表紙はルフィ、ゾロ、ブルックにくわえ、とてもセクシーなナミさん!
色っぽすぎだ!!
過去感想はこちら→ 四十七、四十八、四十九
スカルジョーク集はこちら→ イッツ・スカルジョーク!!
ネタバレ注意!
ゲッコー・モリア撃沈!
喜びに躍り上がる人々、そして世界中で「悪夢」から解放された人々。
シンドリーに入れられていた影の持ち主と思われるマルガリータがとてもいじらしくてかわいらしい。
ご主人様と仲直りできたようでよかったよかった。
しかし、喜びにひたるひまもなく、なんと王下七武海の二連戦!
つごうよく誰かが助けに来てくれるような状況でもないし、これはまさに絶望的。
そんな彼らに、バーソロミュー・くまはルフィの首ひとつで皆を見逃してやろうと提案。
これに全員が揃って、
「断る!!!!」
と、迷いのカケラもなく拒絶!
これがカッコイイ。
最後はゾロの意地の交渉でくまが引く形。
さすがに死ぬことはありませんでしたが、それでもしばらくは戦線に戻れないかもしれませんね。
ナミとローラの友情が、とても心温まるサイドエピソード。
このローラの海賊団とも、いつかどこかで再会できるといいですね。
しかしローラが猪だったころの事をなんとなく覚えているっていうことは、マルガリータもシンドリーだったころの事をちょっと覚えているのだろうか。
想像するとそれもまた哀れすぎる。
そしてこの巻最大の目玉は、なんといっても感動のブルック回想編!
ここはもう、何度読んでも目頭が熱くなってしまいます!
勝利の歓喜に沸く宴の中で、ルフィからラブーンの健在をしらされるブルックさん。
「そうですか…!!! 彼は元気ですか……!!!」
と男泣きにむせぶ。
50年にもおよぶ苦難の月日を思えば、彼の苦しみと絶望は想像を絶します。
それなのに、ラブーンが元気でいてくれて、自分たちを信じて待っていてくれたことのほうを心から喜んでいるんですよ!
そんなブルックさんに私は惚れずにいられません。
自分なんかよりも、クジラが元気でいてくれたことのほうが、ブルックさんにはよっぽど嬉しいんですよ!
凄い人だ。
なんていい人なんだろう。
このときのブルックさんの喜びを思うと、胸が締め付けられてくるようです。本当に嬉しい!!
そして回想編。
一緒に夢を追うはずだった船長との悲しい別れ。
仲間達の死。
暗く、寂しい、寂しすぎる50年もの孤独な月日。
にぎやかで楽しかった仲間達との日々を思い返しながら、ひとり甲板を歩くブルックさんが哀れでならない。
ひとりカラ元気で明るくジョークをふりまくそのバカッぷりが逆に涙を誘います。
けなげすぎですよブルックさん!
ふと仲間達の夢を見て、さめては孤独な現実を思い知る。
そんなことを何度も何度も繰り返したことでしょう。
このあたり、現在と、孤独な時代と、仲間達との賑やかな日々と、3つの時間がぐるぐるとシャッフルされて描かれる、この重なり方がすばらしい。
相乗効果で感動が何倍にもなっていきます。
ワンピースに数々ある回想編のなかでも、今回は最高の仕上がりです。
そしてその回想編も、“ビンクスの酒”の一世一代の大合唱でクライマックスを迎える。
全滅は覚悟の上だし後悔もなにもないけれども、ただひとつの心残りは双子岬に残したラブーンだと、ラブーンへ唄を残そうと言い出す海賊たち。
まさに、それこそが彼らの生き様なのでしょう。
その唄は、ラブーンへのメッセージでもあるとともに、彼らが胸を張って精一杯生きたという、言うならば、海原へ向けての勝利宣言だったのではないでしょうか。
彼らは思う存分戦って、思う存分楽しんで、とても満足だったのではないでしょうか。
いわば、「我が生涯に一片の悔いなし!」です(笑)。
この彼らの超然とした覚悟と死に様が、とても切なくてしょうがない。
ここはもう、あまりの悲壮さに涙なしには読めないのですが、同時にいいようのないすがすがしさも覚えます。
なんていい男達なんだろう。
グランドラインを生き抜くには弱かったのかもしれないけど、あるいは不運だったのかもしれないけど、陽気で底抜けにタフで、腹のすわった素晴らしい男達です。
こんな素晴らしい仲間達だったからこそ、その思いを背負ったブルックさんは希望を捨てず、いつまでもいつまでも“何か”を待ち続けることができたのかもしれませんね。
見開きでビンクスの酒の歌詞が出てくるページは、彼らルンバー海賊団と、ルフィたちが対比するように描かれているんですよね。
これがまた切ない。
ブルックさんが今また、昔のように素晴らしい素敵な仲間達と出会えたのだっていう、あたたかい気持ちになるのはもちろん。
同時に、ルフィたち、ローラたちもまた、いつルンバー海賊団と同様、海の藻屑となってしまうかもしれないという、グランドラインの厳しい掟を知らされているような気がしてきます。
考えてみると、今回のスリラーバーク編のテーマは、“全滅”だったように思えます。
あのゲッコー・モリアは、新世界の四皇のひとり、カイドウによって仲間を殺され、それによって人生観を変えて今回の“悪夢”の元凶となったのでした。
サンジはスリラーバークを「全てモリアの見せた“幻夢(まやかし)”」と呼びましたが、むしろ悪い夢を見続けていたのはモリア自身だったのではないでしょうか。
彼もまた、グランドラインの厳しい掟に敗北した男だったのでしょう。
またルンバー海賊団の冒険はちょっとしか描かれていませんが、どうしてもルフィたちの航路を連想させるものがあります。
雪の降る島はドラム王国を、そしてヨーキ船長の疫病はナミがリトルガーデン島で感染した病気を思わせます。
ルフィたちが、もしかしたらそうなっていたかもしれない姿がルンバー海賊団なのではないでしょうか。
そしてまた、一つ間違えばこれからもいつそうなってしまうかもしれない姿として。
そんなグランドラインの厳しい姿を、ここへきて再確認させられたエピソードだったのかもしれませんね。
またもうひとつ、隠れたテーマが“希望”なのではないでしょうか。
希望を捨て、悪夢に落ちてしまったモリアと、いつまでもいつまでも、けっして希望を捨てなかったブルック。
この二人の生き方が、とても綺麗なコントラストを描いているように思われます。
そしてついに、ブルックさん感動の仲間入り!
