2008年11月01日

週刊少年ジャンプ49号感想 前編

ワンピース 背表紙つながる超ロングイラスト01〜49号

 通算 2000 号突破を記念する 49 号。
 特別企画が盛りだくさんです。
 記念すべき表紙は主役総出演かと思いきや、なんとワンピ単品。
 どんだけ特別待遇だよと突っ込もうと思ってめくったら、その裏に秘密が。
 立体の船が飛び出して、主役総出演という趣向でした。
 でも……ええい、船の内側が見にくい!(笑)




 前半の感想は、

・ワンピ
・ブリーチ
・ナルト
・銀魂
・リボーン
・トリコ
・アイシル
・ぬら孫
・バクマン

 の9本でお送りいたします。


巻頭カラー ONE PIECE

 別エントリーにて。



BLEACH

 今週のブリーチは、どうしちゃったのよってくらい面白い!
 いつもだったら複数同士での戦いでも、どうしても 「1対1×いくつか」 になっているところですが、上手い具合に2対2が噛み合っている。
 大前田が調子に乗ってピンチに陥れば、砕蜂が落ちてきてそれを救う。
 押される砕蜂の状況解説を大前田が担当し、やばいと思ったら身体を張って守る。
 しかも守っておきながらピンチに陥るという、理想的なオサレブースターぶりで砕蜂の OSR 値を急激にアップ。
 当然、相手の力量を測っていただけですがナニカ? って感じの砕蜂がスマートに決まりました。
 なんだこの立て板に水のような2対2の流れ。
 実にすばらしい!

 しかし大前田、やっぱかっこええなぁ。
 なんだかんだ言いつつ隊長を身体を張って守るってのは男前。
 それでいて、どうしてもお調子者の悪い癖が出ちゃうのがまたいいトコロだ(笑)。



NARUTO-ナルト-

 一方ナルトも多対多戦闘が面白い!
 どうしたんだ今のジャンプは。
 突然多数対決が流行りだしたのか?

 引力と斥力を自在にあやつるペインに対し、カカシ&チョージ親子の連携プレーが光りまくり。
 地面の中から奇襲するカカシをオトリに、チョージ親子が重量技で〆と思わせておいて、実は斥力を使わざるをえないように仕向けていたと。
 既にカカシによって仕掛けられていた鎖が飛び出し、ペインの身体をしばりつけ、斥力によって吹き飛ばされたチョージ親子がその両端を持っていたもんだからさぁ大変。
 これはツェペリさん状態か!? と思わせておいて、意外と頑丈だなペインめ。
 しかし、動けなくなったペインに、トドメと襲い掛かるカカシ。
 さぁ決まるか!? となったところで、なんとアシュラペインが!!
 これは意表をつかれた!
 こちらもいったいなんなんだ、この流れるような多数バトル展開は!(笑)
 みんながみんな頑張ってるって感じがして凄い面白い。
 鍛え抜かれた忍者の里の戦いって感じが、しっかりと伝わってきます。

 しかし、なんで突然ジャンプで多数バトルが流行りだしたんでしょう。
 そういえば、ワンピもシャボンディ諸島あたりから多数バトルです。
 もしや、みんなハンターの王宮突入編に発奮しちゃったってことでしょうか。
 いや、私の勝手な邪推に過ぎませんが、もしそうだとしたら雑誌内でいい意味で競い合うすばらしい風潮です。
 バクマンで明かされた、編集班ごとの競争ってやつかもしれませんね。
 
 ところで、冷静になって考えてみれば、あそこでカカシがトドメに入っちゃったのは拙速だったかもしれませんね〜。
 チョージ親子が鎖を巻き取りつつ、ジリジリ挟み撃ちにしていけば、それで詰みだったかもしれないのに。
 いや、それでもこのアシュラが生きてたのならダメか。
 え? つまり、殺しそこねてたチョージパパがダメってこと?(笑)

 結局アシュラの乱入で作戦崩壊。
 カカシ死す!?
 うーん。
 まだカカシ先生、奥の手使ってないしなぁ。
 はたして。



銀魂

 地愚蔵編完結。
 なんだ結局沖田が犯人だったのか(笑)。
 そこは予想通りではありましたが、その前に沖田の偽ホンネをからめてきたのが上手すぎた。
 思わずシリアスかと騙されちゃいましたわ。
 
 しかし、グレープ味で血液って、それ血液に見えるんかいと(笑)。



家庭教師ヒットマン REBORN!

