正面決戦が始まりそうです。
 ぬーん、リクオも玉章もかっこええなぁ〜。
 椎橋先生はこういう見得を切る絵がすばらしい。

 しかし、最近は街中で堂々と妖怪戦争やっちゃってますが、人間達はいったいナニをやっちょるんでしょうか。
 警察とか自衛隊とか、『GANTZ』 みたいなことになっちゃいそうなもんですけどね(笑)。
 それとも日本政府内部や警察幹部にちゃんと妖怪の根回ししがあって、いろいろ不味いことはもみ消したりできるようになってるんですかね。
 そんなヘンなところが気になっちゃいました。




PSYREN−サイレン−

 心羅万招 

 って、今週のナルトと技名ちょっとかぶっちゃった!(笑)
 まぁどちらも厨二病っていうか、シャオは子供だからよしとして、じゃぁペインのほうがマズいんじゃないのか?(爆)
 まぁ彼の発想はどこからどこまでもマズいんですが!

 相手の体から漏れ出る思念をトランスで読むことで、居場所や心までも読むシャオ。
 さらにバースト系の能力も、PSIそのものを叩き落とすことで無効化って。
 シャオどこまで強いんだ(笑)。
 まぁ実力不足のハルヒコは一撃で落とされたみたいですが、さすがにライズまではそんなに強力なものじゃないんでしょうね。
 これでライズまで才能があったらシャオ最強ですってば。

 ところでこのバーストを叩き落した技術ですが、なんなんでしょうね。
 以前 「トランスはバーストで防ぐ」 のが基本だと雨宮が言ってましたが、バーストは何で防ぐんでしょうか。
 ジャンケン的にはバーストにはライズでって思えますが、でもどうやって? って感じですよね。
 そのあたりはこれからかな?

 しかし、ガキんちょに

「寂しい生き方をしてるんだね
 心のどこかで愛を求めてるんだ」


 なんて絶対言われたくねー!(笑)
 “野良猫”扱いされたうえにこれでは、かなりムカッ腹が立ちますな。
 しかもその上さらに一撃で落とされてちゃ……ハルヒコ合掌。
 やっぱり仲間化っぽいですが、でもこれはシャオのこと許せんよなぁ(笑)。

 一方建物内ではアゲハが圧勝? かと思わせて、おっとどっこい呪いのデーボ。
 痛みがどうのこうの言ってたから、「あれまぁこっちでもペインとかぶっちゃったか」 と思いましたが、違った。
 こいつはデーボだったのか(笑)。

「僕の味わった至上の幸福(イタミ)を…!!
 君も味わいたまえ…!!」


 って、完全にエクスタシー入ってるよコイツ(笑)。
 ちょっとだんだんパピヨンにも見えてきた(爆)。

 しかしこのアングリー・ゴーリーは、なかなかいいデザインですよ。
 シンプルでいて印象的。
 やっぱ岩代先生のモンスター・デザインは好きだなぁ。

 そして、タッグマッチ開幕。
 大丈夫なのかカイルは?
 その実力やいかに。



【特別読切センターカラー】 APPLE

 おかえりなさい古味先生。
 『ダブルアーツ』古味直志先生がはやくも読切で帰ってきました。
 画力が上がったように見えるのは気のせいでしょうか。
 特にセンターカラーが新人離れした存在感です。

 地球自身が意志を持ち、おのれの危機に際して超能力を持った生物 『APPLE』 を作り出した。
 それが主人公の新宮サトシ。
 彼の能力は、まさに究極の生命体(アルティメット・シイング)カーズ!!
 強力な変身能力に加え、さらに超能力まで加わった無敵ぶり。
 しかし、その運命ゆえに軍に追われるサトシだったが、ある少年との出会いがかれの運命を大きく変えてゆく。

