とりあえず今回は中盤の9話〜14話の感想を。
過去感想→1〜8話
劇場版感想→「GHOST IN THE SHELL」、「イノセンス」
ネタバレ注意!
練りに練った脚本や高品質なアクションで、一話一話が心に残るこのシリーズ。
今回も非常に印象的なエピソードばかり。
まずはなにより 第9話 『ネットの闇に棲む男 CHAT! CHAT! CHAT! 』 がすばらしい。
笑い男事件について無責任に論じ合うチャットルームを一話丸ごとかけて描写するという、とても実験的な話でありながら、ちゃんとエンタメとして昇華されています。
というかこれがヒジョーに面白い!
笑い男事件を推理する彼らに混じって自分も考えたくなるという、引き込み効果も楽しめる上に、とにかく芸が細かい。
チャット参加者が自分たちを映像化して、討論番組みたいに演出している未来的チャットが面白いのも一つ。
未来になっても 「ソースソースソース♪」 なんて言って相手を茶化して、なんだ頭の程度は今と変わらんなぁという笑いどころもあったり。
そういった、いかにもチャットらしい主要メンバーの論争に加え、それぞれの発言に対して、それを見ているものたちからの無数のコメントが垂れ流し状態でモニターにあらわれては消えてゆく。
このコメントがまた面白くて、一つ残らず見たくなって観ては巻き戻し観ては巻き戻しを繰り返し、そうやっているうちに論争を把握できなくなってまた最初から観て……って、この一話を観るだけでどれだけ時間がかかったことか(笑)。
第10話 『密林航路にうってつけの日 JUNGLE CRUISE』 も、バトーのハードさ、悲哀をクローズアップした印象的なエピソード。
バトーにはこういった「怒り」「悲しみ」が良く似合います。
ラストの捨て台詞は数あるバトーの名台詞の中でもとても好きな台詞です。
「戦争は終わったんだ」 と言いつつ、それを自分に言い聞かせているようにも聞こえたり。
第11話 『亜成虫の森で PORTRAITZ』 は、劇場版 『イノセンス』 を思わせる、非常に難解なものをはらんでいそうな内容。
また疑似体験とか脳内世界みたいなものが紛れ込むわけですが、どこまでが本当でどこからが疑似体験なのか……それとも最初から最後まで?とかね。
そのわからないところが面白いのかもしれないけど、これはもう一度観てみたい。
第12話 『タチコマの家出 映画監督の夢 ESCAPE FROM』 は女の子がけなげでよろしい。
その娘に影響をされたのか、「悲しいって気持ちはボクにはわからないけど」 なんて言いつつ、タチコマが“目”から油を流しているのはグッと来た。
あれはただマネをしているだけなのか、それともタチコマは知らず知らずそういう 「悲しむ」 機能がついてしまったのか。
タチコマやっぱええなぁ〜。
第13話 『≠テロリスト NOT EQUAL』 はドッカンドッカンやりたい放題のアクション大作。
これだけ派手な 「戦争」 も攻殻はできたのかとちょっと驚きつつ、はしゃぎまくるタチコマにほんわかと(笑)。
死亡者数では本シリーズ中トップを飾る一本だと思いますが、さほど陰惨なイメージがないのも面白い。
これはお気楽ご気楽ハリウッド映画のムードがそこはかとなく流れているせいかもしれませんね。
第14話 『全自動資本主義 ¥■$』 は暗殺者の武器がスバラシイ!
500円玉ショットガンというトンデモでありながら、いかにも 「痛そう」 というか、すごい破壊力を発揮していてインパクト極めて大。
また自動操作で株価あやつってたもんだから誰も本人が死んでいることに気づかなかった……というのは本当にありそうで怖い話。
今でも一人暮らしの老人が死後何日も経ってから発見される……なんて話がありますもんねぇ。
都会のマンション暮らしで近所づきあい皆無、新聞も取ってません、なんて人はちょっと怖いお話かも。
(■はユーロ通貨記号)
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