 クローム髑髏が全裸、涙目で迫る。

 ありがとうございました。



センターカラー トリコ

 WJ42 で募集していたオリジナル動物&食材を発表。
 サイダーキウイがやたらと美味そうでヨダレが出てしまった。
 トリカブト虫は、なんかそのまんま漫画で使えそう。
 あと、ブタケルベロスのやる気のない姿のくせして異常に高い捕獲レベルに笑った(笑)。
 注目は巨大人食いイカ。
 絵のセンスが凄すぎです。
 足がサメって発想もすごいし、サメを遥に超越してるところも凄い。
 サメじゃないよこれ、なんか異次元の生き物の凄みを感じます。

 デビル大蛇暴走乱入は予定調和で。
 シルバーバックのお笑い要員化には涙を誘われましたが(笑)。

 しかし、そんな事態が吹っ飛ぶほどの衝撃!
 まさかのGTロボ出現にはビビッた!!
 こんな急展開が待っていたとは。
 でもそれ以上に、マンサム所長にビビッた!
 一瞬もひるむことなく、フライパンチで豪快な反撃。
 死ぬって!!
 あんた腹貫通されてますって!
 あまりの豪傑っぷりに一発で惚れました。
 しかも、トリコもココもビビッていきりたってしまったGTロボに対して、マンサム所長は自分を見失わない堂々たる泰然自若さ。
 うわ〜、所長でっけぇ。あんたでっけぇぜ!
 しかも、

「一機だけか…?
 いい度胸だ
 コナゴナに解体してやるぜ」


 と格上目線!
 あんたどれだけ強いんだよと!

 さぁトリコも複雑な多数バトルとなりました。
 産まれたばかりの子供をかかえ、衰弱したバトルウルフに襲い掛かるであろうデビル大蛇。
 まぁこちらはトリコがいればなんとかなるでしょうが、私はさっそくバトルウルフの赤ちゃんに期待!
 一方GTロボ対マンサム所長ですが、こればっかりはわからない。
 マンサムはああ言ってますが、たしかこのGTロボって新型なんですよね。
 マンサムの予想を上回る強さってコトは充分ありそうです。
 のん気なコロシアム編が一気に修羅場と化しました。
 う〜んやっぱりトリコは面白いなぁ。



アイシールド21

 やべぇ、美しい!
 弾道のゆくえを、ただ祈るように見守る泥門メンバー。
 それぞれの初志が走馬灯のようにかけめぐり、「正義はただ一つ『勝て』…!!」 の言葉に、思いは収斂。
 全員の、言葉にならない叫びが、ボールをゴールポストに押し込む最後の一押しとなる!!
 最後の最後で活躍するのは、主役のセナでもないし、蹴った武蔵ですらない。
 ボールに思いを込めて叫ぶ、泥門全員なんだと。
 グッと胸が熱くなる最高のクライマックスです。
 
 かくして最後の奇跡がボールをポストに跳ねさせ、泥門大勝利。
 歓喜の渦となる会場で、ひとりこれまでを思い返すセナがまたいい。

「あの時 初めての勇気出して 良かった…
 泥門に入って みんなと会えて
 アメフト部に入って 良かった……!!」


 これは大感動!
 よかったなセナ!
 勇気出してよかったなぁ!
 あのままパシリつづけてたら、絶対得られないよこんな感動は。
 大きく成長したなぁセナは。
 男として、人間として、でっかく成長しました。
 これは勇気出すことの素晴らしさを描いた、すばらしいドラマですよ。

 さて、なんか大和が言ってますよ不吉なことを。
 帝黒学園にセナを引き抜く!?
 アリエン!
 泥門愛を舐めるなよと!(笑)

 でも、まだアイシルは続くんですかね。
 回収するべき伏線はすべて回収され、セナの勇気の物語もいい感じで完結したとおもうのですが。
 あ、そういえばヒル魔の親父問題がまだだったか。
 村田先生はまだアシスタント募集をかけてますし、予告がまた、

 次号… 夢の舞台は更なる高みへ…!!