 SF設定の足回りは若干不安なものはありましたが、古味先生らしいさわやかな読後感。
 あいかわらずちゃんと読める、いい話をまとめる力のある先生だなァと感じました。

 でも、やっぱりこのSF設定の足回りの不安定さは、ある種の読者には受け入れられないものがあるでしょうね。
 たとえばグリム・スチュアートはなぜ“究極進化論”なんてものを発想できたのか。
 どのような観測結果や実験結果から導かれた理論なのか、そのへんがサッパリわかりません。
 また、光速の隕石ってなんだよ、とか。
 光速と光速をぶつければ相殺できるって、いったいどこからでてきたトンデモ理論なんでしょうか。
 まずその衝突の衝撃でリトルビッグバン級のとんでもないエネルギーが発生して地球が消滅しかねませんって。
 つい先日の、粒子加速器の実験でブラックホールが生まれるんじゃないかとか言われて騒ぎになったニュースを、古味先生は見なかったのでしょうかね(笑)。

 あとそうそう、「私は怪しい者じゃありません」「そうなんだ。じゃ信じる」「そうだよね。すぐには信じられないよね……ってオイ! 簡単に信じるなよ!」 って漫才はハンターでやったばっか!(笑)
 しかもまんま一緒じゃないですか(笑)。
 ダブルアーツではパクリ疑惑がうんぬんされましたが、古味先生はパクリっつーよりテンプレートをそのままやりすぎるってのがいかんのじゃないかなぁと思いました。
 もうちょっとキャラを深めて独自の味さえ出せれば、そういう 「どこかで見たそのまんま」 なことにはならないと思うんですが。
 いい漫画描いてるのに、そういうところでケチがついちゃうのはつまらない話ですよね〜。
 でもそういうのって、作家が気づかなくっても担当編集が気づいて指摘してあげるべきなんじゃないだろうか。

 でもまぁ、そういう重箱の隅は結局どうでもいい話でして、メインは友情話なんですよね。
 最後は機転をきかせて、友達から教わったことを活かしてハッピーエンド。
 能力を失ったと思わせておいて、あれッ!? 実はまた地球のピンチ!? という、基本ホンワカな幕引きでした。

 しかし、古味先生の大きな魅力である 「可愛い女の子」 を出さなかったのは一つの挑戦でしたね〜。
 むしろ、これは女性層がターゲット?
 そういった点では、このサトシ&グリムはどうだったんでしょうね。
 なかなかいいコンビだったと思ったのですが。

 あと、動物になってもイヤホンがちゃんとついてるっていう、無駄なこだわりが気に入りました。
 ところで、この絵をみて 「あれ? 象の耳の穴ってこんなところにあるの?」 って妙なコトに疑問を持ってしまいました。
 でっかい耳の前側に、そんな穴なんて見た事ないですよね。
 でも、耳の後ろ側にあるのだとしたら、そんな耳の穴の上に皮かぶってたりして、ちゃんと音が聞こえるの? って思っちゃいますし。
 で、調べてみたところ、やっぱり古味先生が正解でした。
 ちょっと絵のところより下だと思うんですが、耳の付け根、コメカミのあたりにあるみたいですね。
 ちゃんとあるんですが、でもあの体に比べてあまりにちっちゃい穴だから全然目立たなかったんですね〜。
 いや、なんかスッキリした(笑)。
 


魔人探偵脳噛ネウロ

 弥子、探偵事務所に帰る。
 消えろと言われても、消えたドアの表札部分にマジックで自分の名前を記し、頑固に意志を主張。

「…だからお願い
 何でもするから…
 そばにいさせて」


 これがネウロと弥子でなければすっごいセリフなんですが(笑)。
 どんな拷問や罵詈雑言が待っているのかと思いきや、意外や意外、それはビンタ1発。
 ページをめくってドカーンと弥子のすっごい顔が描かれていますが、これは実際ではなく、弥子の受けた心理的衝撃なのでしょう。
 実際弥子の頬は、ちょっと赤くなっただけでした。
 しかし、その普通ではないネウロのビンタだからこそ、弥子の心にネウロの心が響いたんでしょうね。
 いやいや、なんか松井先生自身がテレちゃってるようなアツアツのお話でした(笑)。
 弥子とネウロの間の亀裂が修復されてゆく様子がコマ割りで表現されてますが、なんだかこれは松井先生なりのテレ隠しに見えてしょうがありません。

 まぁなんにしても、弥子とネウロの黄金コンビ復活。
 収まるべきところに収まったようでよかったよかった。

 しかし、吾代さん哀れすぎる!
 せめてもの情けは、弥子が吾代さんだと気づかなかったことですね!(笑)