ラブーンとは「約束通り“正面”から再会したい!!!」と心意気と意地を見せ、「私!!! 生きててよかったァ!!!」とさらに感動を盛り上げたところで、
「あ 私
仲間になっていいですか?」
と、さらっと仲間入りを果たしてしまう、そんなズレっぷりが最高です!
そして、なにかを感じたのか、
上機嫌で吼えるラブーン!!!!
たまらん! ちょっとまって、また泣きそうだ!!!(爆)
そしてそして、ついに到達した“赤い土の大陸(レッドライン)”!!!
50巻目にして、とうとうグランドライン折り返し地点です!!!
これはすげーかっこいい!!
ルフィたちもこれには感慨深いことでしょう。
思えばここまでいろいろなことがありました。
長いようでいて、辿りついてみれば短かったような。
でも38巻分にもわたる、長い長い物語でした。
これからもまた、これまでにないほどいろいろとあるんでしょうね。
そしてルフィの言うとおり、次にこのレッドラインに到達したそのとき、ルフィは海賊王となって、ワンピースは大団円を迎えるのでありましょう。
ゾロは世界一の大剣豪となり、ナミはグランドラインの地図を書き上げ、ウソップは偉大な海の戦士となり、サンジはオールブルーをみつけて、ロビンは古代の謎を解き明かし、フランキーはサニー号を最強の船として完成さているのでしょう。
そしてブルックさんはもちろんラブーンとの再会。
あれ? チョッパーの夢ってなんだっけ?(笑)
今まで、遠大な伏線をはって、かつてないほど雄大な物語を描ききってこられた尾田先生のことですから、きっとゴールまで間違いなく私たちを導いてくれることでしょう。
完成したその暁には、きっと前代未聞の壮大な叙事詩ができあがっていることでしょうね。
ワンピースというかつてない漫画をリアルタイムで読めることが、とても幸運なことなんじゃないかと思います。
巻のタイトルが“再び辿りつく”ですね。
再び辿りついたレッドラインのことであると同時に、次のレッドラインにも絶対に辿りつくぞという決意でもあるのでしょう。
ブルックさんの、ラブーンのところに辿りつくぞという決意でももちろんあるでしょうし、みんなの決意でもあるはずです。
50巻の、折り返し地点にとても相応しい素晴らしいタイトルじゃないですか。
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今度の人は家宝わっても怒らない人でよかったねってお話かと。
あと50巻一週でミリオンいったそうです、この巻数で…もはやお化け漫画ですねワンピは。
でも私の「好み」だと同一人物であって欲しいなぁ〜(笑)。
スゴ、一週間でミリオンとは。
それってまだまだ新規読者を得続けているということですもんね。
あれだけの長さにで、なお新規客層を開拓できているというのは凄い。
ワンピースは、アラバスタ編以降は内容が難しいのと話がマンネリして読まなくなってたのですが、たまたまネタバレサイトにてルンバーの悲劇を観まして。パソコンの前で号泣しました。ルンバー海賊団と、50年間孤独に耐えて生き抜いたブルックのファンになりました!
というわけで、ブルックが登場する単行本だけを(47巻〜50巻)購入しました★ワンピースの単行本を買うって何年ぶりでしょうか(笑)
新規客どころか、一度離れた読者を再び呼び戻せたのではないでしょうか?50巻、一週間でミリオンは納得です★
それでは、長文失礼しました
こちらこそヨロシクです。
そうですか、ひさびさに買っちゃいましたか。
涙なしには語れない、素晴らしいエピソードでしたもんね〜。
いちファンとしてなんだかとても嬉しいですよ(笑)。
あ、そうそう、私としては、ブルックさん初登場の46巻も購入されることをオススメいたします^^
話としてもスリラーバーク編が揃ってキリがいいですしね(笑)。
私は普通のOL27歳です。
私もテレビアニメので放映されていたラブーンの回送シーンで号泣をし、ONE PIECEの大・大・大ファンになりました!!!
今となっては、単行本全巻揃えるだけでは満足いかず画集や飛び出す絵本を買い、ネットのファンサイトを毎日のアクセスするまでに(笑)
なのでスリラーバークは私にとっても大事な物語です。
貴方のブルックへの熱い気持ちを読んで、私も思わず共感し涙してしまいました。
素敵なお話ありがとうございました(;_;)
すばらしいファンっぷり、感服いたしました!
私ごときの文章で涙していただけるなんて、こんなに嬉しいことはありません!
いや、もう誰の文章なんてコト関係ないか。ブルックさんのお話があまりに良すぎるんですもんね!
でも嬉しいです!
私!!! ブログやっててよかったァ!!!(ブルックさん風にw)
話の筋の通り方では歴代漫画家No.1〜5、話の濃さは上位と思います。
涙を流させてくれる漫画て、良いですね。
このブログでも一番コメントがつくのがワンピースの話題なんです。
そんなところからも、沢山の人に評価されて、愛されているんだなぁと実感できます。