2008年06月28日

コミック感想 機動戦士ガンダム THE ORIGIN 17

 安彦良和先生のオリジンガンダムもついに終盤、 『めぐりあい宇宙編』 へと突入した17巻。
 タイトルは 『ララァ編・前』
 ついにララァの登場です!

過去感想→16

ネタバレ注意!



 オリジナル要素詰め込みまくりの16巻とくらべると、今回は原作を忠実になぞった感じの17巻。
 ちょっと肩透かしをくらった感じがありましたが、めぐりあい宇宙編導入ということもあり、まぁまずはそんなに焦ってもしょうがないかと。

 そうは言っても、子供のころに見ていたアニメではまったく気づかなかったあれやこれやが、今大人になって改めて気づかされることがあったりして面白い一冊ではありました。
 ブライト、ミライ、カムラン・ブルームの微妙な心の機微が、この歳になると想像できるようになってるんですね。
 このあたり、三者三様それぞれとっても人間臭さを感じさせて、ああ、そういえば昔も同じドラマやってたけど、今とはぜんぜんちがう見え方をしていたなぁと。
 その辺が今回面白かったですね。
 それこそ子供のころは、単にカムランがダメなやつで、ミライはそれを嫌っているとしか思ってなかったくらいです。

 あと、おそらく原作でもそうだったんでしょうけど、サイド6出航時のホワイトベースが傍目にはこれほど不利な状況と見られていたとはちょっと驚き。
 考えてみれば戦艦3隻にMS12機の大部隊が待ち構えている包囲網。
 そこにノコノコ出て行かなきゃいけないわけですからね。
 そりゃあ不利というか無茶な作戦ですわ。
 このあたり、子供のころには 「ガンダムは絶対勝つんだから負けるわけがない」 ってかんじで観てたんでしょうね。
 だから不利だとはこれっぽっちも思っていなかった(笑)。
 それこそ、 「なんだまたリック・ドムかよ。そろそろ新型出せよ〜」 くらいしか観てなかった恐れが(爆)。
 子供でなくなってきた頃も何度も繰り返し観ていましたが、そのころになるとストーリーは丸暗記ですからそういう細かいところに気づかなくもなっているんですね。
 またその勘違いのせいか、シャアの言ったセリフも理解していなかった。

「よく見ておくのだな…
 実戦というものは
 ドラマのように格好のよいものではない」


 というのは、まぁ戦争なんて見た目はこんな殺伐としてて見栄えのいいものじゃないのさ、というシャアらしいセリフであるのと同時に、暗にホワイトベースの敗北も匂わせていたみたいですよね。
 大人っぽいシャアは、ララァに予言で負けても 「だから言ったろう ララァはかしこいと」 と、さすが誤魔化し方も一流
 ここでララァのほうがシャアよりも才覚では優れており、だけどシャアのほうが世事に慣れているんだよっていうこのふたりの関係性も表していたんですね。
 いやぁ、なんだかここのズルイけどお洒落なシャアがかっこいい。
 昔はこんなところに気づきもしなかった。
 シャアも完璧だから、言っていることが間違っているはずがないという、子供ならではの思い込みがあるからこそ理解できなかったシーンだったんでしょうね。
 いやいや、長いブランクをあけて改めて見ると、そういうちょっとしたところにも気づかされるもんなんですねぇ。


 ちょっと自信がないのですが、オリジナル要素かな? と思ったのがアムロがララァの家に再度行くシーン。
 結局ララァには会えず、その帰りに車がぬかるみにはまり、シャアと邂逅する名シーンとなるわけですが、ララァに自分から会いに行くっていうシーンは原作にありましたっけか?
 あらためてここで強調されることで、ああ、アムロってばテム・レイのことがショックで寂しかったんだなぁと気づかされましたよ。
 その代償として、誰かに無性に会いたかったんじゃないでしょうか。
 だってあのオクテのアムロが女の子に会いに行くなんて、そんなことでもない限り考えにくいですもん(笑)。
 もちろんララァとニュータイプ的共感を微弱ながらも得ていたっていうのはあるでしょう。
 「親父との決別」「アムロをララァに急激に接近させるトリガー」 となったのではないでしょうか。
 今回の再構成のおかげで、そういう構図が明確になったような気がするんですね。
 このあたりも昔は気づきもしなかったポイントですね。
 サイド6は重要なドラマとしてカムラン、テム・レイ、ララァ&シャアとの出会いという3イベントが発生しますが、昔はテム・レイが出てくることに必然性を感じなかったんですよね。
 なるほど、そんな意味もあったのかと納得させられました。


 しかし、テム・レイの “最新式の回路” は一度でいいから試してみても良かったんではなかろうか(笑)。
 パッと見ただけでアムロは 「こんな古いものを…」 って切捨てちゃってますが、いやいや、見た目だけで古いってそれダメでしょう!
 見た目は悪いかもしれないけど、父さんはジャンク屋で苦労してるんですよ!
 苦労して生活費を削ってやりくりしながら、なんとか手に入る古いパーツを駆使して、実はモノ凄い最新プログラムを組んだかもしれないじゃないですか!
 ま、でも安彦オリジン版のテム・レイさんは鬼気せまりすぎで怖いっすな(笑)。
 アムロおびえて当然ですわ。


 さて、ララァ編・前「3分で、12機のリック・ドムが全滅ゥ!?」 で終わったわけですが(あ、3分ってセリフは今回なかったですねw)、後編ではいったいどこまでが描かれるんでしょうか。
 ここからは非常に密度が濃いですよ。
 ソロモンの死闘があってテキサス・コロニーがあって(ちなみに劇場ではこの順番が逆)、ブラウ・ブロ、エルメスの連戦ときます。
 はたして一冊でこれだけのことを詰め込むことができるのかと、とても不安になるんですが。
 ちなみに私は連載のほうがどうなってるのかはサッパリ。
 どうまとまるんでしょうね。
 とりあえず、ドズル中将とスレッガー中尉の名シーン中の名シーンが拝めそうでヒジョーに楽しみです!







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posted by BOSS at 01:26| Comment(0) | TrackBack(0) | 漫画感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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