 って、これはもしや全米大会進出とか!?
 あるいはセナが留学とか?
 そういう展開が待っているのでしょうか。
 そういう旅立ちのシーンで 「第一部完」 と言いつつ、そのままエンドというのも充分ありそうではありますが(笑)。
 続くのか終わるのか。
 次はそこが話題として楽しみになってきました。



ぬらりひょんの孫

 清継くん颯爽と登場!!
 おいしすぎ!(笑)
 しかも、出てきた瞬間みんなこれを清継君の演出と信じてすっかり安心しちゃうあたり、どれだけ清継君信頼されてるんだよと(笑)。
 清継マジックおそるべし。
 出てくるだけで世界をほっこりさせてくれます。
 清継君の半分はやさしさでできています。
 残りの半分は、これだけ凄い妖怪事件なのに、自分だけそこにいないっつー黄金調和でできています(笑)。

『よみおくりスノーダスト退MAX―――!!』

 って、技名、ゆらさんのモロパクリじゃないか(笑)。

 しかしその技名にピンときたのか、つららが吹雪を使ったのは上手かった。
 それともただの偶然?
 ふだんのつららを見る限り偶然なんだが、まぁここはファインプレーだったと誉めておきましょう(笑)。

 これは、ちょっとよくわからないけど、もしかして犬神首チョンパ?
 まぁ元々首だけでも大丈夫な犬神ですが、あれだけ哀れなヤツだっただけにちょっと殺すのはかわいそうな気も。
 むしろリクオの下僕にしてあげたらいいんじゃないかと思うのですが(笑)、どんなもんでしょうか。

 さてしかし、清継君のしわざってことで全校生徒的にはこれでオッケーっぽいですが、ゆらさんやカナちゃんはそうはいきませんね。
 戦闘終了後の彼女たちの動きからも目が離せませんな。
 わくわく。



バクマン。

「だが 君たちの作品は面白くない」
「このレベルで連載なんて当分無理だ」


 と、バッサリ斬りつつも、大人として噛んで含めるようにしっかり諭す編集長。
 かっこよすぎ。
 このあたり、少年野球のキャッチャーミットに、プロの剛速球がズバンと叩き込まれるんだけど、一ミリたりともミットから外れず、しかも極めて受け止めやすいよう、的確に投げられているって感じ。
 厳しさと優しさの絶妙のブレンドです。
 歴戦の編集長の貫禄がひしひし伝わってきます。
 こういうしっかりした大人の描かれるマンガって好感度高いですよ。

 先週息巻いて、いきなり連載を! と言い出したサイコーに 「おおっ!」 と思った展開でしたが、ちょっと残念でしたが当然の流れに落ち着きそうです。
 むしろ現実をはっきり見据えさせられたってことで凄いプラス。
 ええい、きたないヒキをするぜぃ(誉めてますw)。

 川口たろう氏のエピソードを語るため、前提知識として集英社の年俸制と戦力外通告システムが明かされました。
 サイコーの血縁関係には、やっぱり編集長だけは気づいていたんですね。
 私の知る限り、3回打ち切られた漫画家はそこでアウトって話でしたが、やっぱりそんなもんだったんだと。
 アスクレピオスは、今回切られたらアウトってことです。
 内水先生、すっごいドキドキしながらバクマン読んでるんじゃないでしょうか。
 しかし、今の子供たちにこういう話を堂々としちゃうって、バクマンはやっぱり凄い漫画だ。
 チープな夢ではなく、しっかりとした野心をもってなければ、漫画家なんかめざしちゃだめだよっていう警告であり、また厳しめの応援歌なのかもしれませんね。


