今回は大団円の26話まで。
過去感想→1〜8話、9〜14話、15〜20話
劇場版感想→「GHOST IN THE SHELL」、「イノセンス」
ネタバレ注意!
SACシリーズもクライマックス。
笑い男事件は予想外の規模拡大&意表をついた展開を見せてワクワクドッキドキの最終章。
これは熱くなる!
そして涙する!
今回も一話ずつ軽〜く触れてゆきましょう。
第21話 『置き去りの軌跡 ERASER』 はトグサの記憶から全てを知った9課VS.麻薬取締強制介入班(略して麻取)の強化アームスーツの激闘編。
トグサが生きててよかった!
9課はトグサのメモリー読み込んで情報共有。
バトーがトグサの記憶に当てられて興奮してるってのが、根はアツいバトーらしくていいじゃないですか。
麻取や強化アームスーツとの死闘も見所たっぷり。
草薙素子が予想外の苦戦をしいられ、死線ギリギリまでいっちゃうピンチも手に汗握ります。
最後は 「らしくない」 くらい熱くなってガヒョンガヒョン撃ちまくる素子が印象的。
素子もやっぱりトグサの記憶に当てられていたんじゃないかと(笑)。
記憶に当てられるって言うと、なんだかただの 「症状」 みたいで即物的ですが、拡大解釈すれば 「感情移入」 ってことですもんね。
冷徹なマシーンに見えて、実は素子も 「仲間思い」 の熱いところがあるんじゃないの? って、不思議と安心した回でした。
第22話 『疑獄 SCANDAL』 は麻取残党との静かな戦い。暗殺者のように忍び寄る残党が怖い。
荒巻は失踪した兄の目撃情報を得て、単身、招慰難民地区へと向かうが…。
頭は切れるが自分自身の腕っ節はからっきしの荒巻さんが荒事にまきこまれるのは二度目。
前回はしかし偶然強盗に巻き込まれただけで、今回の敵の目的は荒巻自身。これはスリリング。荒巻さんはどうやってこのピンチを切り抜けるか? とちょっとハラハラさせられました。
その点、草薙素子はたとえ拘束されてようと脳に針を刺されてようとなんとかなるんじゃね? って安心感があるのはどうしたことか(笑)。
いや、結局素子のほうもどうにもならなかったわけで、今回は二つの場面とも第三者の介入で解決ってパターンなんですけどね。
しかし、あの女医のあまりにあまりな 「バカ度の高さ」 は笑ってしまった。
第23話 『善悪の彼岸 EQUINOX』 はタイトルに隠されたもう一つの意味がラストにあかされるビックリ回。
6年前とまったく同様に瀬良野社長を誘拐してみせる 「笑い男」。二人の間に交わされる、6年前のあの事件と、その後の総括話。
いわばこの回が笑い男事件そのもののタネ明かし。
笑い男が意外なほど 「青い正義感」 の持ち主で、そこが興味深いですね。
なんかああいう事件を起こしそうな、「いかにも」 な感じがします。
DVD 付録のインタビューで誰かが言ってましたが、「正義感の成長段階」 という面白い話がありました。
青い段階の正義感が笑い男で、青さが取れたあたりにトグサがいて、60くらいになって枯れてるんだけど根っこには熱い正義感があるのが荒巻課長なんだとか。
別に成長したら笑い男がトグサになるとは限らないし、トグサが60になったら荒巻になるわけじゃないけど、正義感のそれぞれの段階を描いているんだという話でした。
そういう 「世代の違い」 を描けるアニメっていいですね〜。
笑い男に対して、瀬良野社長もけっこう熱い(笑)。
「証言台に立つまでは死なないで下さい」 という笑い男のセリフが不吉に響いて、瀬良野社長をかっこよく引き立てます。
そして凄いどんでん返し!
なんと笑い男は素子の変装だった!!(爆)
このオチはドビックリ!
前回ラスト、素子を救った笑い男が素子にメモリーを共有させたわけですが、これは便利だ〜。
しかし、それによって素子も笑い男も、お互いの人格に影響を大きく与え合っちゃったんじゃなかろうかって思うと、やっぱ怖いですね〜。
第24話 『孤城落日 ANNIHILATION』 は謎の武装集団に襲われ、一気に9課が崩壊という衝撃的な展開。
白熱の攻城戦は見所たっぷり。
21話であれだけ苦戦したばかりの強化アームスーツが大量に襲ってくるのは絶望的だ。
そして、解散した9課が散り散りに潜伏しながら、ひとり、またひとりとやられていくのが怖い。
主人公サイドがめずらしいくらいに追い詰められて、さぁどうなっちゃうんだ〜とクライマックス感充実です。
そして、ラボ送りにされたはずのタチコマの1機が老人ホームで登場(笑)。
面白い再就職先をみつけましたね〜。
第25話 『硝煙弾雨 BARRAGE』 はタチコマンズ大活躍!
ラボ送りにされてほとんどが分解処分され、かろうじて残った3機が9課のために立ち上がる!
熱い!!
素子の思い出を取ってくるため、セーフハウスに侵入するバトーに迫るアームスーツの影。
バトーあわやというとき現れるタチコマンズ。
武装も解除されてほとんど徒手空拳の彼らに託されたのは、老人ホームのおじいちゃんに渡された古い古い一発の砲弾!
なんだこの熱血なアツすぎるストーリーは(笑)。
そしてラストは壮絶な自爆相打ち!!
タチコマーーーーッ!!
あのコミカルで愛嬌たっぷりな彼らが、まさかの愛の自己犠牲。
「さよなら、バトーさん・・・」 ちゅどーーん!!
これは涙を禁じえません!
タチコマラブのファンには最高の大感動巨編であります。
ラスト、妙にアツアツなバトーと素子も見逃せませんね(笑)。
第26話 『公安9課、再び STAND ALONE COMPLEX』 は最終回。
ひとり取り残された形のトグサは、検察による薬島幹事長逮捕の報に納得いかず、拳銃をしのばせて党本部に迫るが…。
なんとまぁケロッとした顔で9課全員が復活集合して大笑い。
トグサひとりが蚊帳の外だったわけで、かわいそうでそこがまたトグサらしい(笑)。
事件は表向き公安が解決したことにし、9課はひそかに組織回復。いつもながら荒巻さんの辣腕ぶりには舌を巻きます。
そして、笑い男との対面。
電脳とネットワークが絡まりあい、全ての人が繋がりあう世界で起こりうる症状 「STAND ALONE COMPLEX.」 の対処法は 「好奇心」 かもしれないと言う素子。
なんとタイトルに対する希望がタチコマたちだったとは!
影の主役は彼らだったんですね〜。驚いた。そしてまた感動しちゃった(笑)。
タチコマの魂よ永遠なれ!
笑い男をスカウトする荒巻さんは、まぁたぶんそうするんだろうなと読みどおりで笑ってしまいましたが、やっぱり気持ちがいい。
振られちゃった荒巻さんを慰める素子に、
「どうもせん。公安9課は、お前やわしが望む限り、犯罪に対して攻性の組織で有り続ける。それだけだ」
と泰然自若にかっこつける荒巻さんですが、やっぱちょっとシュンとしてるんじゃないでしょうか。
そんなチャーミングなおじさま像で私は荒巻さんを観ています(笑)。
というわけで完結したスタンド・アローン・コンプレックス。
いや〜ウワサどおり面白かった!
たまらん充実度でした。
これは近いうちにセカンドシリーズ 『S.A.C. 2nd GIG』 も観ておかなければ!
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