 そして、グッジョブ石垣!
 なんだかもう最近はらしくないくらいかっこいいじゃないですか。
 シックスはついにテロ事件の首謀者として指名手配され、ボニー&クライドよろしく蜂の巣に。
 ……でも、まぁまずこれは効いてないんでしょうね。
 車が完全防弾仕様なのかもしれませんし、イレブンが体をつかってシックスをかばってるかもしれないし。
 むしろこの後が怖いなぁ。
 石垣や等々力が殺されることはまずないとは思うんですが……。
 これは心配だ。



ヘタッピマンガ研究所R

 今回のお題は 「動きについて」
 効果線をズバズバ入れるのは基本ですが、ではそれ以外にどんなテクニックが効果的なのか。
 ということで、今回紹介されたのが 「ブレ」 でした。
 これも基本中の基本ですよね。
 しかしそれを上手く活用するために、セナは肩幅や股下を広めに設定していたとは思わなかった。
 これはためになるなァ。
 スポーツモノにはスポーツモノのキャラクター・デザインがあるってことですね。

 しかし本当に難しいのは、次回説明されるでしょう 「アングル」「コマの連続性」 のほうです。
 効果線やブレに頼らず、動きや体重を感じる絵を見ると 「これはスゲーッ!」 って思いますもの。
 あれはちゃんとした理論があるんだと思うんですが、そういう漫画力学を勉強しているか、あるいは元からセンスがない限り描けないものだと思いますよ。
 どんな理論なんだか、ちょっとこれは楽しみ。

 ……って、もう漫画描くことはないはずの私が、なんでこんなに興味持って読んでるんでしょうね(笑)。
 いや、でもイラストくらいは描きたいなぁ〜。



アスクレピオス

 次なる患者は、全身の5割を火傷してしまった赤子。
 皮膚移植が欠かせないこの手術に、子の母と、それとなぜかネロ医師長が自分の皮膚を提供しようと言い出しますが、教会はそれを阻止。
 ここでバズが自身の皮膚を使ったってのが凄まじい。
 なにやら鬼気迫るものを感じました。
 こういうところが、医者モノ漫画の強みだよなぁ〜と。

「ありがとう…
 私の息子なんだ
 ありがとう……!!!」


 ネロ医師長、涙の告白。
 いいですね〜こういうの。
 これもまた、医者モノ漫画の強みです。

 この異端審問編に入って、なんだかアスクレ面白いじゃないですか。
 なにやら、消える寸前の灯明のように輝いてますって。
 この作品はすでに打ち切りへのカウントダウン中だと私は考えているんですが、こういう鬼気迫るシーンや涙を、初めの頃からどんどんやっていれば、もうちょっとはちがったんじゃないかなぁと思います。
 いや、やっぱり打ち切りが決まったからこそ、やりたいことを全部出し切ろうとして、それで密度が上がってるのかもしれませんが。

 そして、“第三の患者”は、なんとバズ自身。
 右胸を貫かれちゃってますが、貫通した傷をいったいどうやって治療するんでしょうか。
 そもそも痛みと出血で意識を失ってしまいそうですし、頑張れたとしても、右腕はうまく動くのでしょうか。
 そして背中まで貫通した傷はいったいどうするの?
 二人目までは順調に手術をしてこれましたが、バズ、いよいよピンチです。
 来週あっけなくバズが倒れてたって全然おかしくないですよ。



まとめて

 ということで、一年間のジャンプ感想を無事、終えることができました。
 この一年のジャンプ感想ですが、なんだか知らないうちにどんどん分量が増えてって、ついには前後編に別れ、さらにはワンピが独立化しと、どんどん手間のかかるじゃじゃ馬になっていったような気がします(笑)。
 来年はもうちょっとシンプルに、うまく短くまとめられるように努力したいものですが、はたしてどんな年になることでしょう。

 またジャンプもどんな一年になるんでしょうね。
 どんな連載が始まり、そしてどの作品が終わってゆくのか。
 それとハンターはいったいいつ帰ってくるのか(笑)。

 なにはともあれ、皆様一年間おつきあいいただき有難うございました。
 ちょっと早いですが、来年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
 では、よいお年を!!



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ラベル:ジャンプ 感想 JUMP WJ
posted by BOSS at 21:39| Comment(0) | TrackBack(0) | ジャンプ感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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