「面白ければいい

 面白いものは連載される」



 打ち切られた漫画家みんなに送りたい、すばらしい名言ですよ。
 亡くなる5日前まで原稿を持ち込んでいたって、どれだけ命削って頑張ってたんだよと。
 まさに真っ白な灰になるまで頑張ったんでしょう。
 川口たろう先生、凄いひとだったんだなぁ。
 その遺志が、サイコーにも引き継がれていればいいですね〜。

 サイコーたちと新妻エイジの一番の違いとは何か。

「画力…いや
 一言で言えば
 マンガをどれだけ愛しているか」


 たしかに。
 今は熱心にマンガに打ち込んでいるサイコーとシュージンですが、ちょっと前までは 「賭け」 だとか、「儲かるから」 とか言ってましたものね。
 サイコーは元来漫画家になる夢を持ってはいましたが、それは挫折していましたし、シュージンはマンガそのものが描きたいから漫画家を目指したのではなく、手段として漫画家を選んだだけでした。
 今はふたりとも意地になって燃え上がってますが、その根っこのところでエイジとは本気度が違うんです。
 編集長としては、エイジの異常性を見たから、「他の誰とも違う」 という意味で言ったことかもしれませんが、くしくもサイコーたちの初志のある意味の 「不純さ」 を言い当ててしまいました。
 さてこれが彼らにどういう影響を与えるのかは、これからを見てみないとですが、ちょっと楽しみになります。
 さらにエイジと対面したらどういう反応を示すのか。
 それはこれだけ展開の早いマンガですからそう遠からぬことだとおもうのですが、楽しみです。

 一方ラブコメサイド。
 すぐ蹴る見吉がいいなと(笑)。
 ジャンプにめずらしい今時のギャルっぽい顔がリアルですし。
 つかスタイルよすぎ。
 ワンピの世界に行っても見劣りしないほどの中学生ってどんなんだ。

「全部面白くない」

 服部さん、顔芸面白すぎ(笑)。
 なるほど、彼らにジャンプの王道はむしろ足かせか。

 アンケートシステムは有名ですが、10 のうち2が投票すれば人気マンガっていう判断基準は初耳でした。
 なるほど、サイレンにアンケ送るかな(笑)。
 それはさておき、その2割狙いを最初から狙うならば、マニア受けするであろうサイコーたちの漫画でいけるだろうと。
 たしかにそれは面白そう。

 編集部の王道至上主義とアンケート至上主義は、ジャンプの誌上をワンパターンなものばかりにしてしまうのではと危惧していましたが、なるほどそういう邪道も生きることができるシステムだったんですね。
 ただそれを最初から狙う作品が今までなかったのかもしれません。
 いや、デスノートや銀魂、スケットダンスあたりは最初から邪道を狙ってる感じですかね。
 それをサイコー、シュージンに目指せと。
 おそらくはこれで最後の軌道修正。
 ひんしゅくは買うだろうけど、2割の人は絶対好きっていう、あえてとる邪道。
 この次の作品は、いい意味でも悪い意味でも話題を集めそうですね。
 そういう邪道なテーマでありながら、いかに 「少年マンガ」 にするか、そこがキモになるんじゃないでしょうか。
 またそういう邪道性が、新妻エイジの勘にさわって……とか、そういう展開も呼ぶかもしれませんね。
 またまた楽しみになってきました。



 ということで前半終了〜。



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ラベル:ジャンプ 感想 JUMP WJ
posted by BOSS at 21:37| Comment(0) | TrackBack(1) | ジャンプ感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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週刊少年ジャンプ2008年49号
Excerpt: とりあえず読んだので感想を…。 俺はやっぱりワンピの最近の展開は好きじゃないらしく、読んでいても眉間にしわが寄ってしまうん...
Weblog: ProjectLily@ブログ
Tracked: 2008-11-02 00:12
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